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49歳の時、気功と出会い、その後、1000人以上気功治療をしてきた方の体験談です。(後編)

盛鶴延先生の気功教室に参加されている方に、気功を学ぼうと思ったきっかけや体験してみた感想などをお伺いしました。

今回は、盛鶴延先生が2001年から7年間教えていた福建医科大学日本校気功専科(以下福建医科大学)に49歳で入学し、卒業後1000人以上の方の気功治療を行ってきた60代の女性の方です。(プライバシー保護のため一部編集しています)

***

福建医科大学での授業は
夢のようでした。

中国の先生方は
一方的な講義ではなく対話を求めます。

何か質問はないのか。
聞きたいことはないのか。

そしてこちらが質問すると
とても嬉しそうに答えてくださいます。

その一方で、
大切な教えは言葉ではありませんでした。

例えばツボの授業では
生徒同士が組んで
ツボを確認していくのですが
当然ですが一人一人微妙に
ツボの位置が違います。

なんと無く、
ここかなという位置を押さえるのですが、
違うと、横の先生は無言で
NOを。

正しい位置を押さえると、
こちらも無言で
YESを
伝えてくれるのです。

ただ、楽しいだけではなく
福建医科大学は
プロの施術者を養成するための大学ですから、
勉強は厳しかったです。

定期的に試験もあり
試験前は、
体の構造や名前、
ツボや経絡の名称など、
暗記暗記で必死でした。

ただ、試験の結果は良かったのです。
ある試験ではクラスで一人だけ満点でした。

すると、先生方は

あっ、ばかじゃなかったんだ

と……。

失礼な!


ただ、先生方が
そうおっしゃる気持ちもわかります。
とにかく、あの頃は盛先生に

君はマイナス120%

と言われた通り、
夫の死後、
全てに絶望し
生きているか死んでいるかもわからない
そういうふわふわした中に漂っていましたから。

そしてそんな状態で
しかも元々敏感体質だった私は、
最初から人の気をよむことができました。

実践の授業で
気功診断を学ぶのですが、
私は学ぶ前から
診断ができてしまったのです。

あっ、
この人、ここら辺の気が流れていない。

とか。

あっ、
この人、ここら辺が冷たい。

とか。

そうなると自分でも面白くなり、
どんどん人の診察をしたくて
実際、どんどん診断していたのですが、
それを見た盛鶴延先生は

「やめろ!
 死んでしまうぞ」

と私が気功診断をすることを
止めたのです。

なぜ??

今なら、
なぜ盛先生が止められたのかわかります。

仙人や天才レベルの人の場合は
別だと思いますが、

普通のレベルの人の場合、
気の診断をする時、
自分の気を使って診断しているのです。

なのでむやみやたらと診断したら
その分、自分の気を消耗し、
下手をすると自分が病気になってしまいます。

なので気功師は、
例えば電車に乗った時など、
周りの人の気を読まないように、
スイッチを切り替えるのです。

逆に言えば、
そういうコントロールができない時期に
気功診断をすることは危険なのです。

ただ、当時はそんなことも知らず、
もっと言えば、自分の気をどれだけ使っているかも知らず、ただ面白いからと

「診断する、する!」

と言って、次々と診断していたのです。

だから気功診断を止められた訳ですが、
盛先生はその理由については
ご説明してくださいませんでした。

だから自分では、
なぜしてはいけないのかわからず疑問です。

それでもダメだと言われたので
気功診断することはやめました。

ただその一方で、
どんどん気功にのめり込んでいきました。

何かに取り憑かれているかのように
大学に通っている時以外は
ずっと気功をしていました。

1日6〜8時間ぐらいは
していたのではないでしょうか。

ご飯を食べる時と
寝る時以外は
ずっと気功をし続けていた気がします。

ある意味、狂っていたと思います。

夫の死。
人生への絶望。

そういうものを忘れるために、
そういうものから身を守るために
とにかく気功をし続けていた気がします。

そんな生活を1年ぐらい続けた頃、
ある日の授業が終わった後、
盛先生が

「気功診断、やってみたら」

と不意に私に言ったのです。

その時、
何も考えず、
ぽろっと私の口から出てきた言葉は

「嫌です。
 疲れますから」

たぶん、
ものすごく不機嫌そうに答えたと思います。

本当に疲れるのが
嫌でしたから。

すると盛先生は
嬉しそうに笑われて

「もう、気功診断しても大丈夫だね」

と言われたのです。

つまり、やっと私も
気功診断をすることで
どれだけ自分が気を使うかが
わかるようになったということを
言葉では教えず
教えてくださったのです。

***

大学を卒業した後、
10年間で1000人以上の方を
気功治療させていただきました。

その10年間は
毎朝、4時に起きて山に行き、
2時間ぐらい気功をします。

そして午前中の治療をし、
お昼休みにまた気功をし、
午後の治療をしていました。

そうでないと
自分の気を使ってしまい
体を壊してしまうからです。

***

盛先生の教えは、
言葉で教えるというより
体で、気で、
体験させて自分で悟らせる教えだったと思います。

そして、ひとつのことがわかりかけたら
また新たな問いが投げかけられます。

今も、盛先生からの宿題の答えを見つけたくて
毎日、気功をし続けています。

私にとって
気功は命です。
気功をしないと1日のエネルギーがもちません。
気功は、まさに
自分の健康を自分で守るためにしています。

そして、
盛先生からの宿題の答えが
いつか、体が教えてくれることを信じて
気功をやり続けています。


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