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NVMe SSDで軽量高速ポータブルSSDを作ってみた

NVMeのSSDを使って、高速な転送速度を実現しつつ、小型軽量なポータブルSSDを作ってみました。


高速なファイル保管場所が欲しい

唐突ですが、年末にM1チップのMacbook Airを入手しまして、メインマシンとして使うことになりました。これまでずっとWindowsの環境でやってきたので、あれこれ試行錯誤しながらやっています。

そんな中で、1点困ったのが大量の写真の取り扱い。これまではメインマシンの中に保存しつつ、バックアップとしてNASに保存するような感じで運用していました。しかし、今回入手したMacbook AirはSSDの容量が 512GBのモデルで、容量が足りません(写真だけで現時点で800GBほど)。NASは容量的には余裕があるのですが、速度面がかなり厳しいですし(MACはSMB接続のNASは速度が出ないようですね)、あくまでNASはバックアップとして使いたいところ。

そこで目をつけたのが、小型軽量で速度も速いものが多いポータブルSSD。各社から色々なものが発売されていますが、今回は大量にある写真ファイルを扱いたいので、ある程度高速接続なものが欲しいところ。しかし、高速接続なものは値段も比例して上がってしまう。

どうしようかな…と思っていたのですが、ふと目についたのがNVMeの価格下落のニュース。そうか、値段が物凄い勢いでNVMeのSSDがすごい勢いで値段が下がっている今なら、これを使って小型ポータブルSSDを作れば既製品を買うより早くて安くできるかも…ということで、早速このプランを実行してみることにしました。

早速SSDとケース購入

ということで、購入したSSDとケースはこちら。

購入品。

まずはSSD。KIOXIA(旧東芝)のEXCERIA G2です。今各社主流?のGEN4ではなく、GEN3接続のものです。比べれば速度は落ちますが、それでも最大読出速度は2100MB/sと普通に使う分には十分に高速です。容量は2TBを選択しました。ちなみにこちらを選んだのは、お店で一番安いメジャーメーカーのNVMeの2TBのSSDだったから。あちこち探せば安くて速いのは色々ありますが、まあ一応信頼のKIOXIAということで…。

容量は2TBです。
SSD全体像。ほんと、このサイズで2TBですからね、改めて感動。

ケースはORICOというメーカーのもの。Thunderbolt接続のケースなども検討しましたが、結構高い。まあ普通に使う分にはUSBで十分かな…ということでUSB3.2 Gen2接続のこちらを選択。ちょうどタイムセールをやっていて、かなり安く購入できました。

中身はこんな感じです。ケース本体以外には取説、固定用ねじ、接続ケーブル2種(Type-A / Type-CとType-C / Type-C)、サーマルパッド、組み立て用ドライバといった内容。

値段の割には内容物が豊富。

ケース本体はこんな感じです。材質はアルミのようで、作りも意外と綺麗でしっかりしてます。上面はヒートシンクのような感じになっており、放熱性も意外と高そうです。

価格は安いですが、仕上げはとても綺麗です。
上蓋のヒートシンク的な加工も、しっかり作られてます。

蓋を外してみます。各種SSDのサイズに対応したネジ穴と、SSDのコネクタがあります。蓋はネジ1個で固定されているだけなので、アクセスは容易です。

各サイズのNVMeのSSDに対応

組み立て作業

早速購入したSSDとケースを組み立てていきます。
とは言っても作業自体はものすごく簡単です。

まず、開封したケースにSSDを差し込みます。

次に、ケースに付属していたプラのピン?をSSDに取り付けます。溝があるので、そこにSSDのネジ穴を合わせてはめこむ感じです。

ピンをはめたらケースの穴に先ほどのピンを差し込みます。ただちょっとこのピンのサイズがあってないのか、ちょっと緩めです。蓋をしないとSSDが立ち上がってしまいます。

次に、付属していたサーマルパッドを取り付けます。サーマルパッドの表面のクリアフィルムを剥がして、SSDに貼り付けるだけです。

サーマルパッドを貼り付けたら、蓋をして組み立ては終了です。ここまで5分ほどで終わります。とっても簡単ですね。

蓋はネジで固定します。

早速Macbook Airに接続してみたのがこちら。ANKERのType-Cカードリーダーを同時接続してみましたが、隣り合ったポートが干渉することなく、うまい具合に接続できています。

ANKERのカードリーダーを同時に使っても、干渉しません。

ちなみに、一応アクセスランプが搭載されています。かなり小さな光なので、ちょっと明るい環境だとみにくいですが、値段からすればついてるだけいいですね。

アクセスランプは青です。

転送速度を計測してみる

ということで、完成したSSDの転送速度を一応計測してみます。
使ったソフトは「Blackmagic Disk Speed Test」です。SSDはAFPでフォーマットしています。

計測した結果はこちら。

M1のMACはUSB接続のSSDの転送速度が出ないと言われてますが、確かにSSDのスペックから考えると、USB3.1 Gen2接続とはいえちょっと遅いかもしれないですね。特にWriteは結構速度低下しちゃってます。Readはまあこんなもんかな〜って速度ですね。Thunderboltならもっと早くなるのかな?

まあでも、NASに接続するよりは圧倒的に快適です。ファイルサイズの大きなRAWの写真ファイルもサクサクと閲覧できます。考えてみれば、以前Windows環境で使っていた時はSATA接続のSSDを使っていたので、速度面で言えばその頃よりむしろ快適になったのかも…?

ちなみにNVMe特有?の温度の方は、厳密に計測はしてませんが800GBのファイルを転送し続けた時はケースはそこそこ熱くなってましたが、触れないくらい熱い!って感じではありませんでした。なので、普段常用する分にはそんなに神経質にならなくてもいいかなと勝手に思ってます。

高速小型ポータブルSSDが欲しいならオススメかも

ということで、NVMe接続SSDを使って小型軽量ポータブルSSDを作ってみた記事でした。M1 MAC特有の速度低下はありましたが、通常使う分には全く問題ない感じじゃないかなと思います。耐久性など、今後使っていってどうなるか気になる点もないわけではありませんが、データのバックアップなどを同時に考えつつ、小型軽量で高速なポータブルSSDに興味がある方は試してみてはいかがでしょうか。

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