おもしろいこと言ったら、
怖い顔の先輩が、笑った

嬉しかった

ただ…ただ、

笑ってくれたら嬉しい、
そう思ってた

それまでは、

いつも無表情で
あまり会話することも
なかった…

話しかけてくることも
ほとんどない

嫌われてるのかな

そう思ってた

でも、

私に出来ることは
頑張ってやっていたし、

これ以上のことは
出来ない…

どうしたらいいんだろう…

考え過ぎて…

いつの間にか

私は怖い顔で
仕事をしていた…

気づかなかった

どうして
気づかなかったんだろう

考えていたら
ますます怖い顔になって行った

ある日
同僚が耳打ちして来た

『最近、顔怖い。喋んないし。なんかあった？』

ビックリした

いつもニコニコして
相手に話しかけるようにしてた

でも、ほんとは、
面倒だったんだ

『あのコワモテの先輩も、心配してたぞ。』

でも、

その意外な事実を知り
わかったことがある

私には、
笑顔が一番似合ってる

誰がなんと言おうと。

私にしかない、この笑顔が…