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六月博多座大歌舞伎 昼の部

2018/6/18日 11:00- 博多座

四世鶴屋南北 作
奈河彰輔 脚本・演出
市川猿翁 演出
慙紅葉汗顔見勢(はじもみじあせのかおみせ)
三代猿之助四十八撰の内 伊達の十役(だてのじゅうやく)
十代目松本幸四郎十役早替り宙乗り相勤め申し候
発 端 稲村ヶ崎の場
序 幕 鎌倉花水橋の場
大磯廓三浦屋の場
三浦屋奥座敷の場
二幕目 滑川宝蔵寺土橋堤の場
三幕目 足利家奥殿の場
同  床下の場
四幕目 山名館奥書院の場
問註所門前の場
同  白洲の場

口上 染五郎改め松本 幸四郎
仁木弾正
絹川与右衛門
赤松満祐
足利頼兼
土手の道哲
高尾太夫
腰元 累
乳人政岡
荒獅子男之助
細川勝元

八汐       片岡 仁左衛門
大江鬼貫       中村 鴈治郎
沖の井       片岡 孝太郎
松島       市川 笑也
京潟姫       中村 壱太郎
山中鹿之助 大谷 廣太郎
川上右門       片岡 松之助
大場宗益       中村 寿治郎
新造薄雲       澤村 宗之助
同 小紫       市川 笑三郎
渡辺外記左衛門 松本 錦吾
山名持豊       市川 猿弥
栄御前       中村 魁春
渡辺民部之助 中村 梅玉
三浦屋亭主 幸四郎改め松本 白鸚

幸四郎さんが4時間で40回の早変わりをするという伊達の十役。いやーこれ、毎日やるなんて体力よく持つわ!ってくらい出ずっぱり、変わりまくり。観終わったときの一番の感想は、本当にお疲れ様でした!ってことでした。

全く予習なしで観たのですが、最初に口上で幸四郎さんが自分の役の解説をしてくれたおかげでキャラクターが頭に入って混乱なく見られました。早変わりは、あ、ここで変わるんだな!っていうのはほとんどわかったけど、それでも早さに驚愕。あれ裏どうなってるか見てみたい。

十役の中では、与右衛門が一番しっくりくるなぁと思いました。あと頭よさそうな勝元もよかったな。幸四郎さん、トークショーのときも思ったけど、とってもいい人なんじゃないかしら。悪人役は、あまり悪い感じがしなかったです^^;

出番は少なかったけど強烈だった仁左様の八汐!立ち居振る舞いは普段から美しいから女形に違和感ないのだけど、なんとなんと憎々しいお婆だったことか!これ本当に夜の部のあの慈愛に満ちた俊寛さまと同じ人なの??しかしこの八汐、幼い子供の喉元に剣を突き立ててグリグリするって何てひどい話・・・。でも仁左様の八汐は、怖いけれどどこかユーモラス。退場するときのあの奇怪な笑み、忘れられません。仁左様のよく動く表情筋見るの、ほんと楽しい。ところで仁左様、女形なら声も裏声になるのかしらと思ってたけど、そんなことはなく男の声でした。でもこの八汐は、それでも全然違和感なく、憎々しさの演出になっているように思いました。

あと私はいつも梅玉さんの品のある演技が好きなんですが、この日の民部之助もよかったです。破天荒な話だけど彼が出てくるとすっとそこだけリアルさが戻ってくる感じ。

お染の七役のときも少し思ったのですが、早変わりって確かにおーっと思うところあるけど、でもやっぱりお話のつなぎ方に多少無理が出てきますね。先代萩、通常バージョンのも観たいなーと思いました。

なんかうまくまとまらなかったけど、この辺で。

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