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お金もないし 車もないけど 遊びに行こうよ 「貧しさ」と「結婚」と「自我」を見つめる

「一人ぶちは食えないが 二人ぶちは食える」
いつかこんなことわざを知ったがとても胸に響いた。

ボクはこのことわざは単純に夫婦が二人で働いて、
家賃や光熱費を折半しているから経済的に余裕があるという意味だと思いたくない。
一緒に暮らす大切な人がいれば、たとえ一人の稼ぎを折半する貧しさも乗り越えられる。そういう意味だと信じたい。

自分が一人暮らししているから痛感するが、
人間って生き物は自由気ままだとマジでしょうもない生き物に成り下がる。

酒が飲みたくなったら夜の店にふいっと出歩き、
Amazonで気になるものがあれば買ってしまい、
ハマってるスマホゲームでより上を目指したくなると課金したくなる。
人生設計もなにもない。
あてもなくぶらつく愚かな無頼漢。

それもこれも「自分だけ」の問題だからこうなってしまう。
お金がなくても、生活が不安定でも「自分が」我慢すれば無問題。
出世しなくても「自分が」生きていければ十分。
自分が。自分が。自分がぁ!
仏教では自我を捨て無我になることを目標とするように
諸悪の根源は「自分」なのだ。

こんな生活を続けていたある日、
とうとうボクの社会的生存本能が理性に訴える。
このままではいけない。
続けてボクはこう考えた。
「結婚すれば俺も家族のために自分最優先を捨てて真人間になり、世間様に恥ずかしくない人間になれるのでは?」
そりゃ結婚してもヤリたい放題してるビックでダディな人もいるだろうが俺は違う。
嫁さんやガキがいれば「自分が」で済まされない、他者という責任が生じる。
その責任を励みに俺は頑張って仕事し、出世し、大成功を収める。
すべてが好転する!

こう考えに至った俺は早速マッチングアプリに登録。
未来の嫁さんを求めて有料会員として登録に至った。

それから3ヶ月。
会えねえ 会えねえ マジで会えねえ。
俺からイイねしてもノーレスポンス。
理由は全部わかってる。
マッチングアプリでは同性のプロフィールは見えないが、年収や容姿がバッチリな人がいっぱいいるのは想像に難くない。
きっと世の女性たちはイケメンな弁護士や大企業や公務員にイイね! を押してやりとりしているのだろう。
俺のようなのは検索の時点でまず弾かれる。

結局マッチングアプリはアンインストールした。
需要がないならしょうがない。

世に求められるオスになるには
頑張って仕事し、出世し、大成功を収めなくては。
しかしこの道は険しいしはるか遠い。
というか目的が手段になってる。
こんなら現状に甘んじて独り身の気楽さを謳歌したほうが…。
そして結局振り出しにもどる。
堂々巡り。負のスパイラル。

結婚するからしっかりするのか
しっかりしているから結婚するのか
タマゴが先か
ニワトリが先か

本当に俺は何をしているんだ!

結局まずは少しずつでも
自分を高めていかなくちゃね。
そうすればきっといつか守りたい人に会えると思うのだ。

最後に、タイトルの引用にもなった世のプアでモテナイ男子の願望が詰まった曲を紹介します。
「あそびにいこうよ!」って曲です。
90年代のアイドルの歌だけど励まされると思いますよ。

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