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松下洸平RandMEツアー2024記録①初日・神奈川:フェイクの王子様降臨


1,はじめに

松下洸平さんが自分の原点だというR&Bに敬意を表して「R&ME」とタイトルをつけたニューアルバムをひっさげて全国12カ所(14公演)を回る「KOUHEI MATSUSHITA LIVE TOUR 2024~R&ME(松下洸平RandMEツアー2024)」が始まった。
初日の今日は神奈川県相模原での公演。
洸平さんは最高にかっこよかった。「アーティスト松下洸平」として、またステップをひとつ上がった感じ。
R&B色全開で、洸平さんがやりたい音楽を追求して作り上げたステージだった。
大人っぽくてグルーヴ感満載。自信たっぷりに、楽しそうに、そしてとても気持ちよさそうに歌っていた。
声も良く出て、自由自在にアレンジとアドリブを決めて、さながら「フェイクの王子様」だった。
コロナ禍に再メジャーデビューをした洸平さんにとっては、観客が初めて声を出せたライブだった。初めてのコール&レスポンス! 洸平さんは観客に声を出すよう煽り、観客もそれに応えた。洸平さんは最高に幸せそうな表情だった。

また、今回初めて、「フリフラ」というLEDライトが付くリストバンドを採用し、それによる光の演出は、洸平さんたちステージから見てとても美しかったと思う。
今回はMCが少なくて、どんどん曲が展開して疾走感があり、ラストまで一気だった。
「R&ME スタートです」と、洸平さんが最後に言っていたのが印象的だった。
そう、洸平さんの新しい航海は今日始まったばかりなのだ。

※ここから先はネタバレしかありませんのでご注意ください。
※今回もメモを取りながら参加したので詳細にレポートします。
加筆を重ね、例によって長くなってしまいました。読み易さに配慮がないので仕事の文章ならNGだけど、これは私的な文章なのでダラダラと思いの丈を綴っています。ご了承ください。

2,セットリスト

計17曲
(カッコ内は収録CD。R&ME→R、POINTO TO POINTO→P)

前半
1,All Day Long(R)
2,Magical Hour(R)
3,MUSIC WONDER(P)
4,This is my love(R)
5,You&Me(R)

クワトロセッション
6,リズム(P)
7,BET(P)
8,FLY&FLOW(原曲は「あなた」収録、ライブはAcoustic ver. :Way You Are)

後半
9,Way You Are(P)
10,KISS(原曲はP収録、ライブはSam Ock Remix :ノンフィクション)
11,漂流(R)
12,Wake(R)
13,FLYFLY(R)
14,君を想う(R)

アンコール
15,たんぽぽ(R)
16,STEP!(つよがり)
17,ノンフィクション(R)



3,ライブレポート

〇開始前

今日は雪が降るかもしれないとの天気予報だったが、小雨程度で済んだ。
まずは午後1時半からのグッズ販売が、ライブの前哨戦だ。会場でアルバム「R&ME」を買ったら洸平さんのどアップのポスターがもらえるという特典が直前に発表され、初回限定盤A、Bも含めて全部買った身でありながら無視することはできず、しかも数に限りがあるとのことで、午後1時半に会場の相模女子大学グリーンホールに到着した。既に行列が会場の外までできていてびっくり。順に進んで無事にポスターをゲット。グッズも先行予約で購入していたのに、せっかく時間前に来たのだからとついワッペンを1組追加購入、さらに会場限定リフレクターチャームも買ってしまった。神奈川は赤と白のデザイン。フロアにはR&MEがずっと流れていた。

開場は午後4時。一旦会場を後にして、午後3時45分に再び会場に行くとまたまた長い行列。午後4時に動き始めてスムーズに入場できた。
グッズ売り場のあるホールの外は、R&MEがずっと流れていたけれど、ホールに入ると、洸平さんチョイスのゆったりしたソウルフルな音楽が流れていた。
さらに、ステージの背景と床に「R&ME」のピンクと緑色のロゴが映し出されていて、気持ちが一気にライブモードに高まっていった。

〇スタート!前半

午後5時前の会場アナウンスが終わると、会場から拍手、そして自然に手拍子が沸き起こった。午後5時3分、ステージが暗転すると、再び拍手が起こる。

ステージ上のスクリーンに動画が映し出された。
車の走行音、クラクション、電車、ライブ機材を載せたトラックなどが映し出された風景。洸平さんの手がちらりと映る。
横断歩道を歩く洸平さんの姿。ジャケ写のオレンジ色のセーターを着ている。
(この映像のとき、バンドメンバーが暗がりのなかステージに入ってくる姿が見えた)
オールドスタイルの白い車が停まっていて、それに乗り込み、洸平さんはエンジンをかけ、運転し始めた。超クール!

・・・この映像とリンクするかのように、ステージが明るくなり、前奏が始まった。会場は手拍子。

1,All Day Long♪

洸平さんが登場して、会場からわーっと歓声。
歓声に応えるように洸平さんは片手をかざすように伸ばした。
歌い始め、ステージの左右まで歩いて観客とアイコンタクト。
フリフラが光り始めた。
続いて・・・

2,Magical Hour♪

フリフラは光ったまま。
すると、歌の途中で洸平さんが会場に「お手振り」の促し!
洸平さんに合わせて皆一斉に光る手を振った。
ステージから見たら美しい景色だったことだろう。

歌い終わり、洸平さんは
「きれいだよ、みんな」と一言(かっこよくて倒れそうになりましたw)。
そしてすぐに次の曲。ここまで一気。

3,MUSIC WONDER♪

スクリーンにまた映像が映る。レコードプレーヤー、カセットテープ、ワーゲンの古い型のビートルなどオールドファッションなイラスト。
チャームは光っていて、私は久しぶりにこの曲の振り付けでサビを踊り、「ハッピーデイ!」のところにくると、私を含む多くのファンが、いつもの「いいね」サインをした。
それを見て洸平さんはすごく嬉しそうだった。
そして、2番の「ハッピーデイ!」のあとに、「皆さん歌えますか?」と促し、皆で「ハッピーデイ!」と合唱した。

歌い終わり、MC。

「みなさんこんばんはー。松下洸平です。どーも。
(イヤモニをはずして)声を聴かせてちょーだい!」
観客がそれぞれ叫ぶのでちゃんと聴き取れない。
「なーに?」「なに?」「ん?こーへー?」「かっこいい?ありがとー」
・・・と、洸平さんは観客の声を拾いつつ応えた。

「いよいよ始まりました。R&MEツアーです。皆さんのっけから素晴らしいお声を頂戴しました。短い時間ですけど楽しんでください。
皆さん、最近どうですか?(会場、笑)
どうってねえ(自分で突っ込む洸平さん)。元気にしてました?」

「R&B色満載でお届けします。アルバムR&MEに、R&B色強めのスウィートな曲がありまして、やってみたいと思います。皆さん最後まで楽しんでください」
そう言って観客すべてを歓迎するかのように、両手をいっぱいに広げた(素敵でしたー!)。
サックスのソロの前奏が始まり・・・

4,This is my love♪

しっとりと、うっとりと、楽しそうな笑顔で歌う洸平さん。
ステージには、丸い円の形で映像が映っている。美しい風景。
「2人してLazy」のときにはベッドに2つ並ぶ枕が・・・

歌い終わると、水の音・・・雨の音が聴こえてきた。

5,You&Me♪

前奏で、英語のアドリブで歌い出す。
最初はピアノのみの演奏。だんだん他の演奏も加わる。
サックスのKenTさんはフルート。
ライティングは暗いまま。
しっとりと、せつなげな表情で歌う洸平さん。
そこから赤いライティングになり、終盤に向けてどんどん声も演奏も大きくなり、ラストはバーンと盛り上げた。
スクリーンには、雨粒が当たって落ちる窓の映像。
そこに、「You&Me」のロゴが映し出された。
歌い終わった後もずっと雨音が聴こえる。
ロゴの「You」「ME」の文字がアップになりつつ、暗転。

〇中盤:クワトロセッション♪

暗がりのなか、ステージ上に3人掛けの大きなソファが運び込まれるのが見えた。
スクリーンに水滴が落ちる映像。まるでクラゲのようにゆらゆら揺れている。
水滴が床に落ちて大きな輪にはじけ・・・
突然現れたドアが開いた。すると、会場に置いてあるのと同じソファのイラストと、R&MEのロゴが映し出され・・・

ステージの照明が点くと、洸平さんとカンちゃん、タカさん、エビちゃんの4人がいた。
洸平さん(左側)とカンちゃん(右側)がソファに座り、洸平さんの隣にタカさんがウッドベースを持って立ち、エビちゃんがカンちゃんの隣でパーカッション(カホン)。カンちゃんはエレキギターを持っていた。
そして、洸平さんの前にはキーボードがあった。
カルテット(四重奏)というよりクワトロでのセッション。
アコースティックアレンジで、まず1曲。

6,リズム♪

初アルバム「PONTO TO PONTO」のなかで、タイトルの通り一番リズミカルで疾走感のある曲。それを敢えてアコースティックでアレンジしたことにとても驚いた。
「リズム」の原曲はとても完成されていて私は大好きなのだが、今回のアコースティックバージョンは、小刻みな早いリズムではなく、体を揺らしたくなるグルーヴな感じにアレンジされていて良かった。

歌い終わると、洸平さんは、「ありがとー」と。
「よかったら座ってくださいね。ちょっとChillな感じでやりましょうよ」
エビちゃーん、カンちゃーんなど会場から声が飛ぶ。

「みんなも座ってさ。飲み物とか飲んじゃって、てのはダメなのか」と洸平さんが言うと、
カンちゃんが「話す?」とフォロー(さすがカンちゃん。優しい!)
洸平さん「話そうよ」
洸平さんとカンちゃんは3人掛けの上等そうなソファに座っていて、
「このソファさ、どこまでくつろげばいいのか?わかんなくなるやつ」(と笑って言いながら洸平さんはソファに思いっきりもたれた)
そして、「みんなと一緒にグルーヴを感じたい。ゆるい感じで、座ったまま、もう1曲歌っていいですか?」と。

7,BET♪

アドリブ満載で、自由自在な音程で、楽しんで歌っていた。

歌い終わると、またソファにもたれ込んでから、体を起こし、足を組んで「えっへん」という感じ。カンちゃんも同じ動き。面白くて笑った。

「電気付けて」と洸平さん。
「皆さん今日は『フリフラ』つけてますね。みんな、見えるよね。
これは、こちらサイドで皆さんを支配してるんです」
会場から「フォーーッ」と歓声。
洸平さんはその声にのけぞり、「面白い子たちだよなあ」と。
「僕の一言でフリフラが付くように、完全に支配している。そのかけ声がいる。でも、初日までに考えとくと言ったのに思いつかない。で、こうした」
「つけよ~~」(お笑いの人の真似をして左手を上げながらおどけた口調で)
観客のフリフラがすべて点灯し、「きれいだねー」と洸平さん。
「これって、消すこともできるんだよ。けせよ~~」(同じ口調)
フリフラ消灯。会場拍手。
「ありがたいね」
「キーボードもあるんで(会場拍手)、このメンバーでセッションしていいですか」
「ライトつけよ~~ってみんなで言う?
この言葉、全スタッフから止められているんだけど」と洸平さん。
「全会一致で(その言葉は)やめた方がいい」とカンちゃんが重々しく言う。
それをものともせずに洸平さんは観客に向かって
「みんなもやろー。ちょっと裏声みたいな声でね」と言って合図。
観客は(たぶん)全員「つけよ~~」
「サイコー」と洸平さん。
「(みんな)優しー」とカンちゃん。

「もう1曲お付き合いください。レッツゴー!」と洸平さんは合図を出し・・・

8,FLY&FLOW♪

洸平さんはキーボードを弾きながら歌った。原曲はハイテンションなこの曲のアコースティックバージョンは、シングルCD「Way You Are」に収録されているけれど、生で、そしてクワトロセッションで聴くとさらにエモかった。
洸平さんは途中でクラップしたり、アレンジ自在でノリノリだった。
カンちゃんはギターをのけぞって弾いていた(かっこつけていたのかな?)。

洸平さんとカンちゃん、タカさん、エビちゃんによるChillなクワトロセッションで3曲披露。これはぜひブルーノートでやってほしいと思うくらいの雰囲気に仕上がっていた。

歌い終わると洸平さんは・・・
「皆さん楽しんでますか?
・・・いつまで座ってんだ⁈って言ってんの!」
と、急にS気を出して言ったものだから、しっとり聴き入っていた観客は慌てて立ち上がった。
「まだまだ盛り上がる準備はできてますか?
初日なので、もっと歌いたい!踊りたい!」
会場はイエ――ッと大歓声!

〇後半:爆上がりタイム!


9,Way You Are♪

ここからは爆上がりタイム。洸平さんは元気いっぱいに歌い、ステージの左右まで歩いて行ってサービス。
そして「おどれ―――ッ」と会場に言ってくれた!会場は大盛り上がり。

歌い終わると、「キッス…」とささやくように洸平さんは言った(かっこよすぎて卒倒するかと思った)。

10,KISS♪

2番を歌っているとき、ステージライトに手で触れて、しっとりせつなげに歌った。
・・・と思ったら、ついにこの曲がきた。

11,漂流♪

イントロからアゲアゲモード。
ESME MORIマジック!
「ハロー」のときと同じ、縦ノリのビート。
洸平さんは踊る。くるくる回る。この曲で一番踊ったと思う。
私も思わずヘドバンしてしまった。

たたみこむように次の曲。

12,Wake♪

フリフラは赤→白→赤へ変化。
背景のスクリーンは都会の風景。ビルの間の石畳の道が先へ先へと延びている。
「鎧脱ぎ棄てて」の歌詞のところで、洸平さんは赤い上着をめくってみせた。
間奏のギターソロでは、カンちゃんに向き合っていた。

歌い終わり、
「みなさん、まだ踊れますか?!
かながわー。今日、初日ですよ!
腹から声を出す準備は出来てますか!?」
会場、イエーーッと大歓声。
「みんなと一緒に高く上りたい!2階もヘンズアップ!
アーユーレディー?レッツゴー!」

13,FLYFLY♪

軽快なリズムに合わせて光るフリフラの手を振りながら踊る観客に対し、
洸平さんは「跳ねろ!」と掛け声。
そして観客は歌に合わせてジャンプする。
「ジャンプ!ジャンプ!」と掛け声。
ここでライブは最高潮に。
間奏のメロディーに合わせて、「ウォオォー」と観客に歌うように促し、それに皆応える。
ヤバいくらいの会場の盛り上がり。
ラストの歌詞「声を聴かせて」は、洸平さんは確実に私たち観客に向かって言っていて、それに皆が応えて声を聴かせた。
洸平さんと観客が一体となった瞬間だった。

歌い終わり、洸平さんはイヤモニをはずし、「ウォオォー、言えた?(会場歓声)言えたね!」とにっこり。

「コロナ真っ只中で再デビューして、声出し大丈夫なライブは今日が初めてなんです。これが当たり前じゃないことを僕は知っています。みんなが声を出せる状況になって、ライブを楽しめる世の中になって本当によかったと思います。
コロナ禍で作った曲もあります。いろいろな、それぞれの時代を切り取った曲をたくさん作ってきました。ここはみんなと歌えたらいいな、と思いながら作った曲ばかりなので、みんなの声を聴きたいと思っていたので、今日こうしてみんなの声が聴けて本当に嬉しいです。どうもありがとうございます」
と言ってお辞儀。
「今日楽しんでいただけたら、もう一度楽しみたいと思ったら、ぜひ東京にも来てください。みんなにまた会いたいです」
「ヘンズアップできる曲も大好きですけど、歌ってて良かったなと思える瞬間は、やっぱり曲がみんなの心に届いたときかなと思います。一緒に共鳴できたと思った曲をやって終わりにしたいと思います」
と、早くも終わりの言葉。
会場からは、「いやーーっ」などの声。
それを受けて洸平さんは、
「早いって?まあまあ、一旦歌わしてよ?(笑)
これからも、3月14日まで僕は歌い続けます。
みなさん、本日はどうもありがとうございました」

14,君を想う♪

しっとりと丁寧に歌っていた。ひたいの汗が美しい。
サックスと洸平さんの声が共鳴し、深い音色になっていた。。
満足そうな表情で深々とお辞儀をし、
「本日はありがとうございました」と言って退場した。

とはいえ、ファンは洸平さんのライブは最初からアンコール込みの構成だとわかっているので平気だ。
しかし、腕時計を見ると、なんとまだ午後6時20分。開演から1時間20分しか経っていない。2時間やるとしてあと40分も残っている。これは?と思いつつ、アンコールに期待して皆で手拍子を続けた。

〇アンコール


15,たんぽぽ♪

スペシャライブのときのように、しん様のピアノのみで歌う。
歌い終わり、「アンコールありがとうございます」と。
洸平さんは、中に着ていたTシャツを、白いライブTシャツに着替え、さらにシャツの右下に、ランダムワッペンの丸い「R&ME」をつけていた。

「『たんぽぽ』という曲を聴いていただきました。去年、年末の仕事が忙しくて。花の仕事が多くて、『闇に咲く花』と、『いちばんすきな花』は去年の今ごろ。どうですか、めっちゃ髪の毛伸びて、椿さんの面影なくなってしまいました・・・みんなうすら笑ってる?!
(「去年じゃない」と会場から声。去年じゃなくて、「先月」の間違いです)
去年の今頃って言った?言ってねーよ!・・・わりぃわりぃ(お笑い風に)
1カ月前のことですね。
・・・なんのことでしたっけ?(会場笑)
僕なりの、お花の歌を作ったんですけど、(「いちばんすきな花」の)脚本家の生方さんが「たんぽぽ」を気に入ってくれて。生方さんのシナリオブックの下巻の「あとがき」にたんぽぽが好きだと書いてあって、前にスタジオで会ったときに、おぉって話したんですよ」
(洸平さんのおどけた話し方に会場から「かわいー」の声。「ありがとー」と洸平さん)
「この間、僕の話だけ聴いてて・・・(取り残された感のしん様を気遣い。しん様はニコニコ)紹介します!」と、キーボードのしん様を紹介する。ライブTシャツの黒を着ていた。

ここから順にバンドメンバー紹介。
サックスのKenTさん。白T。
ベースのタカさん。黒T。「なんでも似合うねー」と洸平さん。
ドラムスのエビちゃん。白T。
マニピュレーターの花井諒さん。黒T。
「今回から新たに参加してくれる仲間です。シュッとしてる!足長い!
(前回ライブまでマニピュレーターを務めていた)賢明さんと交互に来てくれます」
最後に、ギター&バンドマスター、カンちゃんの登場。白T。カンちゃんはグッズ販促マスターも兼ねているのでw、両手にリフレクターチャームをはめていた。
「赤と白のチャームはここだけ?ヤバじゃん!お帰りの際にチェックしてね。Tシャツもね。タオルもね。フリフラ持って帰ったらすごい怒られるからね。それから・・・バッグ的な?トートバッグ。あとは・・・(会場から靴下!の声)そうそう、松下の靴下ね。ワッペン。ポーチ・・・(会場の声の応援を借りて)ジップパックね!
・・・何かを入れるものが沢山売ってます!(と言いつつ大笑い。会場も爆笑)何かを入れたい人たちが沢山集まってる」と洸平さんが言うと、
「思い出とか・・・」とカンちゃんがそっとつぶやく。会場大いに沸く。
「もうちょっと思い出が入る場所もあるかな」と洸平さんも応じた。

そして、
「ちょっと懐かしい曲やっていいですか」

16,STEP! ♪

歌い出してすぐ、洸平さんはステージの左右ギリギリの奥まで行き、観客を沸かせた。
これは再メジャーデビューとなったシングル「つよがり」のカップリングとして収録された自作曲。2021年のライブツアーHEART TO HEARTで披露してくれたファンには思い出深い曲だ。コール&レスポンスがあり、当時はコロナ禍で声出し禁止だったので、洸平さんとバンドメンバーで掛け合いをしていた。
それが、初めてこの曲でコール&レスポンスが叶うとは。
もしかしたら歌ってくれるかもしれない、と私は思っていたので感慨深かった。
「たまにゃご褒美→それがいい!」「みんな違って→みんないい!」
全力でレスポンスした。
さらに洸平さんは、間奏で、「アーアーアア・・・」の部分を、歌って!もう1回!と促して、私たちに歌わせてくれた。洸平さんと声を合わせて歌うことができて本当に嬉しかった。
洸平さんは、イヤモニを取って、私たちの声をちゃんと耳で聴いてくれていた。
「ありがとう!R&ME!」と声を張り、ラストの曲。

17,ノンフィクション♪

前奏で「今日はどうもありがとうございました。最後まで楽しんでいってください」と洸平さん。こういう挨拶を聴くと終わりを感じてたまらなく寂しく感じてしまう。
スクリーンには、大きな夕焼け色の「R&ME」のロゴ。そこに小さな鳥が飛んでいた。ラストは青空の色に変わり、白い鳥が飛んだ。さらに2人が手をつなぐシルエット。

間奏で、「みんなにまた会えると信じています。最後にもっかい声を聴かせてほしいです!」と洸平さんは言い、「ラララーラララーラー」の部分を歌うように促し、私たちは力いっぱい歌った。
すると、そのあと洸平さんが呼応して「ウォウオウウォウオー」とアドリブを入れて、最後の最後の盛り上がりのときに金銀テープが会場内に飛んだ!会場が大いに沸いた。

歌い終わると洸平さんは、「R&MEスタートです。みなさん、また会いましょう」と言った。
そして、マイクを置いて、バンドメンバーと一緒に一列に並び、深々と挨拶した。
バンドメンバーが退場し、洸平さんが1人で挨拶。ステージの端から端まで走り、手を振り、中央に戻り、マイクを持って、「また会いましょう」と一言。
ステージの下手からはけるときに、しゃがみこまんばかりの体勢から両手を広げて大きな大きな投げキッスをして、観客の心をわしづかみにして去って行った。

終了は午後6時45分。開始が3分遅れたので1時間40分ほどのステージだった。  

4,感想


〇選曲について

2021年から私は洸平さんの3つのライブツアーに参加してきたが、今回は趣向がガラリと変わっていた。
再メジャーデビュー後、ミニアルバム1枚、フルアルバムも2枚出て、持ち歌が増え、ライブでの選曲は迷うだろうなと思っていたが、「R&B色強め」のラインナップとなった。

歌ったのは全17曲。ツアータイトルにもなっている2023年12月発売のアルバム「R&ME」の全10曲に加えられた7曲は、2022年の前アルバムPOINTO TO POINT(PⅡP) から5曲。
そして、「FLY&FLOW (Acoustic ver.)」は2022年のシングル「Way You Are」のボーナストラックとして収録された曲(元々は2021年のミニアルバム「あなた」収録)。
さらに、2021年のデビューシングル「つよがり」カップリング曲の「STEP!」も選ばれた。
これら7曲のうち、シングルリリースしているのは3曲。残る4曲は、「リズム」「BET」「 FLY&FLOW」「STEP!」だ。
「STEP!」は、コール&レスポンスの曲として洸平さんが再メジャーデビューが決まった頃に作った曲なので、声出し解禁となった今回は絶対に歌うと思っていた。
「BET」は元々R&B色が強い歌だから当然だろう。
「FLY&FLOW」は、ライブでのブチ上げソングとして、2022年ライブCANVASのオープニングを飾り、2023年ライブPⅡPでも最高潮に盛り上がった曲であるが、2022年のシングル「Way You Are」にはボーナストラックとして、アコースティックバージョンが収録された。このアレンジをライブで披露するのは今回が初なのだ。
また、「KISS」は、再メジャーデビュー直前の2021ライブHEART TO HEARTから毎回歌い続けている唯一の曲だ。2015年に初めてファンクラブ内の動画にアップしてくれたときはしっとりとしたバラードだった。それがカンちゃんのアレンジでダンスチューンとなり、2021ライブで披露。さらに2022年シングルとしてデジタルリリース。そして2023年のシングル「ノンフィクション」のボーナストラックとして、Sam Ock Remix バージョンが収録された。このニューバージョンはライブ初披露だったので今回も歌ったのだろう。「リズム」の原曲はビートが効いているが、それを敢えてソウルフルなアレンジにして歌ったことが、今回のセトリで私は一番意外だった。
ソウルフルな歌であれば、「エンドレス」(PⅡP)と「旅路」(あなた)が入ると思っていたし、2023年に「みんなのうた」で採用された「さよならの向こうに」を歌わなかったことにも驚いた。

持ち歌がどんどん増えて、ツアーのテーマに沿って選曲していくという作業が必要になるのだなと思った。アーティストとしては当たり前のこのことが、再メジャーデビュー前から応援している身としては、まだ慣れずにいる。しかし、もはや「良い歌だから」「思い出深い大切な歌だから」などというふわっとした理由では通用しない。どれも洸平さんが気に入って歌っている「良い歌、大切な歌」なのだから。
洸平さんはとっくにもっと先を、高いところの景色を見ているのだろう。前に進み続けている。

ソロでのピアノ弾き語りを今回は封印したことも良かったと思う。音楽を愛している洸平さんは、正式に習ったことがないピアノですらそこそこに弾けてしまうが、弾き語るには練習量が必要で、今はその時間がない。そこまでの負荷をかけるよりも、心から楽しんで歌ってほしいと思っていたので、今回の4人のセッションはとても良かった。

〇MCについて

今回のライブは、これまでよりも格段にMCが少なくなったことも特徴だ。
MCを入れず、たたみかけるように次の曲を歌い続けた。おしゃべりではなく歌で、声で勝負する。そういう意気込みなのかもしれない。
初日の今日は1時間40分で終わったので、実際には、2時間で終わらせるために早め早めに進行した結果、MCが減ったのかもしれない。初日で想定以上に早く終わったことを受け、次回の仙台ではあと20分間話すかもしれないのだが、ライブの最初につきものだった、「初めて参加してくれた方?」「〇〇から来た方?」といったことはもう観客に問わないのかもしれない。12カ所14回も開催するので、観客に話す内容もおのずと変わってくるのだろう。
何よりも、曲名をほとんど言わなかった。これまでは、観客が知らない歌が多いだろうとの前提からか、歌う前か後にタイトルを言っていた。しかし今回はっきりと言ったのは「たんぽぽ」くらいだ。タイトルがわからなくても全て音源化しているので調べればわかる。自分の歌の力を信じ、観客に届くと信じるようになったのかもしれない。

そういう意味では、洸平さんは、よりアーティストらしくなったと言えるのだろう。
人柄が天然に良い人なので、とかく「かわいい」と言われているし、実際に素の部分でかわいらしい面も持っているが、歌っているときはアーティストだ。「かわいい」ではなく「かっこいい」のだ。それを全面に出してきた今回のステージは良いなと思った。
さらに、洸平さんは「Jポップも好き」だと言い、R&MEにもJポップ系の歌が収録されているが、一番好きなのはR&Bであり、ソウル、ヒップホップであり、音楽を続ける以上、自分がやりたい方向性をしっかり明示していきたいという思いもあったのだろう。
この選曲で、3月に東京ガーデンシアターで2daysやる。音楽関係者も多く招待していることだろう。それに耐えうるステージとするには、ツアーを重ねていくなかで、メンバーとの呼吸がもっと合うように、曲と曲とのつなぎ方がスムーズになるように、ブラッシュアップしていくのだと思う。もちろんMCも含めて。
ライブツアーも、演劇のように、回数を重ねるごとに成熟していくのだろう。ライブも生ものだ。初日の今日を糧に、毎回少しずつ成熟していき、見える景色、色付き方も微妙に変わってゆくのだろう。
同じ景色を見たい。14回もあるライブ、すべては行けないのだが、そのときどきにどのような景色を見せてくれるのか、楽しみで仕方がない。

〇歌について

洸平さんの歌はCDだけでなくライブでも何度も聴いてきたが、やはり上手いなあ、また格別に上手くなったなぁと感じた。
CDでR&MEを聴いていたとき、これだけリズムを刻んでいたりテンポの速いラップもあり歌うのが難しい楽曲ぞろいなので、生で連続して歌うときに息が続くのかなと、ちらっと思っていた。洸平さん自身もインタビューで、ツアーのために1人でスタジオで歌ったとき、「これはどこでブレスすればいいんだろう」と思ったというエピソードを紹介していた(サンデー毎日2024年1月28日号)。
私が気になっていたのは「Magical Hour」。「3・2・1ピースサイン」はノリノリでよいとして(もちろん私もピースサインをしっかり出した!)、2番で「リメンバッ」なんて言う暇があるのかな?などと思っていたけれどお見事だった。
洸平さんは艶っぽい伸びのある声、ときにかすれるウィスパーヴォイスが素敵で、だからバラードやR&Bはぴったりだと思うのだけど、こんなふうに軽やかに刻んで歌うこともできる。ヒップホップが好きな人であるしこのくらいはお手のものなのだなと改めて魅力を見つけたように思う。かっこよかった。
R&B色が強い「This is my love」「You&Me」は、生で聴くとより素敵だろうとわかっていたけれど、想像を超えて遥かに素敵だった。思い出してもため息が出る。
洸平さんの声はR&Bに合っているのだなと思った。発生方法など、ここまで歌えるように苦労して練習を重ねてきた20代前半の様子を昔のブログで読んでいたので、合っているというだけでなく、自身の努力の賜物でもあるのだろう。
洸平さんはジャズも歌える人だ。いつか歌ってくれたらいいのになと思った。
とにかくすべての歌が素晴らしかった。何を歌ってもさまになっていた。「上手い」「かっこいい」。そんな語彙力ゼロの言葉しか出てこないくらい、素敵だった。
私は歌う洸平さんが好きだ。これまで何度も何度も噛み締めているその言葉を、この日も全身で感じた。

5,雑観


〇衣装

赤いブルゾン
白いTシャツ、柄入り
ベージュのパンツ
黒にベージュのラインの革靴

アンコールで白いライブTに着替えた。そして、ランダムワッペンの丸い「R&ME」を右の下の方につけていた。

髪型は、R&MEのジャケ写のような感じ。髪の毛は少し伸びているがツンツンさせて前髪は上げて綺麗なおでこを見せていた。
とにかくかっこかった。

〇金銀テープ

今回のライブでは、テープのみで、紙吹雪のような金銀風吹はなかった。あれは昨年、踏んで洸平さんが何度も転びそうになっていたし、掃除が大変そうだし。
テープが飛んだタイミングも最後の曲の最後の盛り上がりのとき。昨年のライブのときに、テープが飛んだあとに観客がそれに気を取られている時間があったので、敢えて最後にしたのかもしれない。
テープには、ツアータイトルや開催地とともに、手書きの文字で「R AND ME THANK YOU♡♡」と可愛く書いてあった。

6,バンドメンバー

ギター&バンドマスター カンノケンタロウ
キーボード 平野晋介
ベース 永井隆泰
ドラムス 海老原諒
サックス KenT
マニピュレーター 花井諒(足立賢明さんが参加する回もあり)

7,神奈川公演概要

・2024年1月20日(土)
 開場16時、開演17時〜18時45分
・相模女子大学グリーンホール(1790席)

8,バンドメンバーなどのSNS








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