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【第18回】空き家の利活用~快適なお部屋とは?その3

紀北町のガーシーこと、地域おこし協力隊の東谷です。
自己紹介インタビュー記事はこちらから

さて、今回は前回の続き、快適に暮らすための条件?コツ?の3回目です。
揮発性有機化合物が使われているものについてお話しします。
はじめに言っておきますが、以下にあげるものはすべてとは限りませんので、ご理解くださいませ。

では早速ですが、家具や新建材の例をあげると・・・
・カラーBOX(よくホームセンターとかで売っている棚)
・TVボード
・食器棚
など木質系の家具です。
建材では・・・
・壁紙を貼るときの接着剤
・パーティクルボード(木片を接着剤で固めた板)やMDF(より細かい木片を接着剤で固めた板)などで造られた建具(ドア、引き戸、窓枠など)やシステムキッチン、洗面化粧台
・合板フローリング(薄い板を接着剤で固めたもの、表面は木目が綺麗な薄い板だったり木目に印刷された紙など貼り見た目はきれいです。)
・構造用合板(耐震性を高めるための合板)
など、こちらも接着剤を使った木質系のものが多いです。

こうしてみてみると、一口に木を使ってできているものと言えど、そのほとんどが無垢の木(木を切ったり削ったりしただけの木材)ではないものが多いことに気が付きます。

JIS 製品に表示することを義務付けられているホルムアルデヒド等級規格で、ホルムアルデヒドの放散量を示した記号があるんですが、「F★★★★」という記号を家具屋さんなどで見かけたことがありますでしょうか。
★の数は放散量を示しているのですが、★の数が多いほど放散量は少ない建材を使っているということになります。★の数は最大4つなので、放散量が一番少ない安全な建材で作った家具です。と謳っているのですが、そもそも、ホルムアルデヒドを使っていることには変わりません。

理想は接着剤を使わず作っている家具(無垢板を使った家具など)や建築建材を使うことだったり、オールステンレスの飲食店の厨房にあるようなキッチンを使うことなのですが、現実的にはなかなか徹底することは難しいのが現状です。既製品にとらわれない考え方もあって、適切な素材を使ってフルオーダーで大工さんや家具屋さんに造ってもらったほうが意外と安くなるケースもあります。
(造作棚、造作TVボード、システムキッチンや洗面化粧台など)
大手メーカーの既製品は広告宣伝が多いので何となく、「既製品しか選択肢はない。」と思い込んでしまっている人も多いように感じます。

私の考え方としては、リフォーム、リノベーション、新築などお家を何かしようと思ったときは、しっかりと情報を集めて家族にとっての最善の選択をしてほしいと思っています。
服を選ぶ時に素材やその割合(%)をみるように、
食品や食材を選ぶ時に成分や農薬、産地をみるように、
建築についてもその素材のことに興味を持ってください。

わからないときは専門家(知り合いがいれば尚良い)など知っている人に聞いてみてください。

こうやって話をしていると、空気がきれい(美味しい)ってほんと、大事だなぁって思います。自然に触れ、深呼吸するあの感覚が家でできないなんて、安心安全でリラックスするはずの家ですら、空気を汚す原因がたくさんあるなんて!って思ってしまいます。

ただし、神経質にならないでください。あくまでも関心を持つことが大切です。知っていて使うことと、知らずに使っていることとは雲泥の差があります。そして、個人差もあるので受ける影響や感覚も人それぞれです。その許容量が異なります。よくコップに例えられますが、許容量のコップに入っているうちは大丈夫ですが、そのコップからあふれると、身体に変化が現れます。シックハウス症候群や化学物質過敏症などはまさにこれに当たります。

そういう意味では関心を持つことと同時に、自分の身体のことをよく理解しておく必要があるということでしょうね。好き嫌いとかと同じように。

最後に空き家の場合はどうでしょう。
築年数にもよりますが、今の時代と違い接着剤の技術や種類が少なかったので、無垢の木でできているものが多いと思います。あったとしても揮発性なのでもうすでに発散しきっているでしょう。
なので、空き家に限っていうと、③の化学物質はあまり心配しないでよいかもしれません。ただし、リフォームやリノベーションで改装する際は、使う建材や新しく入れる家具に注意が必要ですよ。

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
次回は、④清浄・清掃についての話をしたいと思います。


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