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キヤタケさんの働き方

こんにちは「未来の仕事屋」です。このマガジンでは、「時給で働く」以外のさまざまな働き方を選んでいる方に、その働き方を選んだ経緯や、働く上で大切にしていることなどを伺っています。毎回、共通の5つの質問を通して「じぶんらしい働き方」とは何か?について考えていきます。

今回は「リゾートバイト」のキヤタケさんにお話を伺いました。


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今回ご登場いただくキヤタケさんは、「リゾートバイト」という働き方を選んでいらっしゃるということなのですが、具体的にどんな働き方をされているのかから、まずはお話を伺いました。

キヤタケさん:全国各地のリゾート地にあるホテルや旅館などで住み込みで働く、リゾートバイトという働き方をしています。ここに関してはいろんな意見がありますが、アルバイトと派遣社員との間のような立ち位置ですかね。仕事内容としては、ホテルのレストランスタッフや観光地のカフェ店員などサービス業がメインです。

「全国各地の」ということですが、リゾート地でのお仕事はどのように探しているのでしょうか?

キヤタケさん:リゾートバイトは職場毎に派遣会社と雇用契約を結ぶのですが、僕の場合は1ヶ月毎に契約を結んで、月1で暮らす場所を変えて全国各地を転々としながら働いています。たまに契約と契約の間に自由に使える期間ができるので、その期間を利用して東北縦断ヒッチハイクに挑戦したり、学生時代の友人と旅をしたりしています。今は何となく「東南アジアで暮らしてみたい」と思って、ベトナムに2ヶ月間の滞在中です(笑)

知らない土地を渡り歩きながら、しかもその土地で仕事まで探してやってしまうという……キヤタケさんはかなりの行動力の持ち主なのだな、という印象を受けました。

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アルバイトと派遣社員の間のような働き方で、「時給」という形で報酬を受け取っているというキヤタケさん。通常この連載では「時給で働く」という以外の働き方をされている方にお話を伺っているので、2問目で時給以外の働き方を選んでいる理由を伺っているのですが、キヤタケさんには逆の質問をしてみました。

「時給」という働き方を選んでいる理由は何ですか?

キヤタケさん:特に時給という働き方にこだわって選んだわけではありません。僕はもともと、沖縄の小さな町で22年間育ってきたんですけど、特にやりたいこともなかったので当時は周りに合わせて普通に就活をしていました。でも、ふと「このまま就職すると一生後悔するかも」と思って、セブ留学へ行きました。そこでの世界一周中の旅人との出会いをきっかけに「旅人」という生き方に憧れるようになって。帰国後、すぐに就活をやめて旅するように働ける今の働き方を選びました。もう働き始めて3年目になります。

周囲に合わせて就職活動をしていたところから一変。なかなか他にはない働き方を選んだということなんですね。そこから実際に「リゾートバイト」を始めてみての感想は、どのようなものだったのでしょうか?

キヤタケさん:学歴やスキルを問わず、好きなタイミングで契約が結べて、働けば働いた分がそのまま収入に直結するので助かっています。また、リゾートバイトは基本的に家賃や食費、光熱費など、生活にかかる費用が無料なので、自分が働いた分だけ自由に使えるお金を稼げます。僕みたいにいろんな場所で暮らしてみたいとか、留学費用を貯めたいとか、自分の目的に合わせて期間や場所を自由に選んで働けるのが、リゾートバイトの魅力かなと思っています。日常の中で、全国各地の知らなかった景色や、いろんな価値観をもった人と出逢えて、新たな学びや刺激が得られるのも3年間続けている理由かもしれません。


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キヤタケさんのお話を伺っていると、「リゾートバイト」という働き方は、とても自由で楽しそうでいい働き方だなという印象ですが、金銭面についてはどのように感じていらっしゃるのでしょうか?

キヤタケさん:納得できています。正直リゾートバイトは、シーズンや時期によって稼げる時期と稼げない時期が明確に分かれているので、安定した収入という意味では期待できないかもしれません。繁忙期は月で30万稼げたのに、閑散期は月に10万も稼げなかったなんてザラにあるので。また、ボーナスなども一切出ないので年収単位で見ると同世代の正社員よりもかなり低い方だと思います。

たくさんのお金を稼ぐことよりも、働き方や働く場所に対してフットワークが軽くいられるということを重視している、ということでしょうか?

キヤタケさん:そうですね。僕の中では自分の好きなタイミングで好きなことができるってところが大きいですね。もちろん、そのときのお財布の中身と要相談ですけど(笑)僕の場合、閑散期は思い切って逆に働かず、国内外問わずに旅をしたり全国各地にいる友人に会いにいったりしているので、周りと比べると比較的ストレスのかからないライフスタイルを送れている方だと思います。もともとあまりお金に執着がないということもあるかもしれませんが、その月の給料が安くても自分で選んで始めたことなので誰にも文句は言えないですし、人生なんて良くも悪くも全部自己責任だと思っているので、今の働き方で得られるお金に関しては納得しています。


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1ヶ月ごとの契約だったり、繁忙期と閑散期で大きく収入が変動したり、働き方としては非常に自由な「リゾートバイト」ですが、ある意味とても不安定な働き方とも言えますよね。その点について、キヤタケさんはどのようにお考えなのでしょうか?

キヤタケさん:正直、将来のことを考えると不安しかないですね(笑)働けば働いた分だけ稼げるということは、裏を返せば体調を崩して動けなくなれば収入はゼロということなので。やっぱり年齢を重ねると、いつまでもバリバリと働けるわけではないですし、収入の安定しないリゾートバイトって働き方をずっと続けられるとは思いません。各地の職場で出逢った皆様からもよく「まだ20代だからこんな風に働けて良いよね」と言われます。

「今の自分だからできること」ということを、しっかりと理解した上で現在の働き方を選んでいるというキヤタケさん。将来のことを考えると不安しかないとおっしゃっている一方で、今の経験がしっかりと将来につながっていくように未来を見据えているからこそ、今の行動力が生まれているということなのだなと思いました。

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自由でありながら不安も抱えつつ「働く」ということに向き合っているキヤタケさんに、働く上で一番大切にしていることを、最後に伺ってみました。

キヤタケさん:今、その瞬間に「自分らしく生きている」と言えるかどうかですかね。正社員やフリーランス、アルバイト、形態はなんであれ、周りや上司の期待に応えようとし過ぎるがあまり、偽りの自分を演じ続けて働いていても必ずどこかでバテてしまうと思います。たとえ「給料をアップするからここでずっと働いてくれ」と頼まれても、そのときの自分が「自分らしく生きられてない」と感じれば、僕はすぐに次の職場へ移ってしまいます。人生で重要なのはお金や世間体ではないと思いますし、大切なのは自分自身が悔いのない人生を送れていると言えるかどうかだと思ってるので、その辺の考え方が働き方にも反映されているのかもしれないですね。

「時給で働く」という働き方を選んでいたとしても、「自分らしく生きている」と胸を張って言うことはできるはずです。「時給で働く」「正社員で働く」「フリーランスで働く」と、さまざまな働き方がある中で、大切なことは「自分らしい働き方を自分自身で選んでいる」ことです。キヤタケさんのお話を伺って、そのことを改めて強く感じました。これからのキヤタケさんがどのような働き方を選んでいくのか、ますます楽しみだなと思いました。

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