見出し画像

子宮で恋をしたことがあるか。6〜最終話〜

最終話。

第1章。
https://note.mu/kimonoeru/n/nc39b9f296e1c?magazine_key=m8cc2be20cb2e
第2章。
https://note.mu/kimonoeru/n/n8321ba43b384
第3章。
https://note.mu/kimonoeru/n/n6ac585a86f4b
第4章。
https://note.mu/kimonoeru/n/nb17b0ab068d1?magazine_key=m8cc2be20cb2e
第5章。
https://note.mu/kimonoeru/n/na3c1e70af497?magazine_key=m8cc2be20cb2e



ボロボロになったことでやっと気づいた。

この恋愛をやめるべきだと。

だけど、それから1ヶ月、私は切り出せずにいた。

会うと、どうしても言えなくなる。

というか、言いたくなくなる。

まるで魔法にかかったみたいに、熱に浮かされていた時に逆戻りしてしまう。

よし、話すんだ。

やっぱりやだ。

今しかないでしょ。

でも、ほんとに、おわるの、、?

そうやって葛藤していると時間は過ぎていく。

自分で糸を切ることがこんなに怖いなんて知らなかった。


ある時、彼の家でクリスマス会が開かれることになった。

これが最後。

そう決めた。

だけど、想像以上に楽しくて、

想像以上に愛おしくて、

自分は何をしてるんだって心の中で自分を責めた。

楽しそうな笑顔を見ていたら、

結局、最後の最後まで話せなかった。


そうして解散して家に帰った時。

また魔法にかかっていたことに気づいた。

もう会って話すのは諦めた。

文章で、想いを綴ることにした。



昨日、呼んでくれてありがとうね。
すごい楽しかったし、わりと悩んだりもしてたから、みんなと話せて、とにかく良かった。
気づいてると思うけど、わりとあたしの中でのあなたの存在を持て余すこともあって、めちゃめちゃ悩んでた。
好きだから。どうしても、なんやかんやずっと関わっていたいと思う人で、それがどんな感情なのか、よくわからんくて。

とにかく、いつもありがとうね😊
この1年、すごく大事な年やったと思う。
あたしがあなたに何を返せたのか、分からないけど、たぶんずっと見守ってるし、見守られてるんだろうね。

ありがとう。ほんとに。
たっくさんのことを教えてくれたし、あなたを好きだって感情もあったけど、それはあたしの中で処理したから大丈夫。
欲を言えば、もっとあなたの役に立てれば良かったな。
まぁでもそれも、タイミングと流れだし、これからもそうやっていくと思うし。

ただ、あたしの人生に現れてくれてありがとう。嬉しい😊
これからも、よろしくね(*^^*)

夜中の戯れ言。
またね。
あたしなりにもこれから進むための準備だから。
ありがとう(*^^*)またね。






時間がかかった。

何も言い残すことがないように。

涙で滲んだ文字は、そのまま彼に送られた。

はっきり見えなくてよかった。

また今までみたいに消してしまうから。

結局、ばいばいとは言えなかった。

気づいた。

ばいばいなんて、したくないんでしょって。

どうせできない。

それなら、仲間として、この世を生き抜く同志として、見守っていればいい。

それでいいし、きっとそれがいい。




大切な家族の1人。


それが、彼の答えだった。

悲しいとか、残念だとか、そんな感情じゃなかった。

嬉しかった。なんでかわかんないけど。

とっても嬉しかった。

やっと、解放されたような気がした。

縛っていたのは自分自身なのに。

きもちを押し殺すことももうしなくていい。

大きな壁を破れた開放感。

これから先も、一緒に生きていけることの嬉しさ。


人間の感情はおかしなもので

私は彼の返信を見ながら泣いていた。

嗚咽をもらしながら、子供のようにわんわんと泣いていた。

だけど、同時に笑ってもいた。

感じ切ることでしか、この涙も笑顔も止まらない。

私は気がすむまで、疲れて倒れるくらいに笑って泣いて、浸った。



結局、彼はなんだったんだろうか。

はっきりとした答えはまだ見つかっていない。

でも、私が感情豊かな人間として生きられるように、開花するために、

出会うべき人だったということは確かだ。

ほんとにたくさん泣かされたけど

ほんとにたくさん愛された。

自信を持ってそう言える。



この日から、ちょうど1年。

なんとなく思い立って書き始めた連載が終わるのも今日。

空から、地球から、不思議なエネルギーをもらったのも今日。

今日書いたnote。https://note.mu/kimonoeru/n/n0b3cc772475c

私は運命論者だから。

すべては繋がっているなぁと感じるのです。

これを書いている今涙が止まらないのも、

今日がまた1つの節目だからかな。


〜完〜


あとがき

最後までお読みいただきありがとうございます。
最初は自分のために、記憶の整理のような感覚で書き始めた連載。
私が思っていたよりも多くの人が何かを感じてくれたみたいで
とってもありがたいなぁと感じています。
私の記憶の整理に、心の整理に、お付き合いいただき
本当にありがとうございました。


言葉を綴ることで生きていきたいと思っています。 サポートしていただいた分は、お出かけしたり本を読んで感性を広げるのに使います。 私の言葉が誰かに届きますように。