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FP3級を夫婦で受験することにした話(後編)

(中編のつづき)

試験当日

妻と一緒に試験会場に向かいます。
向かう道中、妻にどれだけ勉強したのかきいてみると、9割終わったと答えが返ってきました。
よく話を聞くと、2冊買ったテキストのうち1冊を9割流し読み終わっただけだそうです。
残り一冊は全く開いてもいないとか。
全然終わってねーじゃん!と驚く私。いくら簡単だと言われていても、さすがになめすぎではないでしょうか。しかし妻は要領が良いので、何とかなるのかもしれないと思いました。

予想以上の人人人……

試験会場に到着して、入り口に続く角を曲がって思わず息をのみました。
何百人という人が入り口付近で開場を待っているのです。
うちみたいな田舎にこんなにたくさんのFP志望者がいるなんてと驚きます。
2・3級の同時開催とはいえ、試験番号を足し上げてみると500人以上が受験しているようでした。
FPという資格の人気がうかがえます。
受験者が多く、同日に申し込んだのに妻とは試験の部屋が違うようでした。

やっぱり来ない人々

妻にお互い頑張ろうと話して自分の試験部屋に行くと、何とも言えないデジャブを感じました。
なんとなく休みの人が多いです。
FPは電卓持ち込み可なので計算してみると、この部屋で受験予定のうち12%の人はお休みのようでした。
季節柄インフルなどの理由はあるかもしれませんが、勉強が間に合わなかったり、直前に過去問を見てあきらめた人もいるようでした。
乙四並みの欠席率に驚くばかり。
ちなみに受験者は乙四とは違い、女性が6割程度で年齢層も低めでした。

学科は

今日の予定は学科試験からスタート。
昼休憩をはさんで実技試験となります。

というわけで、まずは学科試験からです。
制限時間は120分。
合計60問。
最初の30問は○×で後半の30問は3択。
過去問と同様の問題もチラホラというところで、サクサク回答することができました。
難しめの問題は判断に迷う問題が5つほどありましたけど、脳みそをフル回転で正解だと思う選択肢を選びます。
問題文の冊子の方に○×や選択肢を書き、2回ほど見直してからマークシートに写していきます。
マーク漏れをチェックして終わりなのですけど、時計を見るとまだ45分しか経っておりません。
60分経過しないと途中退室できないので15分はぼーっとしていました。
電卓持ち込みOKなので、ときたまポチポチカチカチと操作する音が聞こえてきます。
問題文の冊子を裏返すと、今日の午後5時半から回答が発表されると書かれていました。さすが人気資格。
つまり自分で印をつけた冊子を持ち帰ればその日のうちに合否がわかるというわけです。
60分経過したときに挙手をしてマークシートを回収してもらい、部屋を出ることにしました。
7割程度の手ごたえがあったので、学科は大丈夫そうです。

妻とお昼を食べながら出来栄えを聞いてみると「うーん、どうかな?わからない」という返事。
この『わからない』がどれくらいの意味でのわからないのか、この時の私は知るすべはありませんでした。

実技は電卓活用

午後に同じ席へ戻り、実技試験の開始を待ちます。
実技の問題数は20問ですべて三択問題。
制限時間は60分。

問題
Aさん宅の家計の収支状況はこんな感じ、この場所に入る数字を選びなさい。

問題
図のような地図の敷地に建てられる建物の延床面積はいくつか。

問題
Wという会社の資産状況は以下のとおりである、Wの配当性向はいくつになるか。

こんな感じの問題なので、電卓を使う頻度が結構高くなります。

周りの操作音に負けずに自分もポチポチ電卓を叩きまして、正解だと思うものをマークしていきます。
学科に比べて計算が多いので時間が結構かかりましたね。見なおし込みで50分程度。
残り10分は電卓占いをして時間をつぶしました。
手ごたえとしてはこちらも7割くらいは取れているんじゃないかなという感じです。

実技の試験が終わるともう終わりです。
妻と待ち合わせて帰宅します。

運命の自己採点

早めの夕食を食べてごろごろしていると、5時半を過ぎていました。
問題文の裏に書いてあるとおり、FP協会のサイトではすでに今日の正解がアップされているようです。
せっかくだしその日のうちに合否の判定をしておくかと思い、スマホに解答速報を映しながら持ち帰った問題文を採点していきます。
正解、正解、正解、不正解、正解、不正解、正解、正解、正解……
どうやら正解が先行していて、そこそこ点が取れていそうです。
学科の60問の採点が終わり、正解の数を足し上げると48問。8割は取れていました。
36問正解すれば合格なので、堂々の合格点です。

すぐに実技の採点もしていきます。
こちらは正解がさらに多く、自己採点の結果18問正解。9割得点できました。
12問正解で合格なので、こちらも文句なしの合格です。

致命的なマークミスがなければおそらく合格していることがわかりホッとしました。
最初の気持ちは受験料の8,000円が無駄にならなくてよかった!でした。

妻よ…

合格が判明したので、安心して自室のベッドでゴロゴロしていると、深刻そうな顔で妻が入ってきました。
「両方ダメだった。半分しか取れていない。」
最初は冗談かと思いました。
しかし、詳しく話を聞くとどうやらダメっぽい様子。
学科も実技も5割程度しか点が取れておらず、両方不合格のようです。

どうしてこんなことに……

まあ理由はすごく簡単で、妻が全くと言っていいほど勉強していなかったからです。そりゃあ点も取れませんわな。
たぶん合計の勉強時間は10時間未満。テキストを9割パラパラ流し読みしただけです。
あれ?勉強しないの?と私が聞いても勉強していませんでした。
おそらく前回一緒に受験した乙四も参考書を一周しただけで合格できていたので、FP3級もなんとかなると考えていたのでしょう。
FP3級は簡単な試験と言われていますが、妻のようになめていると普通に落ちるのだなと痛感しました。
どんな試験であっても下調べをして試験日から逆算して対策を立てることがとにかく大事なんですね。

※さすがにショックを受けていた妻は4月に再度FP3級を受験するようです。


今後について

こうして我が家のFP試験はいったん終わりです。
勉強をそれなりにして、お金の流れと意味について昔よりも知識が付きました。
これからはこういった知識たちを活かせるようにしていきたいですね。
FP3級は受験者数が多いのでアプリや過去問サイト、なにより解説動画が充実しているのでお金をかけなくても合格することができると思います。

今後についてはちょっと考えておりまして、年内にFP2級を狙ってみようか、それとも別の現業系の資格を取得してみようかと悩んでおります。

追記

何か資格を取ろう!と思った人に言うまでもないかもしれませんが、取るのならば実用性のあるものをお勧めします。
実用性とは、現在の仕事で役に立つor資格手当がもらえるものや転職の際に有利になるものですね。
その資格を持つ人しかできない独占業務や名称独占資格だと強いですね。

世の中には資格商法というものがありまして、実用性がほぼゼロの民間資格が溢れています。
独占業務がなく、求人の条件にもなく、採用面接官ですら存在を知らない資格たちです。
なぜか雑誌の資格特集の上位にいる〇〇アドバイザーや〇〇事務資格が代表格でしょうか。
そういった資格は、受験料やテキスト代、更新費などで儲けを出すシステムとなっていますので、受けるだけ無駄なことが多いです。
(お金や就活コスパではなく、自分の知識を試したいという受験理由ならば別ですが)

新たに資格を取ろうと思ったときはぜひ気を付けましょう。