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【わたしは感動を売っている】あなたは本当は何を売っていますか?


わたしはクライアント様にイラストを売っていません。


さて、記事を読まれている方はクリエイターさんも多いかと思われますが、何を販売されておりますか?イラスト?手作りのアクセサリー?小説?お写真?

どれもオリジナリティに溢れていて、とても素敵ですね!

皆さんの創作物を拝見するのが大好きです。アクセサリーはカルティエやハリーウィンストンよりも個人の方が丹精込めて作ったオリジナルの1点ものが好きです。

わたくし、きみおりは何を販売しているか、ですか?

わたくしはクライアント様に「感動」を販売しております。


売るものは実はそれ「そのもの」ではない

▼有料記事に詳細を書いておりますのでこちらでは簡単に。

有名な起業家さんも度々おっしゃっていますが、売り上げが立つときというのはどういう時だと思われますか?

モノが売れたとき。当然そうでございますが回答としては50点です。

正解として掲げられているのが「人の心を動かしたとき」でございます。

皆さまが例えばイラストを販売された時、なぜ売れたかお考えになりましたか?「自分の絵が魅力的だから」「スキルがあるから」「需要に合っていたから」など色々ございますが、共通することがあります。

「クライアント様が買おうと心動かされた」ということ。

絵が魅力的だから→買おう
スキルがあるから→買おう
需要に合っているから→買おう

そう、誰かが買おうと心を動かさなければイラストは売れないのです。すごく単純明快ですが、これができなくて皆さま苦戦するのでございますね。

売れる商品というのは、できが良いからというだけでは決してございません。売れるまでにストーリーがございます。

そのストーリーが素敵で魅力的でなければ、たとえ世紀の大発明でも売れないで終わってしまいます。

実は売るのは商品そのものではなく、そこに付随する目には見えない何かでございます。


高額でも売れるものについて考える

ブランド品はお持ちでしょうか?わたくしはほんの数点しか持っておりませんが、大切に使っております。

それはもちろん「高いから」というのもございますが、「大切な人のプレゼントだから」ですとか「限定品で苦労して入手した」ですとか、何かしらの気持ちが乗っています。

はっきり申し上げますと、ブランド品だから使いやすいとか特別出来が良いということはそれほどございません。(品質は良いですよ!)

財布をいくつか持っておりますが、一番使いやすいのは個人の方が受注販売で制作して下さった革の財布で、確か2万円くらいのものです。

対してプラダの財布はその10倍くらいの額ですが、使いやすいかといえばそうでもございません。カードがあまり入らないですし、小銭入れも小さいです。

ですが、パーティなどお呼ばれする時にはプラダを持って行きます。革の財布はスーパーや会社など日常使いに。

折りたためる財布は遠出する時に便利です。旅行の時は如何に荷物を減らすかのチキンレースですので、最低限の容量で納めたいでしょう?手のひらサイズの折りたたみ財布は数千円のものですが旅行のお供に最適です。

さて、ここで考えたいことは「高額でも売れるもの」でございます。

わたくしの財布ですとプラダが一番高額となりますが、なぜこれを買ったのか?(これはプレゼントではなく自分で購入しております)

まず、正式な場に持って行けるような財布がなかったから。ということが1点ございます。ブランド品はそれだけで「高級である」とわかるので、TPOを考えますと1つはあると便利です。

2点目は単純に「デザインが素敵」です。シャネルやエルメス等のハイブランドでも好みに合う合わないがございます。プラダの財布は上品でシンプルなデザインが好みでした。

3点目は「プラダを着た悪魔を観て素敵だったから」というミーハーな気持ちです。実は印象というのはとても大切で、憧れは購買意欲に直結する重要な気持ちです。

3点ともに考えてみますと「実用性・機能」よりも「気持ち」が優先されていることが窺えますでしょうか?

TPOに合わせるというのは社会性を保つこと、恥ずかしくないようにという見栄や体裁です。デザインは単に好き嫌い。映画の影響に至っては個人的な憧れでありイメージです。

このように人の心に動きが生まれたとき、そのモノの価値と自分の持っているお金とを比べて「こちらの方がお金より価値がある!」と思えたら購入する。そういう仕組みとなっております。


ビジネスが飛躍する瞬間

わたくしの体感ではそこまで大きな飛躍はまだ経験がございませんが、それでも小さくも成功体験はございます。

以前の記事にございますが月100万円イラストの仕事だけで稼いだ時が一番の成功体験ではないかと思われます。

この時ですが、わたくし別段すごい営業をかけたりはしておりません。いつもお断りしてしまうようなお仕事も積極的に受けたり、コミッションなら公開依頼(リクエスト)に応募したり、多少の努力は致しましたが、広告費をかけて宣伝したりはしておりません。

では、何が原因でこれだけの売り上げが立ったのでしょう?

それは、わたくしの「気持ち」によるところだと思っております。

根性論?と思われた方は少々お待ちを。近いですがちょっと違っております。

わたくしは「100万円稼ぐぞ!」と思ってプロセスを算段してお仕事を受注した・・・わけでは実はございません。

わたくしはこの時、SNSなどで「イラストレーターは稼げないしAIもあるから今更やる意味ない」「食っていけないからやめとけ」「イラスト描いてお金もらうって、ただの趣味でしょ?」など心無い言葉の数々を見て、「そんなことはない!」と証明したいと思ったのです。

好き勝手言っている方々は本気でイラストのお仕事をされたことがあるのか?本気で頑張っている人を見たことがあるのか?根拠はあるのか?

仏教では一番よろしくない”怒り”の感情に近いものが、情念ともいう思いが根底にございました。

有名なイラストレーターさんがいくら「イラストでも生活できますよ!」と発信されていても「それはあなただからでしょう?」で終わってしまいます。

「あなたは才能がある神絵師だからできるわけで、一般人は無理」という気持ちで見られるので、すでに成功者の意見というのは受け入れられない傾向がございます。

なので、わたくしがやろう!と思ったのです。

きみおりという無名でしかも兼業イラストレーターでアラフォーのおばさん。その何でもないわたくしができたなら「自分もできるかも」と考えてもらえると思ったのです。

やってみたら大変過ぎて、安易にお勧めできなかったのですが。笑

それでも、希望が持てました!とメッセージを頂きまして、無駄なことは本当に何もないと感じましてございます。

この時、わたくしは「100万円」という大金を見ておりません。あくまでそれはアイコンであり、わたくしが真に見ていたのは「イラストで食べていける証明」でございます。

ようするに稼ぎたい!ではなく別の目標で臨んでいたということです。

少々難しいでしょうか?これは成功哲学などでも度々言われておりますが、成功者はお金を稼ごうとした人ではなく、何かを成そうとした人なのです。お金のことはぶっちゃけ忘れてしまっていることまであります。(経営者はそうもいきませんが)

わたくしが結果を出せたのは、「絶対やったる!」の強い気持ちが一番の原因と言えますでしょう。


あなたはなぜイラストを売りたいのか?

お金持ちになりたいなら、わたくしもイラストレーターはお勧め致しません。

お金持ちになる手っ取り早い方法は、投資などでどうにか資金を用意して、企業してある程度会社が育ったらその会社を売ってそれを元手にまた投資したり不動産を買ったり再度起業したり。わたくしの知るお金持ちはそういった方々です。

ですが、わたくしはあんまり興味がございません。投資もしておりますがこれは家族の為の資産でわたくし個人のお金とは考えておりません。

それよりもイラストを売った時にクライアント様から「感動しました」「本当に大好きなイラストです」「大切な宝物です」とおっしゃって頂くことのほうが何万倍も素敵に感じるのです。

わたくしが感動を売っている、と申し上げたのは逆説的に言えば「人を感動させたい」というわたくしの願望に他なりません。

子供のころ大好きだった漫画家さん、美術館で見たモネ、依頼して描いてもらったイラスト、それらはわたくしを感動させてくれました。

辛いことがあったとき、もうタヒんでしまいたいなんて思いそうなとき、勇気をくれるのはお金ではありません。そういった「感動」を感じたモノたちです。

あなたはなぜイラストを売りたいのでしょうか?

一度自分に向き合って、じっくり考えてみてはいかがでしょう。多分、お金の為だけではないと思います。本当に売りたいものは何なのか、それが分かると、イラストレーターを続けていくうえで指針にもなります。

その「なぜ」に当てはまる部分、それがあなたが本当に売っているものです。



最後に

今回は本当に売っているものの正体について考えて参りました。

昨今AIが出てきて技術革新もここ数年で大変進み、イラストを人間が描く意味というのがあらためて問われているなと感じます。

わたくしは「感動」を売っているので、おそらく人工的な技術には負けない自信と安心感がございます。人工的に「感動」は今のところ作れないはずですので。

あなたも時代の変革期に合わせて、いったい自分がどうやってビジネスをしていけばよいか?生き残っていけるのか?本当にやりたいことは?と考えるきっかけになったらと思います。

この記事がお役に立ちましたら幸いです。





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