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クリエイターは孤独になるべきだが、孤立してはいけない

クリエイターなんて職業をしているからにはいくらだって孤独になるタイミングはある。孤独だから創作をしたいと思うのかもしれないし、創作したいから孤独になるのかはよく分からないけど、孤独がつきまとう仕事だ。孤独と創作活動が切っても切り離せない関係なのは、「孤独にならないと創作なんてできないから」だ。組織に所属していようがいまいが結局のところ考えて手を動かす段階になれば孤独にならないといけない。みんなとワイワイガヤガヤしながら何かを作る事はあるかもしれないが、自分の仕事を最終的に終わらせるには孤独を必要とする。だから孤独が好きな人間や孤独が苦にならない人間はクリエイティブな職業はとても向いていると思う。

ここで大事なのは、孤独と孤立は違うというところだ。正直にいえば、「どっちも一緒だろ?」って気はするし、現にそう変わりはしない、ただ、この微妙なニュアンスを履き違えるとクリエイターは孤立してその寿命を短くしてしまう。どういうことか。類は友を呼ぶではないが、人間は同じ考えや生き方をしている人間同士一つのところに固まりやすい。分かりやすい例でいえばトキワ荘だ。トキワ荘には漫画家志望の若い男たちが共同生活をし、切磋琢磨し合いながら漫画家へと育っていった。彼らは孤独だったかもしれないが孤立はしてなかった。三畳一間の部屋で自らの漫画と向き合っている過程は孤独そのものだっただろう。しかし、一度筆を置いて隣の部屋に行けば、同じ目標に突き進む仲間がいる。それは彼らに孤立を与えていない。

クリエイティブで闘う人間は今後さらに自由な雇用形態で仕事をしていく羽目になる。大きな組織は必要ないし、腕さえあれば一人でずっと仕事を続ける事はできる。しかし、これは孤立を生む。孤立には限界があるもので、どんなに強靭な人間であってもずっとは耐える事ができない。孤立していては情報が遮断されて進歩がなくなり、今の仕事よりも大きな事をする可能性も狭めてしまう。創作活動をするために孤独になる必要はあるが、孤立するとクリエイターとしての寿命を縮めてしまうというのはそういうことだ。



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