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20日間の独学で2次元CAD利用技術者試験2級に合格した話

 先日、初めて2次元CAD利用技術者試験2級(名前長いな)を受験し、合格しました!
 ふとCADの勉強でもしようかなと思い立って始めたら、素人の独学なのにたった20日で合格してしまったので、記念に記録を残しておこうと思います。

 ところで、みなさんはCADってなんだかご存じですか?
 知らない方もいると思うので、まずCADと2次元CAD利用技術者試験について簡単な解説を。

CADとは

CAD(キャド、英: computer-aided design)は、コンピュータ支援設計とも訳され、コンピュータを用いて設計をすること、あるいはコンピュータによる設計支援ツールのこと(CADシステム)。人の手によって行われていた設計作業をコンピュータによって支援し、効率を高めるという目的からきた言葉である。
CADを「コンピュータを用いた製図(システム)」と解する場合は「英: computer-assisted drafting」、「英: computer-assisted drawing」を指し、同義として扱われることもある。
設計対象や目的によりCADD(コンピュータ支援設計と製図(英語版))、CAID(コンピュータ支援工業デザイン(英語版))、CAAD(コンピュータ支援建築設計(英語版))などと区分される場合もある。

日本での定義としてはJIS B3401に記載があり、「製品の形状、その他の属性データからなるモデルを、コンピュータの内部に作成し解析・処理することによって進める設計」となっている。
3次元の作業の場合でも、数値の精密さの必要がないコンピュータゲームや映画やアニメーションなどの制作関係の事柄については「3DCG」を参照。

        (ウィキペディアhttps://ja.wikipedia.org/wiki/CADより抜粋)

2次元CAD利用技術者試験とは

「2次元CAD利用技術者試験」は、CADを利用するための知識を持ち、さらに図面を正しく理解してCADを利用した作図を効率的にこなすことができる技能を証明できる試験制度です。3次元による設計・製造が進むものづくりの現場では、一方で、従来からの2次元図面も広く利用されており、2次元図面の読み描きのできる人材が必要とされています。本試験の合格者=2次元CAD利用技術者は、日本のものづくりの担い手として、その活躍が求められています。

※国から講座受講料の支援を受けることができる「教育訓練給付金制度」の対象資格です。
※全国工業高等学校長協会主催の「ジュニアマイスター顕彰制度」対象資格です。

           (主催団体のサイトhttps://www.acsp.jp/cad/より抜粋)

勉強を始めたきっかけ

 急にCADの勉強を始めた理由は、次の2つです。

①地元で新型コロナウィルスの感染者が増え始めて、家で過ごす時間が増え、暇を持て余したから。

②CADが使えたら建築業界(他の業界でもいいけど)で働いたり、友人の手伝いをしたりできるかもと思ったから。

 特に①が大きかったです。
 新型コロナウィルスの流行がなければ、勉強しなかったかもしれません。

学習の歩み

 さて、前置きはこれくらいにして、本題に入りましょう。
 ここでは実際に私がどのように学習を進めたか時系列で振り返ってみます。
 2次元CAD利用技術者試験を受験しようと考えている、どなたかの参考になれば幸いです。


9月2日(水)

 ふと職業訓練でも受けてみようかと思い立ち、地元のハローワークへ相談に行くと、たまたまポリテクセンターとテクノスクールの説明会をやっていたので話を聞いてみる。
 CADやプログラミングの勉強ができるところもあるのを知って興味を持つ。

9月3日(木)

 CADの勉強はしたいけど、何ヶ月も学校に通うのは億劫だし、訓練開始は何ヶ月も先だし……何かいい方法はないかなあ🤔とネットで情報収集。
(実は、すぐ始められることからやろうと、この日からProgateでプログラミングの勉強を始め、その後も毎日並行して勉強し、Progate無料部分は終了。)

9月4日(金)

 やはり「今すぐ始めたい!」「自分のペースで休憩しながらがいい!」と思い、とりあえず「2次元CAD利用技術者試験基礎」合格を目指して独学すると決め、学習スケジュールを立てる。

9月5日(土)

 図書館で公式ガイドブックを借りてくる。(平成25年度のものしかなかったが、大まかな傾向と対策は立てられるだろうと思った。)
 まずパラパラとめくって大体の内容を把握。
 5章あるから毎日一章ずつ学習することにして、1章をクリア。

9月6日(日)

 公式ガイドブック2章クリア。

9月7日(月)

 公式ガイドブック4章、5章クリア。
 なぜ3章を飛ばしたかというと、3章の内容は2級のみが対象だったから。
(この時点では、とりあえず「基礎」を受験するつもりだった。)

9月8日(火)

 やはり実際に作業しないと意味ないので、1年前にDLだけしていたJwCADを初めて触わってみる。
 超初心者向けのサイト(https://kantancad.com)を見ながら。
 簡単に正確な作図ができることに感動!

9月9日(水)

 午前中は昨日に続き、JwCADの練習をして基本的な使い方を習得。
 午後はポリテクセンターを見学。
 施設は充実していたし、訓練内容もおもしろそうではあったけれど、「半年毎日通う必要があるか?」「何ヶ月も待つのがな🤔」というのがやはりネック。
 帰りに本屋でテキストを購入。

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 さっそく巻末の「基礎」の過去問題をやってみたら、サクッと8割以上取れたので、調子に乗って2級合格を目指すことにする。

9月10日(木)

 コンビニで公式ガイドブックの巻末の2級の過去問題をコピー。
 家に帰って、前に飛ばした3章をやらずに、前期の過去問題を解いてみた。
 システム分野は8割以上取れたが、肝心の製図分野が4割しか取れず、合格基準の総合7割には届かず。
 「製図分野を頑張らなきゃ!」とテキストの1章と5章をやることにする。

9月11日(金)

 テキストの1章をやったが、36問中16問しか取れない。
 
9月12日(土)

 午後、1時間ほどJwCADの応用練習。 

9月13日(日)

 やはり手を動かさないとダメだと思い、午後2時間ほどテキストの1章の図形をJwCADで描いてみる。

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 問題集の説明はAutoCADに準拠しているので、JwCADにはない機能もあって、別のやり方を探り探りやっていたら時間がかかった😥 
 夜、テキストの5章をやって52問中27問取れたけど、まだまだ。7割は取れるようになりたい。

9月14日(月)

 午後、テキストの5章の復習をしてから後期の過去問題を解いてみた。
 システム分野6割、製図分野5割の総合5割5分。
 合格点には届かないが、製図分野は確実に伸びている。

9月15日(火)

 朝、今までの復習をしていて「せっかく資格を取っても、求人がなかったら意味ないな🤔」と思い、ハローワークで情報収集。
 未経験OK、年齢不問の求人も意外とあることがわかり、モチベーションアップ!
 帰ってからJwCADの応用操作の練習もした。

9月16日(水)

 テキストの巻末についている過去問題をスーパーでコピーしてきて、Type Aを解いてみる。
 システム分野6割7分5厘、製図分野約7割2分、総合7割ちょうどで初めて合格基準に到達!
 勉強始めて12日で合格圏内に達したことに気を良くして、地元で行われる直近の試験に申し込む。
 この日、ふと思いついて、問題集に出てくる断面図の切る前の形状の3DCGモデルを作って、それをぶった切って(実際には切断面に合わせて不要な頂点・辺・面を隠すだけ)断面を確認するという作業をしてみた結果、苦手な断面図の理解が進んだ。

9月17日(木)

 本番は紙ではなくCBT方式なので、慣れるために練習問題に挑戦したいと思っていたところ、朝できるサイトを見つけたので、やってみた。
 60問中40問正解。惜しい!
 (その後も何回かこのサイトの問題に挑戦したが、古い問題もあったので内容をより形式に慣れることに主眼を置いた。)
 夕方、合格を確実にするため、飛ばしていたテキストの2章、3章、4章をやる。

9月18日(金)

 午後、建築CADの職業訓練が受けられるスクールを見学に行く。
 他の資格や建築業界の情報収集もできた。

9月19日(土)

 実践的なことがしたくてJwCADで建築平面図を描いてみたら、いろいろわからないことが出てくる。
 ネットでは解決しないから、図書館で本を探すことにする。

9月20日(日)

 昨日の平面図の続きを描いて完成させた。

平面図 練習 完成


9月21日(月)

 朝、テキストのTypeCの過去問題を解いてみた。
 システム分野28問中24問、製図分野32問中22問、総合46問正解で合格確実!
 ホントはもう一問合ってたのに、なぜか違う選択肢を選んでいたので、本番ではケアレスミスしないようにしようと決意。
 午後、図書館でJwCADを使った建築製図の本を借りてきた。

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 夜、一から平面図を書き直す。
 実態に即したきちんとした解説があり、とてもわかりやすい。

9月22日(火)

 朝、昨日の平面図の続きを描く。
 (この時描いたのが冒頭の写真です。だいぶ上達しましたよね?)
 午後はお彼岸なのでお墓参りに行ってご先祖様に受験することを報告。
 夜は2級の範囲を見直し。今まで間違えた問題をレポート用紙にまとめる。

9月23日(水)

 この日はCADの勉強はしなかった。

9月24日(木)

 朝と夜に2級の範囲の見直し。今まで間違えた問題をレポート用紙にまとめる。

9月25日(金)

 朝、直前の力試しに9月16日にやった問題に再挑戦!
 製図分野で4問間違えただけだったので、自信を持って試験会場へ。

 実際の画面は練習していたのと少し違ったのと、知らない問題が何問か出てきたので少し焦る。
 難しく感じる問題もいくつかあって思ったより時間がかかり、見直す時間がほとんど取れず、落ちたかもしれないと不安になったが、合格判定が出てほっとした。

 がんばったご褒美に、スイーツを食べて帰りました。

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 こうしてめでたく20日間の独学で2次元CAD利用技術者試験2級に合格したわけですが、いかがでしたか?
 これを読んで、CADに興味を持ったり、自分もやってみようと思ったりしてくださる方がひとりでもいるといいのですが……???


 初投稿なので、最後にちょっとだけ自己紹介を。

簡単な自己紹介

・建築もCADも勉強したことない国文学科出身。
・長年続けた仕事をやめてセミリタイア中。
・昔から建築に興味はあった。(「劇的ビフォアアフター」とか「八王子リフォーム」とか大好き)
・3DCGモデリングは趣味で3年ぐらいやっていて、建物をよく作っている。
・一年ほど前、ハンドメイド作家の友人に「型紙を作ってくれる人がいたら……」と相談された時、JwCADとアパレル系CADをDLだけして、あまりにも素っ気ない画面にやる気をなくして、そっと閉じた経験あり。
・資格試験の勉強等は短期集中派。
・アカウント名を何にしようか考え中🤔

 3DCGモデリングの経験が有利と思われるかもしれませんが、2次元と3次元はだいぶ違うなあというのが、実際やってみての感想です。
 それよりは仕事や幾つかの資格試験の勉強を通して身につけたスケジュール管理能力の方が役に立ったと思います。


長々書きましたが、まとめると、勉強の仕方は人それぞれなので、学校に通うのはもちろんいいと思いますが、その気になってがんばれば、素人の独学でも短期間で合格できるよ! というお話でした☺️



 









 





 


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