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つんく♂さんのnoteで天才に勝ちたくなってきたという話

働き方改革が進められる今。みなさんの働き方には、何か変化が起こっているでしょうか? そもそも、どんなふうに改革されれば、みなさんはもっと豊かな働き方ができると思いますか?

このコーナーでは、「働き方」に関するさまざまな話題を取り上げて、「幸せな働き方って何だろう?」ということを考えていきたいと思っています。

■キーワードは「数を打つ」と「好き」

音楽プロデューサーのつんく♂さんが、noteを始めました。実は私、中高生のときにシャ乱Qが好きで、中学生の卒業文集では「クラスのみんなが思う、この人は将来こうなると思うイメージ」というコーナーに、「つんくのお嫁さん」と書かれているほどでした(ちなみに他に「団地妻」というのもあった、どういうイメージ!?)。

さて、このつんく♂さんの10月21日の記事、「凡人が、天才に勝つ方法。」というのがとても素晴らしくて。私の知人でも、twitterやFacebookにシェアしていた人が何人かいました。みなさんもぜひぜひぜひ、読んでみてください!

ここでつんく♂さんがおっしゃっている凡人が天才に勝つ方法を、簡単にまとめさせていただきました。

①とにかく数を打つ
打率1%なら数を打つしかない、たくさん数を打つには勉強しなくてはいけない。知識を詰め込み、分析しながら大量にアウトプットしていくことで、打率が上がっていく。

②「好き」を追求する
飽きずに続けられるのは、「得意」ではなく「好き」。

③「好き」をデータ化する
どこが好きなのか、なぜ好きなのかを分析して、自分なりのアイデアを足して発信していく。

なるほどなるほど、です。特に①の「数を打つ」というのは重要だと私も思っています。別にライターとしても編集者としても全然うだつの上がらない私でも、なんとかこの仕事だけで生きて行けているのは、数を打ってきたことに他なりません。

新卒で出版社に編集者として入ったときから、編集と同時に記事執筆も任され(外部ライターさんに外注する予算がなかったのでした)、編集部のブログも日々更新し、ということをやってきました。

ゆえに、出版社を辞めてフリーになったときには、編集だけでなくライターとしての案件もたくさんいただける状態でスタートを切れることになりました。最初にお声がけいただいた書籍執筆の案件が、「雑誌の記事がわかりやすくてよかったから」という理由だったことが、本当にうれしかったです。

ときどき「どうやったら文章がうまくなりますか」と聞かれることもありますが、私は特段文章がうまいわけではありません。ただ、数を打ってきて「慣れている」ので、媒体や読者ニーズに合わせてこうしよう、ああしようと工夫ができるようになっているだけで……。

お仕事をくださるみなさんのためにも、今度はヒットを打てるようにもっと数を打っていければと思っています。

②の「好き」を追求する、ということですが、確かに好きなことなら飽きることがありません。

ただこれ、ちょっと考えてしまいました。私、本当に書くことが好きなのかなぁ。この仕事に飽きることはないので、それはやっぱり好きということなんですかね。好きとか嫌いとかを、考えたことがありませんでした。ただ、「やるならこれしかない」という感じで……。自分への宿題ですね。

③の「好き」をデータ化する、は②と同様、私にとってはこれからの課題かもしれません。

雑誌編集部にいたときには、ジャンル問わずいろんな雑誌を読んで企画や構成、レイアウトなどで「いいな」と思ったものを自分の担当ページでアレンジして使ってみるということをやっていましたが……。

最近、こういう目線でインプットすることがすごく減っているかも。「好き」「いいな」と思うものを見つけようと、いろんなものをあさってみる必要がありそうです。

私の場合は①を多少実感できているだけで、②も③もまだまだですね。でも、やる気がわいてきましたよ。一生これで食っていってやる。

■会社員でも、小さな「好き」を追求してポジションがつくれる!

ところで、先日、「通信制高校ナビ」というサイトで、落語家の三遊亭美るくさんにインタビューをさせていただきました。

このとき、美るくさんも「物事は失敗しながらでも続けていくことで、上達していく」という話をされていたんです。なんだかつんく♂さんのお話と似ているなあと感じました。

人前で話すことが苦手だった美るくさんが、落語家になったのも、活躍し続けているのも、「得意」ではなく「好き」を追求し続けているからこそなのだと思います。

好きだから、苦手なことも数をこなす中で振り返って、こうしたらいいんだという発見をして乗り越えていける、というお話でした。「好き」がなく「得意」だけでは、どうしても小手先だけの仕事になってしまって、成長率が低くなってしまうのかもしれません。

ただ、ミュージシャンとか落語家とか、ライターといった仕事は「好き」がわかりやすい分野ですけれど、世の中には企業の中で何が好きかわからない状態でモヤモヤしている人も多いかもしれません。業界に強い憧れがあったわけではなく、企業の規模や待遇で決めたという人も結構いるはずです。

そういう場合には、日々のいくつかの仕事のうち、「これはまあまあ好き」というものを見つけてもいいかもしれないですね。

たとえばそれがプレゼン資料づくりとかなら、超イケてる資料をつくるための方法を徹底的に考えてみるとか。パワポのレイアウトひとつとっても、業種によって好まれる特徴があったり、流行り廃りもあったりしますよね。あれ追求したら面白そうです。

小さなことでも追求していくと、そのうち組織の中で「この仕事といったら○○さん!」と確固たるポジションを築けるようになっているのではないでしょうか。

これからの時代、組織の中で働いていくのであれば、替わりのきかない人材になっておくことが大切ですから、何かひとつ「自分はこの仕事に関してはプロ!」と言えるものを持っておくとよさそうです。

ということで、私もこの業界の中でヒットを出せるプロになるべく、精進していきたいと思います。

ちなみにつんく♂さんは天才だと思っていましたが、見えないところでこんなふうに頑張ってこられたんだと思って、さらに尊敬の念が高まりました。


大西桃子
1980年生まれ。出版社2社、電子出版社1社の勤務を経て、2012年よりフリーのライター・編集者として活動。2014年より経済的に困難を抱える中学生を対象にした「無料塾」を立ち上げ、運営。

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