見出し画像

テレワークでよわよわ体質に……気をつけておきたい生活習慣のポイントは?

働き方改革が進められる今。みなさんの働き方には、何か変化が起こっているでしょうか? そもそも、どんなふうに改革されれば、みなさんはもっと豊かな働き方ができると思いますか?

このコーナーでは、「働き方」に関するさまざまな話題を取り上げて、「幸せな働き方って何だろう?」ということを考えていきたいと思っています。 

■座りすぎで病気になるリスクが高まる

新型コロナウイルス第3波の到来で、出社していたところまたテレワークに戻ったというビジネスマンのみなさんも多いのではないでしょうか。私の周囲では、春からずーっとテレワークという人が多いですが、そんなみなさんの話を聞いていると、少し心配になってきてしまいます。

「腰痛が半端ない」
「なんだか寝付きが悪くなった」
「ちゃんと食事する気がなくなってきて、テキトーなものしか食べてない」
「頭がぼーっとすることが多くなってきてる」

中には、この春先にテレワークによってヒドイ「しもやけ」ができたという20代男性も!血流死んでるじゃないですか!!!

実は、もともと日本人は世界の中でも「座りすぎ」で、健康が脅かされているのです。

シドニー大学などオーストラリアの研究機関による調査(2011年)では、日本人の平均座位時間は1日420分(7時間)で、世界20か国のうち最長と判明。中央値は300分(5時間)で、360分(6時間)以上座っていたのは5カ国しかありませんでした。

座りすぎというのは結構危険で、血流が悪くなって代謝が落ちることで、心筋梗塞、脳血管疾患、糖尿病、がんなどのリスクが高まるということが、さまざまな研究で明らかになっています。

また、明治安田厚生事業団体力医学研究所の調査では、1日12時間以上座っている人は、6時間未満の人と比べて、メンタルヘルスに支障のある人が約3倍となっているそうです。

テレワーク中のみなさん、座りすぎには本当に気をつけましょう!

■テレワーク中の健康を守るために意識したいこと

かくいう私も、コロナ以前からテレワークのようなもので、自宅でパソコンを使って仕事をする時間がかなり多いです。残念ながら、ほとんど毎日10時間以上は座っています。

そこで少し気にしているのが、こんなことです。あくまでも私の経験なので、参考までに……。

【1日1回は日の光を浴びるようにする】

取材などの外出の帰りに数駅歩いた日や、明るい時間に1時間ほどウォーキングした日、公園など外で仕事をしたり読書をしたりした日は、格段に寝付きがよくなります。夜のウォーキングが多いのですが、昼間に日光を浴びるかどうかで寝付きが違います。

これは、日光を浴びることで脳内でセロトニンという神経伝達物質が分泌されるからです。セロトニンには、頭の回転をよくしたり、精神を安定させたりする働きがあります。

そして、セロトニンがたくさん分泌されると、夜になってメラトニンという神経伝達物質がしっかり分泌されるようになります。メラトニンは睡眠ホルモンと呼ばれていて、快眠を促してくれるものです。だから、ぐっすり眠れるというわけですね!

【朝ご飯は少しでいい】

朝ご飯はしっかり食べたほうがいいと言われていますが、ほとんど動かずテレワークしている人はそんなに食べないほうがいいような気がしています。

朝ご飯を食べることで胃腸がしっかり動き出して、交感神経が「スイッチオン」の状態になるので、何も食べないのはよくないと思いますが、どうせ昼までそんなに動かないので、ガッツリ食べる必要はないと思います。とりあえず胃を動かして、脳みそに糖分というエサをちょっと与えてやるくらいのイメージでいいような。

私の場合、起きてからしっかり食べてしまうと、その後しばらく眠くなって仕事したくなくなります。パン1個くらいをエネルギーにして、「昼ご飯に何か美味しいモノ食べよう」くらいに考えておくのがいい気がしています。

【栄養バランスを考えて食べる】

そんなに動かないので、まず摂取カロリーを気にすることは大事です。運動もせずテレワークしてる人が2000kcalもとったら太るに決まっています。

とりあえず肉や魚や大豆食品でタンパク質を、野菜やキノコでビタミン・ミネラルや食物繊維をとることをメインに考えて、炭水化物はちょっとにしておくのがよいと思います。

テレワークしてる一人暮らしの人たちの話を聞いていると、食事が「クッキーやカロリーメイト」だったり、「お米だけ炊いて、レトルトのカレーや丼のもとをかけてる」だったり、「コンビニのおにぎりとパン」だったりしますが、日に日に疲労がたまっていくと感じているのはそのせいですよと言いたいです……。ほとんど炭水化物と脂肪しかとれてないですよ!

自炊ができないという人には、コンビニで「おにぎり1つ、サラダチキン、サラダ、味噌汁」を買ってくるように伝えています。

【とりあえず歩く】

何か特別な運動をしようと思っても長続きしないし、仕事をしているとそんな時間もあまりないのですが、ちょこちょこ歩くことは必須だと思います。

コンビニやスーパーに行くにも1度にたくさん買い込むのではなく、そのとき必要なものを買うようにすると、強制的にちょこちょこ歩きができます。昼に行ったのにまた夜に行かなきゃいけなくなるということもザラです。さらに、「あると便利だなー」「食べたくなるかもなー」と思ってむだなモノを買うことがなくなります。

せめて今まで通勤に使っていた時間分くらいは歩くべし!です。

【出前はとるな】

テレワークをしていると本当に、ご飯のタイミングでしか歩くチャンスがなくなってきます。出前を頼んだらそのチャンスがつぶれます。玄関までしか歩けません。Uber EATS、便利なのはわかりますがデイリーユースはやめがほうがいいです。買いに行く、食べに行くという歩くチャンスをつぶさないようにしたいものです。


書いていて、「当たり前のことばかりだなー」と思えてきましたが、気を抜くとこんなことすらできなくなり、私たちの死亡リスクはどんどん高まっていくのだと思います。私もときどきサボってしまうのですが、2〜3日外に出ずに引きこもっているだけで、仕事が終わったときや朝起きたときの体のダルさが倍増するんですよね。

あと、このところテレワークによって「痔」になった人も周りで増えているので、それも避けたい……。

寒くなってきたのでますます引きこもりがちになりそうですが、一人で人の少ないところを歩く分には大丈夫ということもわかっていますので、引き続き上記を意識して過ごしていきたいと思います。


大西桃子
1980年生まれ。出版社2社、電子出版社1社の勤務を経て、2012年よりフリーのライター・編集者として活動。2014年より経済的に困難を抱える中学生を対象にした「無料塾」を立ち上げ、運営。

▼大西さんご執筆の最新刊はこちらです。


いつも「未来の仕事屋」のnoteをご覧いただいて、ありがとうございます。サポートは不要ですので、そのお金でどうぞ有料コンテンツをお楽しみください!