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映像編集をDaVinci Resolve Studioに乗り換えた話

あけましておめでとうございます。
今年もモニターを眺めていたら新年と仕事が始まっていました。

本当はそうならないように昨年11月ごろに新しいカメラBMPCC4Kを衝動買いし、なるべく外に出て所かまわず振り回し・いじくり倒すよう気を付けてきたのですが最近はこのカメラにおまけ的に付いてきたDaVinci Resolveの有料版、DaVinci Resolve Studio(税抜¥33,980)が思いのほか使いやすく、ちゃんと使いこなしたいなという事で結果的にモニターに張り付いてしまいました。

当然無料版のDavinciも編集以外の作業で死ぬほどお世話になっていましたが、エフェクトの機能制限もありなんとなくメインの編集ツールとして使ったことはありませんでした。今回有料版を手に入れて折角なので使ってみた所、機能制限解除に加えかなりアップデートで機能が追加されており、すっかり魅了されてしまいました。そこで長らくメインで使っていたPremiere Proから乗り換えるまでになってしまったので、個人的にどんなところが良かったか主に編集機能周りについて紹介がてらだらだら書き留めておきます。そんなわけでもしBMPCC4K気になっているなら買いましょう。そうしましょう。

DaVinci Resolveとは

Black magic designが出している映像編集ソフトです。
無料版と有料版がありますが主要機能は無料版でも使うことができます。勝手な印象ですがバージョン14くらいから機能が増え大化けしたような
https://www.blackmagicdesign.com/jp/products/davinciresolve/

DaVinciのよいところ

編集編
真っ先に挙げられるのはとにかくメディアの再生が軽い点です。特にCinemaDNG形式で撮影する場合、この激重で扱い辛いRAW連番ファイルを動画ファイルのように管理・読み込み、スムーズに再生を行ってくれる唯一のリーズナブル(無料)なソフトなのでmagic lanternやBlackmagicのカメラを使うときは、ほぼ必須です。(はやくBMD RAWアップデート来てほしい)またフェードインアウトなどいちいちキーフレームをいじらずともクリップのマーカーをドラッグするだけで設定できるのも地味ですが結構な時短です。さらにキーフレームが設定されたクリップを開くとタイムライン上にカーブエディタが出現するため、画面の切り替えが発生せずスマートです。

UI編
初めて使ったとき少し戸惑ったのですがDavinciは一つの画面にすべての機能がありません。「メディア」「エディット」「コンポジット」「カラー」「音」「書き出し」と作業に応じた複数のワークスペースタブを切り替える固定タブ方式を採用しており、ほぼUIのカスタマイズもできません。(タイムラインはタブで複数同時に表示させられますが。)一見これらの機能を縦横無尽にカスタム配置できたほうが利便性が高い気がしますが、これらのタブ一つ一つが独立したアプリケーションのようにきちんと設計されているかつ、機能配置のルールも大体共通してるので他のタブに来た途端操作が分からなくなるという事がなく、むしろ明確に作業が切り分けられている分一つのタブにある機能が絞られる分ツールへのアクセスが早くなっています。また各機能の位置がほぼ変わらないので、ある日ソフトを起動したら「ぐわ~!テキストウィンドウが表示されているはずなのにどこにもない~!」みたいなことが無くなっています。ワークスペースの整理って何気に時間を取られるので案外固定されている方が良いこともあるんだなあという感じですね。はい。アップデートでカスタマイズできるようになったらそれはそれで。

地味に驚いたところ
テロップやビデオとは別に字幕専用のタイムラインがあります、なんと。ここが地味に一番感動したところなのですがフォントは一種類しか使えず、一度に一つのタイムラインしか表示できないという完全に字幕用に割り切った専用タイムラインがあり、サクッとセリフ字幕を追加したい時に威力を発揮します。セリフごとにクリップをコピーしてその場ですぐに内容を書き換えられ、サイズやフォントが気に入らなければ一回値を入力すればすべてのクリップに反映され修正も一発で済みます。タイトルには向きませんがインタビュー字幕や仮ナレ用テロップを入れる際にとても重宝しました。もうこれで大量のソーステキストキーフレームともおさらばです。一点注意なのはレンダリングする際「字幕設定」の「フォーマット」を「ビデオに焼き付け」にしないと字幕が表示されません。デフォルトだとオフなのでプリセットを登録した方がよいでしょう。

↑一番上のタイムラインが字幕専用。字幕クリップしか置けないのです

さらにタイムラインの解像度をいつでも変更できます。4Kで撮影したけれど仕様に合わせてフルHDで編集していた。ら、やっぱり4K納品が必要になった。。のような事態の時一瞬で解像度の変更ができます。テロップの調整も必要ありません。複雑なコンポジットを行っている場合はその限りではないと思いますが、映像とテロップ程度の編集内容であれば各素材に特別な変更を行う必要が全くないのです。すごい。なんだそれ。

最後に有料かつカラコレタブの機能になりますが(逆に今までの機能は無料で使えるのです)OpenFXというエフェクト群がかなり優秀で、JPEGダメージや水彩画といった変化形エフェクトからフリッカー除去やノイズ除去といった、外部プラグインで買うとそれなりに値が張るエフェクトが最初から入っています。しかもかなりちゃんと機能してくれるすごいやつで、実際シャッタースピード設定を微妙に間違えてしまいうっすらフリッカーが乗って青ざめた事がありましたが、フリッカー除去エフェクトを当てた所一発で収まりました。プラグインのためだけに購入しおいても損はしないかもしれません。

↑水彩エフェクト適用時。結構それっぽい様な


以上かなり初歩的な事しか書いていませんが、編集周りに絞ってDavinciの好きな個所を挙げてみました。ほぼ触れませんでしたが他にもカラーコレクションやコンポジット、音編集専用の機能など素晴らしい点は挙げればきりがないのですが、数々のアップデートの中で編集機能が強化され地味に面倒だと感じていた作業が改善されているのが本当にうれしかったので勢いで書いてしまいました。大げさに言うとSketchを初めて触った時の感触に近いかもしれません。

もちろん編集していて今一つなところもありまして、たとえば。
シークバーのスナップ機能の感度がやたら高く、クリップから割と離れていてもすぐクリップの始点終点にスナップしてしまうのでちょっと困ります。感度がもう少し低いか調整できると良いなあ。あと大量のメディアを読み込んで作業しているとそれなりの頻度で強制終了してしまいます。もう少し安定性が上がるとうれしいですね。

そんなこんなで今年もモニター見つめて頑張ります。うおー


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