見出し画像

【感想】高校演劇小品発表会の感想4(金沢桜丘高校、金沢龍谷高校、総括)

・最後の2つの高校については感想が厳しくなりそうで書くことがためらわれた。だけど、僕が思っているほど高校生たちは打たれ弱くないかもしれない。

・演劇を作っている自分自身についても自分の作品の欠陥はわかって見せている。それ以上に表現したいものがあるから。だから、僕の個人的な感想など気にしなくていい、と思う。

金沢桜丘高校『BUN-RI-TAI』(卒業生創作)

・文系・理系・体育会系の論争がテーマ。僕は理系で工業大学なので課題や試験が忙しく、文系を羨ましく思っていた時期もあるので、気持ちはよく分かった。

・理系、体育会系は女の子なんだけど、文系役は女の子が男装していた。宝塚っぽさあるなと思った。

・演技力は高く各キャラクターの個性が出せていた。

・中盤で3人揃うまで2人で喋っていて、1人が演説のように話すシーンが多い。こういう場面は演技で説得力や迫力を出すのがすごく難しい。(怒っているシーンは迫力があった)政治家の演説を見ても、演技とはまた違ったスキル、人々に自分の意見を聞かせる技術が必要になってくる。

・教室が舞台だけど、登場人物が3人しかいないので空間ががらんとして見えた。舞台を狭く使ってもよかったかもしれない。人数が少なくて会話がメインになる芝居は空間の使い方が重要になってくる。

金沢龍谷高校『オーダー戦争』(ネット台本)

・衣装が今っぽくておしゃれだと思った。

・最初に思ったのは芝居が弱いかもしれないということ。序盤BGMに負けていセリフが聞き取れなかった。また設定が設定だけに動きが少なかった。会話劇なので難しいが、講堂でやっているので、けっこう大きい声で大きい動きじゃないと後ろの方まで届かないかも。(小劇場だったら大丈夫だけど)

・中盤からはリズムができてきて、特にボケ担当の演技は良かった。

・ただ、石川県民のツッコミが苦手気質が出てしまっていた。普段の会話でもツッコミができず苦笑いすることが多いので、やっぱり難しいよね。

・テーブルが大きすぎるかも。サイド二人が横顔しか見えないシーンが続く。カウンター席の設定にしたほうが見やすかったかもしれない。

【総括】

・夏の大会のときも思ったが、もっと小さい会場だったら全然感想がちがうだろうなっていう作品がいくつもあった。芝居は会場の大きさに影響を受け、会場が大きいとどうしても大味な芝居になりがちである。もっと小さい会場で公演する機会(高校演劇サミットなど)があればいいなと思った。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?