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そうだ、絵本作家になろう⑦絵本作家じゃなくて画家なのかよ

(前回の記事はこちら→ そうだ、絵本作家になろう⑥絵を描くのが好きなのか?問題

絵本の学校を卒業した私は、これからの絵本作家人生をどうするか考えあぐねていました。

そこで、絵本の学校の先生にアドバイスを求めたところ、

「つぐみちゃんはさぁ、原画を売ることを考えたらいいよ」

と言われたのです。

「100号の絵、描いてみたら?」

絵本の学校の先生から、まさかの画家生活の提案。

しかし、それは私の中にある思いを見透かされたかのような言葉でした。

それは、これまでの記事に書いたとおり、大学時代に制作に没頭できなかったという思い残しがあり、しかも大学の教授に絵本を見せた時にも

「もっと大きい絵見てみたいから、描いて」

と言われたことがずっと心に引っかかっていました。

なので、これはやらないといけないことだなと感じ、挑戦することにしたのですが、大きい絵を描くのは、飽き性の私にとって億劫でしかありませんでした。
(イメージ的に……ドラクエでシナリオを進めるにはクリアしないといけないミッションがあるのに、面倒だからやらない的な状態でした。)

そして、そんな私が考えた折衷案はこうでした。

「30号の絵を3枚描いたら100号くらいになるのでは……?」

実際は30号を3枚描いても90号にしかならないのがツッコミどころですが、とにかく描くのが先決と思い、実行。
3枚の絵を一つのストーリーで構成しました。

それがこちら。

これは絵本の学校卒業から半年後の2017年5月に個展をしたときの画像です。左が私。右はオープニングパーティーでライブをしてくれた歌手の野佐怜奈ちゃんです。
このとき私は第二子妊娠5ヶ月頃。第一子の妊娠時よりお腹が出てくるのが早くて、ヒーヒー言いながら絵を描いていたことが思い出されます。笑

今となってはこの時の絵の画力が拙すぎて恥ずかしいのですが、これもまた私の歩みの大事な1ページということで、公開してみました。

第一子妊娠中に子宮筋腫の変性で入院したことや妊娠出産の経験から、「女の身体を持っていること」をまざまざと認識させられたことから、女性の一生を3枚の絵で表現したいと思いました。
詳しくは、下記の記事で書いているので読んでいただけたら嬉しいです。

お礼と作品解説。

この記事の中で「私は、私の作品を通して、すべての女性の中にいる少女の存在に気づいてほしいのかもしれません。」と書きました。

これは絵本を制作する上でも根底にある思いで、今度出版する絵本「メルルとようかいのおしゃれやさん」の主人公メルルは、私自身の中の少女の一面であるといえます。(これについては、また別の記事で書きます)

きっと未完成だったこの3枚の絵、だけれども、たくさんの人に見ていただくことで私自身も刺激を受けることができました。そして、鑑賞者がそれぞれの心の中で感じることが、私の手を離れたところで起こるということ。(つまり見る人が勝手に解釈して楽しんでくれるということ)
そうして、作品は完成するのだということを感じました。

だから、絵本も自費出版でなく、たくさんの人、私のことを知らない人にも読んでもらえる機会のある商業出版をしたい、と改めて思ったのでした。

続く。

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