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佐藤弘章さんの働き方

こんにちは「未来の仕事屋」です。このマガジンでは、「時給で働く」以外のさまざまな働き方を選んでいる方に、その働き方を選んだ経緯や、働く上で大切にしていることなどを伺っています。毎回、共通の5つの質問を通して「じぶんらしい働き方」とは何か?について考えていきます。

今回は「フリーバイヤー」の佐藤弘章さんにお話を伺いました。


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現在、フリーのバイヤーとしてご活躍の佐藤さんは、同時に「合同会社ユウボク」という会社を設立して代表も務めていらっしゃいます。「合同会社ユウボク」は「渋谷を拠点としたひとり商社」ということなのですが……経緯などの詳細を佐藤さんにお伺いしましました。

佐藤さん:もともと会社を興したい願望は子供の頃からあり、新卒で入った会社も大企業ではなく、ベンチャーのEC企業でした。そこで、ネット通販の店長と仕入れのバイヤーとして、約13年会社員として働きました。でも昨年あたりから、自分自身も30代半ばになり、そろそろ自分で会社を立ち上げてもいいかな、という思いが出てきて……。それで独立を決意しました。

長年独立を考えていたという佐藤さん。準備は万全の体制で「合同会社ユウボク」を立ち上げられたのだろうと思いましたが、最初はそうではなかったそうです。

佐藤さん:最初はフリーのバイヤーとして独立をして、さまざまな展示会などに参加しては交渉を重ねたのですが、やはり会社の看板があるのとないのとでは、大違いで……会社員の頃と結果も大きく異なりました。会社の名前がないことで、やはり印象も変わりますので、独立後の交渉ではあまり良い結果を出せないなと思いました。それで、自分の看板となるものがほしいという思いから、独立当初から企画を練っていた「ワークスタイルブランド『ユウボク東京』」というプライベートブランドを急いで形にしようとしたんです。

佐藤さんが「ユウボク東京」を立ち上げたのは、フリーのバイヤーとしてそれが必要だと思ったからだったんですね。

佐藤さん:そうです。提携するメンバーと共に商品を開発して、クラウドファンディングで多くの支援をいただくことができました。非常に良い流れをもったまま、その先に進むことができました。現在はその『ユウボク東京』を看板にしながら、ブランド運営や会社経営をしながら、改めてフリーのバイヤーとして他社のEC店舗サポートなどの活動をしています。

フリーとして活動するための看板が必要だと思い、ブランドを立ち上げたという佐藤さんのお話を伺って、普通は逆のパターンの人が大部分なのではないかな?と思いました。でも、そんなふうに順番を気にしたりせず、柔軟な発想で働き方を選んでいくことで、自分自身の可能性をどんどん広げていくことができるのではないかなと思いました。


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すでにある働き方に自分を合わせるのではなく、自分に合うように働き方を作っていく……そんなことを実現している佐藤さんは、「時給で働く」ということについては、どんな考えをおもちなのでしょうか?

佐藤さん:結果が出ようが出まいが給与が発生する働き方よりも、自分のやったことが結果に直結するようなことで、お金を稼ぎたいという気持ちが強いです。「お金を稼ぐ」というと、悪いイメージをもつ方もいるかもしれませんが、綺麗事ではなく、現実的にお金を稼がなくては、独立したり経営したりする働き方は成り立ちません。

確かに佐藤さんのおっしゃる通り「時給で働く」ことは「結果」に関係なく給料がもらえるということです。そうなると、逆に「結果」を出すことで給料がもらえる働き方を選べるということは、仕事で「結果」を出す自信があるからだとも言えますよね? 佐藤さんはそのような自信をどのようにして身につけることができたのでしょうか?

佐藤さん:今まで、約13年会社員でやってきた経験やスキルなど、自分が身につけた部分や、ありがたいことに人脈も多く築き上げれたので、そういった部分を使って独立しても勝負ができるかと考えたとき「これは勝負してもいい!」と思いました。自信はそういった部分から生まれたのかもしれません。


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先程の質問のところで「お金を稼ぐ」ということの大切さについてお話ししてくださった佐藤さんは、現在得られているお金については、どのように感じていらっしゃるのでしょうか?

佐藤さん:2018年11月から今の会社が始まって、ブランドの第一弾製品は今年2019年8月に一般発売したばかりです。会社としてビジネスが本格的に始動したのはつい最近ですから、まだまだ売上としては納得できるものではありません。でも、今年は準備・始動の年と位置づけていますから、来年からしっかりと成長して納得のいく形に育てていきたいと思っています。

お金を稼ぐために、そのための準備期間をしっかりととっているということなのだなと思いました。目先の利益だけで自分の仕事を判断せず、先を見据えた「成長」を考えられることはとても大切なことだと思います。「お金を稼ぐこと」と「先を見据えた成長」、この2つがバランスよく佐藤さんのお考えの中にあるのだな、と感じました。


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先を見据えて「成長」についてもしっかりと考えられている佐藤さんには、将来への不安などはあるのでしょうか?

佐藤さん:特に不安と思うことはありません。と言っても、今までずっとゼロであったかと言われれば、そうではありません。不安は確かにところどころありますが、不安と思ってしまうとずっとそればかり考えてしまうので。不安を解消するような動きをしていくことが重要と感じています。

不安はないとおっしゃる佐藤さんは会社員時代、取引先の人たちの自由な働き方を見て、「会社員以外にも働き方がある」ということに衝撃を受けたことがあったそうです。

佐藤さん:当時の取引先には、フリーランスや自分のブランドを立ち上げた起業家など、働く時間や場所を自由に選択してやりたいことを実現している人がたくさんいました。その姿を見て「世の中にはこんな働き方もあるのか」と衝撃を受けました。一度きりの人生なら、自分も自由に生きてみたい。徐々にその思いが強くなり独立を決意、自分でも自由な働き方を実践し始めたんです。

「自由な働き方を選べる」ということを知ることは、自分の人生をどう生きるか?ということにも大きくかかわってくることですよね。「働き方」に対する考え方や見方を変えることが、自分の可能性を大きく広げるきっかけにもなるのではないかな、と佐藤さんのお話を伺っていて感じました。


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最後に、いつも皆さんにお伺いしている働く上で一番大切にしていることを伺いました。

佐藤さん:自分を大事にすることです。自分の考え、自分の信念、自分の体調などです。そして、自分で責任をもつ働き方を選ぶのならば、周りの意見や考えに右往左往されない強い自分を作らないといけないと思っています。

「自分を大事にする」は、私たち「未来の仕事屋」が伝えたいと考えているメッセージでもあります。やはり「自分」が一番大切なんだと思いました。ただしこれは、「自分勝手」とは違います。働く上で「自分勝手」であっては、あらゆる仕事は成り立っていきません。これについては佐藤さんも、こんなふうにおっしゃっています。

佐藤さん:私に協力いただいている、関係する方々との「人と人との関係性」も、とても大切です。2つになってしまいましたが、「自分を大事にすること」「人と人との関係性を大事にすること」の両方が欠かせません。私はひとりで起業しましたが、メインである物販事業はさまざまな方との関係性で成り立っています。その一つ一つの関係性を大切にしてきましたし、これからも大切にしていきたいと思っています。

佐藤さんのお話しを伺って一番強く感じたことは、あらゆることについて自分のスタンスが明確になっているということでした。「周りの意見や考えに右往左往されない強い自分を作らないといけない」とおっしゃっていましたが、まさにその通りで、自分の好きなことや大切なこと、お金や不安についても、ご自身の中に明確な軸をもっていらっしゃるのだなと感じました。

佐藤さんの今後のさらなるご活躍を楽しみにしたいと思いました。


佐藤さんp

*Twitter:
 https://twitter.com/youboku_tokyo
*合同会社ユウボク:
 https://www.youboku.tokyo


※この記事の取材には、取材されたい人としたい人のマッチングサービ「LOOKME」を利用させていただいております。


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