私が考えるラジオのコト

少し前にコラムニストの女性と
AV男優の男性が事実婚をしたとニュースになった。

どちらも好きな方だったので「へえ!おめでとー!」
と思った矢先、深夜ラジオの「爆笑問題カーボーイ」にて、
そのことがハガキのネタにされてしまい、
奥様になられた方が「大変ショックである」とツイートした。

「彼らにとって知らないものはみなキワモノなのね。」みたいなことを
おっしゃっていて、ラジオ好きでずっと聞いてきた私としては
「ちがう!!!!!!」と多少憤った。

深夜のラジオというものは、大半がお下劣で下品である。多分。
私が深夜ラジオを聴くきっかけなになったのは、
くりぃむしちゅーのオールナイトニッポンだ。

テレビでバリバリレギュラー番組をこなす二人が
ラジオになると取り留めのない話をして、うんこだちんこだ
と言っているのが面白くて仕方なかった。

ある年に上田さんのお子さんが生まれ、
「リスナーから名前を募集しよう。」という流れになり、
リスナーの考えた、千・都・里で、
「ちずり」ちゃんという案が紹介された。

別の読み方をすると「せんずり」になっておもしろいじゃん。

みたいな、しょーもないやつだったが、
なんだかおかしくて大笑いしてしまった。

上田さんは「このラジオ娘が思春期とかに聞いたらどうすんだ。」
と、いっていたが、リスナーは「上田さんが怒ってるからやめよう」
なんてなるはずもなく、もっとひどい案がたくさん送られてきた。

「お前らマジでふざけんな!!」という上田さんを横に
淡々とハガキを読み上げる有田さん。
私はおかしくておかしくて、世の中にはこんなに面白いことを考える人がいるのかと思った。

未だにくりぃむしちゅーのラジオでお気に入りの回を聞かれると
この回をあげると思う。

そのほかにも

「メイド喫茶に通いつめるマネージャーさいとうくんを特集する回」

「デヴィ夫人に変な質問をぶつける回」

「二人の卒業した高校のラグビー部祭り」

「西川史子先生とラブラブナイトニッポン」など

ありとあらゆる狂った企画があったのが、
どれもこれも、話題になっているご本人たちには
とっても失礼な話ばかりだった。

けれどこのハガキをせっせと書いているハガキ職人たちに
「だれそれを貶めてやろう」みたいな悪意はなく、
いかに「ネタが面白くなるか」ということを突き詰めた結果がこれなのだ。

そしてそれを聴く私は、
「ちょうおもしろいな〜」と思い大笑いしてしまう。

「おい、このネタ送ってきてるやつ、どうせ高校生の童貞だろ」

「あ、違いますね、上田さん、この人パン職人らしいです。成人してます。」

「成人しててこんなくっだらねえこと考えてるのかよ!?」

深夜にこっそり、聞いている人にだけ届くその笑いや面白さは、
なんだか例えようのない、素晴らしいものだと思う。


傷つく人がいるから深夜にダイヤルを合わせないと聞けないのかもしれない。

けどなんだか、
秘密の基地みたいなものを覗きに来られて
「ショックだ」と言われているような気がして、
私も「ショックだ」った。

この世界を笑ってくれない人がいるということと、
傷ついたと言われたな、ということと、
ネタにした人にそれほど悪意はないのにな、
というようないろんなところで、だ。


深夜のラジオは、私が思っていたより
私にとっては大事なものだった。


それに気づいたことと、やっぱりラジオはいつでも
「ラジオを聞いている人のためのもの」なんだな、
とおもった。

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