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コーラは体にイイ飲み物なんです。2020年はクラフトコーラブームに注目

ここ数年のクラフトトレンドは、「サードウェーブコーヒー」「クラフトビール」「ビーントゥバー」など、嗜好性食品や飲料の分野でどんどん拡がりを見せています。その”クラフト”の波が今、「コーラ」に押し寄せています。
アルコール飲料であるビール、高カフェイン飲料であるコーヒーに対して、コーラはノンアルコール&低カフェイン飲料なので、実はよりカラダに優しく、多くの人が楽しめるクラフト飲料であると注目を集めているのです。


クラフトコーラとは。

クラフトコーラとは、コーラの語源であるコーラの実とスパイスに原点回帰し、無添加にこだわって手作りされるコーラのこと。従来の大手飲料メーカーが製造するものとは一味違う、新感覚で個性溢れる味わいを楽しめると、若いこだわり層からじわじわと人気が高まっています。


コーラは甘いスパイスドリンク

一般的にコーラと言えば、ジャンクで身体に悪いと言うイメージも強いですが、世界的に有名な「コカ・コーラ」は元々、1886年にアメリカの薬剤師が開発した栄養ドリンクのような存在だったのだそう。クラフトコーラは、シンプルにいくつかのスパイスと砂糖をブレンドして作られますが、それらには滋養強壮や美容効果が期待できることから、ヘルシードリンクの一つなのです。

昨今の健康・オーガニック志向の高まりも影響して、クラフトコーラが健康的な飲料としてメディアに取り上げられることも増えてきました。


日本のクラフトコーラメーカー

「クラフトコーラ」は、日本ではおもに2社のクラフトコーラメーカーが注目されています。

伊良(いよし)コーラ
世界初のクラフトコーラ専門メーカーとして2018年7月に設立。和漢方薬の職人だった祖父を持つ小林隆英さんが、漢方の調合技術を応用して作り上げたクラフトコーラです。

コーラの語源であるアフリカ原産のコラの木から採った「コーラナッツ」に、ナツメグやカルダモンなどの15種類以上のスパイスや柑橘類をブレンド。スパイスは小林さん本人がすりつぶし、丁寧に焙煎することから、コーラの原液「魔法のシロップ」が完成するまでに1週間以上を要するのだとか。

この「魔法のシロップ」と炭酸水を1:3で割ると、炭酸の刺激とスパイスの風味が上手く調和し柑橘系のすっきりとした後口が広がる「伊良コーラ」が出来上がります。

【2020年5月加筆】
伊良コーラは、2020年2月28日に工房併設の路面店「伊良コーラ総本店下落合」を開店。店舗は、小林さんの祖父である伊東良太郎氏が昭和29年に開業した和漢方工房「伊良葯工(いよしやっこう)」の工房跡地。

今までは、表参道のファーマーズマーケットなどを中心に、フードカート「カワセミ号」で移動販売を行っていましたが、初の路面店を開店し、クラフトコーラ専門店のとしての地位を高めています。

また、麺屋武蔵とのコラボで、渋谷 麺屋武蔵 武骨外伝にて、限定メニュー「クラフト香良(コーラ)つけ麺」を販売するなど、幅広いプロモーションもおこなっています。


ともコーラ
国産無農薬の柑橘類、沖縄県産きび砂糖など日本の素材にこだわった、完全無添加の「生コーラ」を提供するブランド。自社商品の他に、地域とコラボした「ご当地クラフトコーラ」を手がけており、東京駅限定の「東京クラフトコーラ」や熊本県の食材を使った「熊本クラフトコーラ」が既に発売されています。国内有力メーカーとして、生産量は昨年比15倍で伸びているそうです。


海外では、ペプシもコカ・コーラもクラフトラインが登場しています。

世界的に有名コーラーメーカーでも、発売当初の味や製法を再現した商品が発売されています。

米ペプシコ社 「1893 Original Cola」
ペプシコーラのオリジナル商品である「Brad’s Drink」が開発されたのは1893年。アメリカのノースカロライナ州の薬剤師ケイレブ・ブラッドハム氏が、エネルギードリンクとして売っていたのが始まり。
その当時の味に近づけて開発された「1893 Original Cola」が、アメリカで販売されています。日本のクラフトコーラと同じように原点回帰で、甘味料は砂糖のみを使用し、コーラナッツを抽出して作られているとのこと。


英コカ・コーラ社「Coca Cola Signature Mixers」
有名バーテンダーが監修した、コカ・コーラのクラフトラインで、「お酒を割るためのコーラを」として特別に開発されたもの。2019年6月にイギリスで発売となり、ヨーロッパでも販売が順次スタートしています。

昔使われていた原料と現代の原料を合わせて、使われるスパイスやハーブなどは天然素材。ボトルの形は、コカ・コーラが誕生した当初に使われていたものが採用されています。フレーバーも4種類あり、それぞれ特徴によって合うお酒も提案されています。



天然素材だからこそ、自宅で手作りもできる。

クラフトコーラは、スパイスと砂糖類を揃えれば、だれでも作れます。
クックパッドや楽天レシピなどレシピ投稿サイトにもユーザーからのレシピ投稿が多数あり、自宅で手づくりして楽しむ人が増えているようです。
手作りなら、スパイスの配合や糖分の量を調節して自分好みの味をつくることができ、こだわり派の楽しみが拡がることでブームのチャンスがあります。
クラフトコーラの基本材料は、コラの実は手に入りにくいため、量販でも比較的購入しやすいホールスパイスなどで紹介されていることが多く、主に
・クローブ
・シナモン
・カルダモン
・バニラ
・ナツメグ
・レモン
などが挙げられます。



健康派にも有糖派にも支持される、2020年の注目ドリンク。

コーラは日本でも多くの人に愛されている飲み物です。だれもが飲んだことがあり、コーラ好きを公言する人も多いのですが、なぜか体に悪い印象が持たれてきました。ファーストフードとの相性の良さがイメージされ、ジャンク感に加えて、お洒落じゃないと感じるのかもしれません。

しかしクラフトコーラは、素材の安心感と限定感などから、美容や健康に気を使い、お洒落なライフスタイルに憧れる若い女性たちと親和性が高いと考えられます。
同時に、しっかり甘味もとれるドリンクなので、昨今の健康志向の流れで肩身が狭い有糖ドリンクの支持者にも訴求力がありそうです。

2020年は「クラフトコーラ」の動向に要注目です。

その他、ネットで買えるたくさんのクラフトコーラたちはこちら


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