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【LAD】きっとドジャースは大丈夫。

どうも、こんにちは。雨宿りです。

しっとりとした風の中に、来たる夏の香りを感じる季節になってきましたね。毎年この季節になると、少年時代に私が住んでいたアメリカ西海岸のカラッとした気候や真っ青な空を思い出し、懐かしさに浸っています。雨宿りという名前のくせに雨があまり好きでない私ですが、最近は気候の他にも自分を悩ませる厄介な存在があります。それはドジャースです。言わずもがな。

というのも、直近30試合であの強いはずのドジャースが負け越しており、思わず嘆きたくなるような負け方をした試合の多いこと。ついにはナ・リーグ西地区での順位は3位に転落。観ているこっちもついつい本当に勝つ気があるのかと疑ってしまう次第。

ドジャースのチームカラーである青色の心理効果は気持ちをリラックスさせたり、冷静にさせたりするらしく、赤色は闘志を燃やす効果があるそうです。格闘技の赤コーナーがチャンピオンに与えられるのは対角線に向かい合う青コーナーの挑戦者に対して格上らしく冷静になれるよう、反対に青コーナーの挑戦者は赤コーナーのチャンピオンを見て闘志を燃やすようにというような意味があるそうです。今のドジャースは赤色のチームと対戦すれば勝てるのでしょうか。そんな冗談はこの辺にしておきましょう。

ドジャースの不調さを象徴するかのように最近はドジャースファンの方々がツイッターでストレスを発散している様子もよく目にします。私自身も例外ではないはずです。ただ最近はありがたいことにフォロワーも増え、あまりふざけたことは言えないなと自制しつつ、冷静な人間を装っている、そんな感じでございます。

我々ドジャースファンを悩ませるチームですが、なぜ勝てていないのでしょうか。今回はそんなことを考えつつ、今後ドジャースはどうすれば良いのかについての個人的な見解を述べていければと思います。

野戦病院化

ドジャースの不調の大きな理由の一つに怪我人の多さが挙げられます。どれくらい多いかと言うと、もともと40人枠ロースターに居た選手のうち15人が現在離脱中というような状況です。怪我率という存在しない指標は.375(40人中15人)。これはイチローがシーズン最多安打を記録した2004年の打率.372に引けを取らない数字です。わけのわからないことをつらつら書きましたが、何が言いたいかというと、とにかく怪我人が多いということです。

怪我人が多いせいで、選手起用に制約が生まれたり、実力の不十分な選手が出場したりしている現状がドジャースを苦しめている大きな要因であることは間違いありません。

これから怪我人が複数人帰ってくる予定ではあるので、その点は少し改善される見込みです。特にUriasら先発投手陣の復帰はチームにもたらしてくれるものも大きいはず。Mayに関しては今のところは7月後半には復帰する予定ですが、肘の怪我なので長期離脱する可能性も拭えない状況です。なんとかオールスター明けに帰ってきてくれるよう願うばかりです。

不調のブルペン陣

最近ドジャースファンが口を揃えて言う言葉、それは「情けないブルペン」。まさにこの言葉が全てを語るように、現在のドジャースブルペンは極度の不振に陥っています。ブルペン陣のチーム防御率は30球団中まさかの29番目。昨年は30球団中2位だったあの強力ブルペン陣がこの有様。これはドジャースが南カリフォルニアに移転してから最も酷い成績です。ここまでの落潮を誰が予想したでしょうか。確かに数人のリリーバーが今オフに他球団に流出はしましたが、私自身もまさかここまで酷い数字が並ぶとは思ってもいませんでした。

さらに興味深いのは、特定の投手の調子が悪いというよりも、ブルペン全体の調子が悪いという点です。先発投手の怪我人が多いことによって、ブルペン陣に負担がかかっていることも、この不振の原因の一つであることは間違いないと思います。また投手の強み弱みに合った継投策が行われていない点も不調の原因に挙げられます。

ただこれら以上に、個々のリリーバーたちが様々な問題(主にリリースポイントが不安定なことによる制球力のなさ)を抱えていることが一番大きな原因です。そもそも全くストライクが入らなかったり、ボールを置きにいった結果ホームランを打たれたりする場面が多々見られます。安心して見ていられるのはPhillipsくらいで、それ以外はみんな登板するたびに失点している印象です。Graterolは防御率はそこまで高くないものの、Whiff%は規定投球回を投げた383人の投手のうちまさかの366位と全然空振りを奪えておらず、去年ブルペンを支えたAlmonteやVesiaは変化球の制球力に苦しんでおり、ランナーは溜めるわ、ホームランは打たれるわ。FergusonやGonzalezは例年とは違い、大事な場面を任されることも多く、最適な役割が与えられていない状態。今オフにドジャースが獲得したShelby Millerは私雨宿りのシーズン前の予言通り頑張っていますが、まだ完全に信頼できるわけではなく、とにかくブルペン全体が厳しいと言わざるを得ません。

今回は概要的な内容にしたいので、各投手の分析はこれ以上は行いませんが、本当にほぼ全ての投手が苦しい状況です。これに関しては、もう我々ファンはチームを信頼して、彼らの調子が上向くのを待つ他ないので、毎日寝る前と起床後に祈りを捧げましょう。

ホームランでしか得点できない打線

ホームランでしか得点できないというのは大袈裟ですが、得点の多くがホームランに依存しているのは事実です。もともとドジャースは長打の多いチームで、実際に今シーズンもチームホームラン数はブレーブスとレイズに次ぎMLBで3位です。ではホームランでの得点に偏っていることの何が問題なのか。

それは得点圏であと一本が出ないことの多さです。これは大きな問題です。ドジャースの得点圏打率はナショナルリーグで下から3番目。得点圏での残塁数の多さもナショナルリーグで4番目に多く、以上からもドジャース打線が得点圏で打てていないことがわかります。考えられる原因の一つは、打線の消極性にあると個人的には考えています。得点圏打率は低いものの、得点圏出塁率は高いことからも四球は選べていることがわかります。つまり得点圏で慎重になりすぎるあまり、積極的にバットを振らなくなっているということです。バットを振らなくてはヒットを打てるはずもなく、それでは得点が遠ざかってしまうのも納得です。個人的にはもう少し積極的に振りにいってもいいのではないかと思っているところです。

得点パターンが豊富であればあるほど、強いチームであることは間違いないですし、自ずと勝ちが近づきます。先日の試合の延長戦、あと1点を取れば勝てる場面で無死二塁から最近不調のOutmanにバントをさせなかったあたりに見られるように、ドジャースは戦術的な部分を軽視することが少なくありません。ホームランを打つ以外の選択肢を多く持ってもらいたいです。

今後どうする?

ここまでチームの悩みどころをたくさん書いてきましたが、これらを踏まえて今後ドジャースはどうするべきなのでしょうか。夏のトレードデッドラインも着々と近づいてきており、チームの編成部門取締役のFriedmanがどのようなチーム編成を思い描いているのかも気になります。2021年の夏のように大きな補強に動く可能性もありますし、昨年のようにあまり大きく動かない可能性もあります。もちろんここら辺は他球団の状況を見ながら、冷静かつ的確に対処してほしいところです。ではここから私がドジャースが補強するべきだと思うポイントや選手を紹介していこうと思います。

まず、先発投手の補強は必須だと私は考えています。その理由はやはり怪我人の多さ。すでにILに入っているUriasやMayの他にも、現在ローテの一角を担っているKershawやGonsolinは近年怪我に悩まされることも多く、今後いつ離脱するかわからない状況。そんな中でMillerやSheehanら若手投手だけでシーズンを乗り切ろうというのは無茶な話です。今季のドジャースは若手投手らの台頭が著しいですが、経験の少ない彼らにシーズン後半やポストシーズンで頼りっきりになるのは好ましい状況とは決して言えません。そう考えると、安定してイニングを稼いでくれる先発投手が最低でも一枚は必要です。獲得候補にあがる投手はホワイトソックスのGiolito、カブスのStroman、ガーディアンズのBieberら。ただいずれのチームも現段階では売り手に回るかが不透明なところです。この他にもタイガースのRodriguezやホワイトソックスのLynnなどもあげられるかと思います。ここら辺の投手であればそれほど対価が大きくなる心配もないので(Bieberは高いと思う)、トライする価値はあると思われます。ブリュワーズのBurnesもトレードの可能性はなくはないですが、かなり大きな見返りを求められることは間違いないので、アンタッチャブルな存在といったところでしょうか。大谷は現在のエンジェルスの成績的にトレードされなそうですし、対価が物凄いことになるので、トレード市場に流れなくてむしろ安心です。

先発投手以外の補強ポイントはブルペンであればクローザーロール。野手であればショートとセンターですかね。今季のドジャースは選手ごとの役割があまり固定化されておらず、その分フロントやベンチの采配に選手の成績が影響されやすくなっているような気がします。例えばブルペンであれば、クローザーロールが固定されてないが故に、継投の選択肢が多く、各投手が試合によって異なった役割を担わされています。ドジャースの采配も逆にこの選択肢の多さに惑わされている感が否めないので、選手たちのポテンシャルを最大限に引き出すためにも、ある程度決まった役割を選手たちには与えたいところです。それを踏まえれば、クローザーを担うことのできるリリーバーの獲得はアリかと思います。ちなみにパイレーツのBednarやガーディアンズのClaseは喉から手が出るほど欲しいですが、まあ可能性はほぼないでしょう。Jansenの帰還はもしかしたらあるかも?Chapmanはうーん。

続いては野手についてですが、野手もブルペン同様に采配の選択肢を増やさないための補強が必要だと考えています。つまりどういうことかというと、相手投手が誰であるかに関わらず毎日出場するレギュラー(プラトーンではない)選手を獲得したいということです。ポジションはショートを守れる内野手かセンターを守れる外野手がほしいところ。ホワイトソックスのAndersonやガーディアンズのRosario、もしかしたらタイガースのBaezなんかもあり得るかもしれません。外野手で一番ほしいのは、トレードの可能性は低いですが、レッドソックスのVerdugo。もしかしたら彼がドジャースに一番必要な選手かもしれません。そう思わせるくらい、ドジャースに足りていないピースを多く持ち合わせている選手です。VerdugoとBettsがドジャースで顔を合わせるのは展開的にもかなり激アツですね。

実現する可能性は低いが、面白い
こちらは実現する可能性もあるのでは?

どちらの案もTrade Simulatorではドジャースの大損と算出されていますが、正直このサイトの数字を私はそこまで信用していないので、こうなりました。やはりトレード案を考える上で大事なことは、冷徹になること。どうしても自軍のプロスペクトを追っている身からすると、彼らへの愛着が邪魔をしてなかなかフェアなトレード案を思いつけないため、とにかく感情に左右されないことが大切です。上の2件で対価として提示したプロスペクトたちはどれも将来が楽しみな選手ばかりではありますが、やはり所詮プロスペクトはプロスペクト。プロスペクトを抱えすぎても全員が全員出場できるわけでもありませんし、ましてやその中でブレイクするのは僅かな数。ということで今回はこんなトレードを思いつきで載せてみました。

最後に

今季のドジャースはLuxの怪我に始まり、不幸続きではありますが、そんな状況でも最終的には上手いことチームを勝たせてくれると私は信じています。今は耐えどきですが、なんとか辛抱して最後には笑ってシーズンを終えられるようフロント陣、コーチ陣、そしてなにより選手たちには頑張ってもらいたいです。我らがロサンゼルス・ドジャースは強い。このことだけは忘れずに、今後も末永く私雨宿りはこのチームを応援していこうと思います。

最高の景色

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