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フリースタイルティーチャー出演感想/12月雑記

フリースタイルティーチャーという、芸人ラップバトルの番組に出させていただきました。ラップバトルという仕組みの性質上、やはり悪口を言うと盛り上がるのですが、1回戦の紺野ぶるまさん、2回戦の中山功太さん、どちらにもまったく悪口を言いたくない自分がいて、本番のギリギリ、ビートが鳴るスタートまで頭の中で「悪口言わな勝てへんぞ!」という僕と「悪口言ってどうすんねん」という僕がかなり互角の状態で戦っていました。結果、その戦いはどちらも引き分けに終わり、2試合とも「焦りながら口調だけは荒く相手をずっと褒める」という最悪のスタートを切ってしまい、僕は2試合目の中山功太さんとの試合で負けてしまいました。

難しい。でも結果には納得しています。僕には掌幻さんというラッパーの方が先生についてくれて、バトルの心得を伝授してくださり「木田君は心が折れがちだから、すぐに折れないように。それだけを練習しましょう」と言ってめちゃめちゃバトルの練習をしてくれました。この練習のおかげで、なんとか人前でラップバトルできる状態に仕上がったので、本当に感謝しています。実は練習の段階から、掌幻さんは僕の「褒めてしまう問題」について対策してくれていて、僕もそれは頭に入れていたのですが、いざ2試合目の中山功太さんを目の前にしたら目が合っただけで心が完全に折れて「僕なんかが中山功太さんに何を言うことがあるんだ」という気持ちになり、結果褒めまくって完封負けした時の、掌幻さんの呆れてしまった顔が忘れられません。

僕は自分が強くいける人間にはガンガン攻めれて、自分より強そうな人間には防戦一方になってしまうという悪癖があるのですが、それがここまで顕著に出るとは思いませんでした。放送を見た以前の同居人、レンタルぶさいくとバキバキ童貞から「テレビの前ではいい子ちゃん♪」と節をつけて歌われ、音頭をとって周りを回られた時、自分の人生でこんなにも屈辱的な事が起こるのかと怒りで目眩がしました。いつかまたチャンスがあるなら、かっこよく決めて、レンタルぶさいくとバキバキ童貞を見返したい。そんな夢ができるとは思いませんでした。またラップの曲も作っていきたいなとも思いました。

それとこれは、皆様には信じられないかもしれませんが、収録後、ZEEBRAさんにご挨拶をした時に「声も、フローも、発声もよかったよ」とラップの全てと言ってもいいものを褒めてもらえました。本当です。信じてください。それ以来、僕は電車で順番を抜かされても、閉店ギリギリの弁当屋で弁当を注文してアルバイトの店員に睨まれても(俺はZEEBRAに声とフローと発声を褒めてもらったんだよ)と心の中でアンサーを返しています。


・この前人でごった返している新宿駅でキルビルみたいにしゃがんで乗り換えの電子板を見てる外国人の女の人を見た

これを見た時僕はハッとしました。歩いている時、普通は次の目的地までの行程を想像したり、だるい、しんどい、と思ったり、あるいは楽しかったなあ、やこれから楽しみやなあ、などと考えたり、家に帰ってからの事を想像したりすると思うのですが、その外国人の人からは今この瞬間を楽しむというはっきりとした意思を感じました。あの新宿駅の16番線とかまであって、みんながみんな行きたい場所が違って、それなりにルールはあるけどめっちゃ急いでる人はそのルールを守らずに走ってもOKみたいになっているあの、ストレスフルな空間で、乗り換え案内の電子板をしゃがんでキルビル、もしくはスパイダーマンが地面に着地した時のようなポーズで低い位置から見る、というのは、ストレスに押し潰されずに生きている賢いやり方だなと思ったのです。それから僕も、少し右に移動する際などは、ロボットダンスのように上体を先に移動させてから動くといった遊び心を入れてみるようにしています。

・野菜を買った時、あんまりお金使った感じしない

野菜を買った時、あんまりお金使った感じしないです。この感覚何に近いのかな、と思っていましたが、募金に近かったです。いい事してる、という満足感に近かったです。わかるよな?

またブログ書くから、読んでな。

ここまで読んでくださり、ありがとうございました!!!!!!!!

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