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【カイロを往く】

大都会カイロのナイル川沿いという、日本で言うなら東京タワーが望める銀座のホテル、みたいなところ(四つ星)に泊まり、5/2はツタンカーメンのミイラを見にエジプト考古学博物館へ。

エジプトは暑いので水のペットボトルが必須なのだが、どの店で買うかで全く値段が違う。今までの最安値は3E£、最高値は25E£である。

しかしこの日のカイロは曇り、更にアスワンやルクソールより北に位置しているため、だいぶ過ごしやすい気候だった。

そんなこんなで対面したツタンカーメンの黄金のマスクは、おそらく他のどのミイラのマスクよりも美しかった。この博物館には本当に色々な展示があり、ツタンカーメンのマスクに到達するまでにも様々な棺やマスクを見たが、どれもこれもその美しさには敵わなかった。こんなに金や青が綺麗に残っているものは他にない。発掘して、この目に見せてくれたカーター氏に大感謝。

またミイラ部屋の展示も大変興味深いもので、死後数千年も経過しているのに歯茎や爪、髪の毛、更には皮膚が残っているミイラがたくさんあった。アスワンにいた時から散々その名を聞かされてきたラムセス2世のミイラもあり、感慨深かった。これだけの時を経ても当時の姿を残している古代エジプトのミイラ技術には本当に驚いた。

その後は地元の市場へ。兎にも角にもエジプトの道路は無秩序だ。信号はあってないようなものだし、ましてや横断歩道は都会のど真ん中にしかない。道路を渡るときは適当な頃合いを見計らってさっさと渡る。初心者には難しすぎたので、その辺にいたエジプト人と一緒に渡った。クラクションの音がとてもうるさいのも特徴で、とにかくちょっとでも自分の思い通りに車が動かないとすぐクラクションを鳴らす国民性とみた。この国には車線という概念もほぼないので、基本的には我先にと他人の車を押しのけて前に進む。

クラクションの騒音と排気ガスでくらくらしながら市場に着いたが、そこはいわゆるバザールの雰囲気で、一部観光客向けの店もあるものの、地元民が日常の買い物をする場でもあった。エジプトにはコンビニやスーパーの類がほぼなく、市民は皆市場や路上で買い物をするそうだ。価格帯もコンビニのほぼ半分ほどであり、野菜や衣類からリモコン、スーツケースのコロコロ部分までありとあらゆるものが売られている。イオンモールとナフコを細分化して超狭い通りに詰め込みました、という感じである。

ホテルがある場所から市場まで少し離れていたので地下鉄に乗ったが、車内は大変騒がしく、その上車内販売がされている。キーホルダーや化粧品、ティッシュが各個人により販売されており、これがなぜか普通に売れている。山手線の中でキーホルダーが販売されていて、それを買う人がどれくらいいるのだろうか。異文化理解への道のりは遠い。

これは完全に盲点だったのだが、長い旅であることに加え自分にとって過酷な環境であるため、とにかく爪が伸びるスピードが早い。その上とにかく砂っぽいので爪の中が汚れる。そしてホテルにも市場にも爪切りがない。早急に切りたい。

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