みみ つぐみ/美巳 亜水

絵本作家、画家。絵本「メルルとようかいのおしゃれやさん」(CHICORA BOOKS)…

みみ つぐみ/美巳 亜水

絵本作家、画家。絵本「メルルとようかいのおしゃれやさん」(CHICORA BOOKS)発売中。 Amazon販売ページ → https://amzn.to/3KV0C7q Webサイト→https://tsugumimimi.com/

マガジン

  • 絵本「メルルとようかいのおしゃれやさん」制作秘話

    2019年7月発売の絵本「メルルとようかいのおしゃれやさん」について書いています。

  • そうだ、絵本作家になろう。

    絵本作家になるまでの道のりを振り返っています。

最近の記事

妖怪のデザインの元ネタ。

「メルルとようかいのおしゃれやさん」、おかげさまでぼちぼち感想が寄せられてきています。 この絵本の中には妖怪の名前が3個しか出てこないのですが、妖怪好きな子は名前の出てこないけれど描かれている妖怪の名前を当てる遊びをしてくれているようです! 「これは◯◯かな?」って。 それから、妖怪にあまり馴染みがない子は、私の絵本を読んで妖怪に興味を持ち、水木しげる先生の本を読むようになった子もいるみたい! 「メルルとようかいのおしゃれやさん」に描かれている妖怪の元ネタは、遠野物語(

    • デビュー前夜/絵本「メルルとようかいのおしゃれやさん」発売!

      すっかりnoteには書きそびれていましたが、7/30に絵本「メルルとようかいのおしゃれやさん」が発売されます! Amazonや書店で既にご予約いただいている皆様、本当にありがとうございます!! 無名の新人である私の絵本をいち早くご購入いただいたあなた。もう、なんて言っていいかわからないくらい、感謝しています。いつか、誰も知らなかった絵本を買ったことが、あなたの自慢になりますように。絵本の物語やキャラクターたちがあなたの心に住みつくような、「あってよかった」と思えるものであ

      • 恩師の思い出。

        先日、絵本出版の件で岩手日報社さんの取材を受けました。 そこで私の恩師である小学校時代の校長先生の話になったのですが、記者さんと面識があったらしく、訃報を伝えられました。今年の4月、86歳でお亡くなりになられたそうです。 出版したら絵本を持って遊びに行こうと思っていたのに、、、残念というか、間に合わなかった、、、という思いでいっぱいです。 それで、校長先生について思い出したことがあったので書いてみようと思います。 校長先生は、確か私が小学校5年生の時に赴任してこられ、私の

        • むしろ妖怪たちに読んでもらいたい絵本です。

          7月末発売予定の絵本「メルルとようかいのおしゃれやさん」の色校が上がってきました♡ (色校とは、本番印刷前の試し刷りみたいな意味です。) 本文だけミシン綴じ製本されてきて、カバーは製本されていないのですが、やっぱり本の形になっていると嬉しい〜。本当に出版されるんだなーと、ジワジワ実感が湧いてきているところです。 この絵本、一応ターゲット層は3歳〜となっていますが、何歳の人が読んだっていいし、なんなら妖怪にも読んでもらいたい内容なのです(笑) 妖怪って、例えばカッパなら子

        妖怪のデザインの元ネタ。

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        • 絵本「メルルとようかいのおしゃれやさん」制作秘話
          4本
        • そうだ、絵本作家になろう。
          11本

        記事

          物語の舞台は「神社」

          =============================== マガジン:絵本「メルルとようかいのおしゃれやさん」制作秘話 =============================== ようやく、絵本の発売日が決まりそうです。おそらく7月下旬になる模様。 出版が決まってから、発売日までだいぶ日にちがあいているように思いますが、出版社立ち上げからのクローズドコンペにて昨年10月に出版が決まったのは8作品。 私はその中に入っており、初期メンバーってやつなんですかね。 現在3作

          物語の舞台は「神社」

          そうだ、絵本作家になろう【番外編】矢印の方向へ。

          私は、2015年3月にふと「絵本作家になろう」と思いたち、2018年11月に商業出版が決定、2019年初夏に絵本を発売することになりました。 字面だけ読むと、「なんか順調そうじゃない?!」と思ってしまいませんか? 確かに、4年後にそれが叶うとはつゆとも思ってはいませんでしたが、「4年もかかった」と言えなくもありません。 さらに、2015年以前から「絵本を出版する」というアイディアは持ち続けていたので、本当の本当の最初から見たら、もっともっともーっと時間はかかっていると思

          そうだ、絵本作家になろう【番外編】矢印の方向へ。

          そうだ、絵本作家になろう⑩【最終回】どうやって出版が決まったの?

          (前回の記事はこちら→そうだ、絵本作家になろう⑨僕と遠野物語と神楽坂〜後編〜) ところで、絵本作家になるためにはどういう道があるのか、みなさんはご存知でしょうか。 自主制作・自費出版なら自分で勝手にやれば良い話ですが、商業出版となるとそうはいきません。 以下は商業出版につながる道として考えられる方法、そして私がチャレンジしてみた方法を挙げてみました。 ①様々な団体が主催する絵本のコンペ・公募に応募する。 ②イラストレーターとして活動するうちに、挿絵画家として出版社から声

          そうだ、絵本作家になろう⑩【最終回】どうやって出版が決まったの?

          そうだ、絵本作家になろう⑨僕と遠野物語と神楽坂〜後編〜

          (前回の記事はこちら→そうだ、絵本作家になろう⑧僕と遠野物語と神楽坂〜前編〜) 2018年5月に、アパレルショップの壁をお借りして、ミニ個展を開催しました。そのスペースの予約だけはしてあったのですが、作品にはなかなか取りかかれないでいました。 乳飲み子を抱えて家での制作は難しいと考えた私は、アトリエを借りることに。 住むわけではないのでお風呂はなくてもいいけれども、トイレだけはあるところにしよう、作品の搬出がしやすいようにできれば一階の角部屋で家賃はこのくらいで……と探

          そうだ、絵本作家になろう⑨僕と遠野物語と神楽坂〜後編〜

          そうだ、絵本作家になろう⑧僕と遠野物語と神楽坂〜前編〜

          (前回の記事はこちら→そうだ、絵本作家になろう⑦絵本作家じゃなくて画家なのかよ) 初めての個展を開催した年の秋に、第二子を出産しました。 前後して、せっかくはじめた平面作品や絵本の制作を続けるにはどうしようかなと考えていたので、ZINEのグループ展に参加したり、翌年の個展開催の計画を立てたり、出版社にコンタクトをとったりしていました。 絵本を商業出版するなら、自分と世の中の接点を見つけなければいけないと考えていました。 そこで、パッと思いついたのが「遠野物語(著・柳田

          そうだ、絵本作家になろう⑧僕と遠野物語と神楽坂〜前編〜

          そうだ、絵本作家になろう⑦絵本作家じゃなくて画家なのかよ

          (前回の記事はこちら→ そうだ、絵本作家になろう⑥絵を描くのが好きなのか?問題) 絵本の学校を卒業した私は、これからの絵本作家人生をどうするか考えあぐねていました。 そこで、絵本の学校の先生にアドバイスを求めたところ、 「つぐみちゃんはさぁ、原画を売ることを考えたらいいよ」 と言われたのです。 「100号の絵、描いてみたら?」 絵本の学校の先生から、まさかの画家生活の提案。 しかし、それは私の中にある思いを見透かされたかのような言葉でした。 それは、これまで

          そうだ、絵本作家になろう⑦絵本作家じゃなくて画家なのかよ

          そうだ、絵本作家になろう⑥絵を描くのが好きなのか?問題

          (前回の記事はこちら→ そうだ、絵本作家になろう⑤絵本の学校との出会い) 絵本の学校では、最終的には1冊の絵本を作りました。(ヘッダー画像はその絵本の中の1ページです) その絵本は、企画から入稿用データ作成までを自分で行うのです。そして、印刷所に入稿し、ハードカバー製本してもらいました。 作りたいお話しを思いつくまでにはそんなに時間はかかりませんでした。でも、なかなか絵が描けない。 「絵がヘタ」 という思い込みが、私にはありました。 それもそのはず、10年近く創作を

          そうだ、絵本作家になろう⑥絵を描くのが好きなのか?問題

          あそびたい!

          ねておきて、ごはんをたべる おいしいものならうれしい おいしくないものをたべても わらえる すきなふくをきて おしゃれして ほうせきばこのなかの おきにいりのブローチと かかとのたかい くつをはいて もっとおしゃれな えいがをみる あいするひとたちとすごすじかん ときどきは なみだをながしたい むねがしめつけられるような けいけんもしたい からだいっぱいで おこりたい! いきてる かんじがするから うまれてからずっと そんなあそびをしている。

          そうだ、絵本作家になろう⑤絵本の学校との出会い

          (前回の記事はこちら→ そうだ、絵本作家になろう。④) 私が見学に行くことにした「絵本の学校」は、正式名称は「ウーマンクリエイターズカレッジ 絵本の学校」といいます。 「ウーマン」を名前に冠しているとおり、女性に特化した絵本の学校なのでした。具体的には、受講生は女性のみ、講師も女性(※当時。現在は男性講師もいます)、受講料のママ割がありました。 3ヶ月の息子を夫に預けての初めての外出に、ドキドキしたのを今でも覚えています。 見学に行った日は、卒業展示の話し合いの日だっ

          そうだ、絵本作家になろう⑤絵本の学校との出会い

          そうだ、絵本作家になろう④出産、それから

          (前回の記事はこちら→ そうだ、絵本作家になろう。③) 初めての妊娠は、神秘的というか、不思議な体験でした。 私が私でないような感覚。お腹の中に別の生命がいる。私の中に心臓がふたつあって、もうひとつの心臓の主は、ぐにゃぐにゃ手足を動かしている。 でも、「いる」。確実にいる。お腹の中に、いる。 子宮の海の中で、新しい生命が育っているのだ。 いまの私の全てのエネルギーは、ここに集中している。 子宮が私の中心で、子宮が私を支配している。 そういう感覚でした。 ただ、

          そうだ、絵本作家になろう④出産、それから

          そうだ、絵本作家になろう③妊娠中の入院で決めたこと

          (前回の記事はこちら→ そうだ、絵本作家になろう。②) 話は少し戻りますが、29歳になる年に、4年同棲した相手と破局しました。 私としては結婚を意識して付き合っていたのですが、ある時「別の相手との間に子供ができたので別れたい」というようなことを言われたのです。 4年の全てと私自身が全否定されたかと思う瞬間でした(笑) 今思えば、そういうことでもなければずるずる付き合っていただけの関係だったのかもしれないし、今の夫にも息子たち(二人います)にも出会うことが無かっただろう

          そうだ、絵本作家になろう③妊娠中の入院で決めたこと

          そうだ、絵本作家になろう②絵本をやめて働くのだ

          (前回の記事はこちら→ そうだ、絵本作家になろう。①) 大学では油絵科を専攻していたのですが、デザインにも興味があり、教職をとればデザインの授業をとれると知ったので、教職の授業も受けていました。そこで、絵本を制作する機会があったのです。 まず原画を描き、それをスキャナーで取り込み、Macで文字を配置。印刷したものを手製本して、絵本を作りました。これが私が作った初めての絵本でした。 絵を本の形にするのにハマり、以後色々作ってみました。 授業で作ったものは並製本(ソフト

          そうだ、絵本作家になろう②絵本をやめて働くのだ