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止まらないで、止まらないでよSexy Zone

「Sexy Zone」と叫べる最後のツアーが終わってしまった。私の大好きなSexy Zoneが詰まっていたドームツアーだった。

新曲・人生遊戯から始まり、「“Sexy Zone”と叫べるのは最後なんだぞ」と煽られ、その言葉で早くも泣きそうになる。

前半は、ド派手な火花を散らした「BUMP」やライティングとダンスのコンビネーションが幻想的だった「RIGHT NEXT TO YOU」などドームの大きさを活かした演出が続く。

ソロパートでは各々の個性を最大限発揮していた。そして「本音と建前」に入る前の演出でも各々が自身の強みを披露していたのもとてもよかった。勝利は(帝劇を彷彿とさせる)舞台風のステップ、ケンティはジャズピアノ、風磨は英語詞のラップ、聡ちゃんはダンス。息ぴったりに合わせる歌やダンスもかっこいいけれど、多種多様な個性を自由に魅せるパフォーマンスも最高にかっこいい。

後半はメドレーで新旧のナンバーをミックスで披露。マリのソロ曲「ダンケ・シェーン」が入っていたことに愛を感じた。そして驚いたのが、前振りも(そして後から紹介もなく)ファンミでふわっと作られた未発表の新曲「ワィワィHAワイ」をしれっと歌っていたこと。この曲についてじっくり考える隙を与えないまま、曲はどんどん移り変わっていった。今、こうして振り返っても「あれはなんだったのか」と狐につままれた気持ちになる。

そして何度観ても泣いてしまうのが、「With you」からの「Sexy Zone」。どちらもSexy Zoneにとって大事な楽曲。

「With you」は、C&Lで「Sexy」(メンバー)「Zone」(ファン)という掛け合いがある。最後の最後まで私たちに「Sexy Zone」と声に出す機会を用意してくれていることに、泣いた。

あいさつ前の最後の曲は「Sexy Zone」。昨年の初めてのドームツアーでは1曲目だったこの曲を、2度目のドームツアーでは最後に持ってきている。メドレーの中には入れず、メインステージで堂々と歌唱。セットリストの中の「Sexy Zone」の位置付けから、メンバーのこの曲に対する想い、感謝が伝わってきてイントロで泣いてしまった。

最後のあいさつで印象的だったのは、ドームに立てていることの感謝や、「Sexy Zone」という名前に対してそれぞれの想いを話していたこと。オーラスではケンティの「Sexy Zoneという名前がすごく好きだった」といったまっすぐな言葉に涙が止まらなかった。

そしてドームツアーを通して、ケンティが自身について「完璧で究極なアイドルではない、人間らしいところもある」(それはここにいるメンバーもセクラバのみんなも知っているよね、とも)と話し、アイドル人生の中で「嫌だったこともあった」と打ち明けていたのが印象的だった。これまでファンの前で自分の弱さを見せてこなかったからこそ、今回のドームツアーでは「見せてもいいのだ」と感じてくれたことが、心を開いてくれたようで嬉しく感じた。

4人は、私たちファンに対しても「辛いことがあったよね」と気遣ってくれる。「そんなの忘れて騒ごう」と気持ちに蓋をさせることはせず、「頑張れ」とただ背中を押すこともせず、その感情を一度受け止めてくれるやさしさが彼らにはある。飾らない言葉でこちらに伝えてくれるから、彼らからもらうメッセージはいつも心に残り続けるのだと思う。

あいさつ後のラストの曲は、「timeless」。この曲が生まれた背景を思い出しながら歌詞をじっくりと聴き、オレンジ色に染まった会場を眺める。曲の終盤のマリのパートでは、スクリーンにマリが登場。5分割されたモニターにメンバー1人ひとりが映し出された様子を観てまた涙腺が崩壊する。

アンコールではアリーナツアーの本編では歌わなかった「RUN」を披露。ドーム規模になっても、彼らは会場を全力で走る。この先名前が変わっても、「止まらないで 止まらないでよ」と心の中で応援した。

正直、最初は「Sexy Zone」という刺激的なグループ名を口にするのは抵抗感があった。だけどいつからかーーメンバーたちの努力によってーー「Sexy Zone」は私にとっては目にするだけで元気になる、魔法のような8文字になった。

名前が変わっても、これまで築き上げてきたメンバーとファンの関係は変わらないだろうし、彼らもきっと前を向いて走り続けるだろう。

それでもやっぱり今だけは寂しいとここで書き残しておきたい。5年後、10年後はこんなこともあったねって明るく笑っているかもしれないけれど。

ありがとう、Sexy Zone。「Sexy Zoneを愛する者」として、「Sexy Lovers」(通称セクラバ)と呼んでもらえたことを心から誇りに思う。

5人のおかげで、「Sexy」という言葉が持つイメージが変わった。彼らから滲み出るかっこよさややさしさも言葉のニュアンスに加わったような気がしている。

とはいえやっぱり、次のグループ名も愛されますように。これからも、走り続けられますように。

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