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今、一緒にいる実感。

またよみ協会公式noteより
絵本導入期5要素 「おと」

子どもに絵本を読む理由って
なんなのでしょう?

私には
その理由に私なりの答えがあり、
それを伝えるために講演を続けています。

絵本を読む理由についてお話するときに
「待ちよみ」
「絵本導入期5要素」
について説明します。

またよみ協会公式noteに
絵本導入期5要素「おと」
について書きました。

私が考える絵本読む理由の1つに

今、一緒にいる。という実感を
得るため。

と挙げたいと思います。

絵本導入期5要素「おと」で
心地よい声かけについて説明しました。

人間の声を生で聞かせることに
少々意識を持っていないと
気がつけば、わが子は
機器を通してでしか人の声を聞いていない生活が
当たり前の現在の子育て事情。
コロナ禍で、大人でさえ、オンラインでの
人との繋がりを余儀なくされ
便利と引き換えに、空虚さを感じでいる人は
少なくないでしょう。
いくら楽しくおしゃべりしていても、画面の向こうの人は、今、ここにはいないのです。
そのおしゃべりの声は、ここには無いのです。

絵本を読んで声を子どもに届けるのは
今、ここに
一緒にいるよ。
と子どもに実感させてあげることです。

同じおうちの中にいて
子どもはYouTube
ママはInstagram
画面の向こうの人と一緒にいて
おうちにいながら
別のところにいる状態が
「当たり前」になっていませんか?

ずっとべったり一緒に。
と言っているわけではありません。
(実際、私自身
電車やアンパンマン、ピタゴラスイッチ
のDVDに随分お世話になりました。)

試しに、今日あなたが子どもにかけた
言葉を振り返ってみてください。

子どもにかける言葉が
何かしてほしいことがあるときだけに
なってませんか?

「もう帰るよ」
「早くして」
「おてて洗ってね」
「ごはん食べるよ」
「いただきますして」
「それも食べてね」
「ごちそうさまは?」
「お片付けしてね」
「お風呂入るよ」
「パジャマ着て」
「もう寝るよ」

特にお仕事をしながら子育てしていると
一緒にいる時間はとても短いです。
声かけが、生活を回すことに必要なものだけに
なってしまうことも珍しくありません。

別にお仕事してる人だけの話でも
ありません。
例えば、下に手がかかる弟妹がいる上の子に
どんな「声かけ」をしていますか?

今のまま、
それでいいですか?

一緒に過ごす時間は
長さではなく「濃さ」です。

今、一緒に時間をすごしている。
今、ここに一緒にいる。
実感できる「濃い時間」を意識して
持つことをオススメします。

忙しくて、そんな暇ない!!
と言ってしまうのは簡単です。
簡単に言ってしまうのに、
それなのに、積もらせてしまうのです。
何をって?

「私は子どもに何もしてあげられていない」
「この子に我慢ばかりさせている」

子どもへの罪悪感です。
それ、自分でどうにかしないと
子育てを、
申し訳ない気持ちで続けることになるのです。

あなたの背中に
「罪悪感」背負ってませんか?
それ、すーごく重くないですか?

時間がない!
暇がない!

その問題は、おそらく
子どもが何歳になっても解決しません。

時間は作りましょう。

絵本を読んでみませんか?

1日1冊でいいです。
○歳までに○万冊、あんなのは
一部のできる人の話です。

一冊、数分。
そのかわり
その数分、その子だけのために
心地よい声で絵本を読んでみましょう。

心地よい声とは
上手に朗読することではありません。
「今、あなたと一緒にいたいよ」
その気持ちがこもった声のことです。

絵本は子どもに読まなければならないものでは
ありません。
時間がない!
暇がない!
というあなたに、しなければならないことを
増やすのではありません。

短い時間でもいい。
子どもと一緒にいる実感のある時間を過ごしたい

一緒にいる実感のある時間を過ごしたい。

しなければならないことではありません。
したいことをする時間なのです。

背負っている罪悪感は降ろしましょう。
降ろしてついでに遠くに投げましょう。

お!
あなた力持ち!!
ずいぶん遠くに飛んでいきました。

だから大丈夫です。

2021.7.13
待ちよみ絵本講師 内田早苗



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