見出し画像

【第12回】空き家の利活用~木造耐震化その2

こんにちは。紀北町地域おこし協力隊のガーシーこと東谷です。

前回の前置きから今回は、木造の耐震化についてお話ししますよぉ~。
在来軸組工法の木造住宅の耐震化についてですよぉ~。
「在来軸組工法」って何?⇒前回、第11回の記事をご覧ください!

耐震化にあたっては、まず、今の空き家(木造住宅)がどんな構造で大きな地震に対してどれだけ耐えられるかを調査してからのスタートとなります。
(耐震診断)

木造の耐震診断とは 大地震(震度6強~震度7の地震)が発生した際に、木造建物(木造住宅)の倒壊の可能性に関しての診断のことを言います。

一般財団法人 日本耐震診断協会より

主に現地で行う調査内容は、間取りの確認、基礎の状態、床下の状態、躯体の状態(群れ腐れや傾き、耐震性(筋かいの有無や金物の状態))、小屋裏の状態、雨漏れの状態、屋根の素材やその状態などです。

その調査をもとに診断し、評点を出します。
評点1.0は、今の建築基準法に準じた耐震等級1と同等の耐震性能があるという基準となる数値です。

ちなみに、耐震等級1とは何か?ですよね。

ざっくりと言いますと、「大きな地震に対して倒壊はしないかもしれないが、屋外へ逃げる時間は稼げるかもしれないという人の命を守る最低限のライン」です。木造住宅においては、耐震等級の1.25倍の耐震性能を耐震等級2、1.5倍の耐震性能は耐震等級3となっています。強いに越したことはありませんが、地震にも様々な規模、揺れ方があるし、木造住宅の間取りも様々、その土地の地盤の強さなど色々な要素が絡み合って揺れます。なので、耐震等級3だからと言って絶対的に安心というわけでもありません。

話を戻しますが、評点が以下のような点数の場合、判定評価は下記の通りとなります。

・1.5以上…倒壊しない
・1.0以上~1.5未満…一応倒壊しない
・0.7以上~1.0未満…倒壊する可能性がある
・0.7未満…倒壊する可能性が高い


この結果をもとに耐震設計、改修をしていく計画を立てます。大抵の場合、その評点は1.0未満となり改修設計をして1.0以上を目指しますが、0.7未満の場合は除却(解体)するという選択をせざるを得ない場合もあります。その場合は、空き家(建物)を売ったり、貸したり、住んだりする選択ができなくなります。

空き家を利活用する場合は、ある程度の耐震性能を持った空き家にすることが望ましいです。特に紀北町は、南海トラフ地震の影響が大きいと予測されているエリアです。なので、耐震改修工事は利活用するうえで是非ともおススメしたいです。

ちなみに紀北町においても、木造の耐震化について補助金制度があります。
昭和56年5月以前に建てられた木造住宅(在来軸組工法)に対して、耐震診断については、無料で実施することができます。その結果に応じた耐震設計、改修、または解体工事についてなど、様々な補助金制度がございます。

詳しくは、こちらをどうぞ。
⇒木造住宅耐震化(紀北町HP建設課)

木造住宅の耐震化については、補助金対象の住宅ならば役場の建設課に相談となりますが、仮に対象ではない木造住宅であっても役場に一度相談してみてください。耐震診断ができる設計事務所や工務店などを紹介してくれますので。

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
次回は、少しだけ耐震改修工事のポイントについての話をしたいと思います。


★マガジン『空き家利活用への道』TOPはこちら
★紀北町の情報発信SNSのリンクはこちら
★紀北町の空き家バンクのご案内はこちら
★移住相談やお仕事、住まいについてより具体的な相談ができる紀北町公式LINEもあります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?