子宮で恋をしたことがあるか。1〜出会い編〜
過去、一番心を震わせた恋を記録してみました。無益だし、自己満でもあります。自分はあの時のことをどう語るのか、知りたくなって書きました。マガジンに連載する予定です。
子宮が疼くような恋。
本能が何かを伝えてくる。
この人は、なんなんだろう。
5感の全てをいっしょくたにして同時に食べたような。
嬉しいのに悲しくて。
大好きなのに大嫌いで。
笑顔となみだ。
心と、体と、頭と、魂と。
ぜんぶ一緒に感じる。
そんな、物語。
はじまりはじまり。
はじまりは突然で。
出会った時にはもう予感していたのかもしれない。
私は彼を知っていた。
face bookで、彼の投稿はたくさんの人にシェアされていた。
大学という肩書きにとらわれるな、というような内容だったと思う。
大学に対してもやもやを抱えていた私はその考え方に惹かれてフォローした。
共通の友達も多いし、いつかは会うかも。って思ってたけど
それは唐突にやってきた。
私と友達で主催したイベントに、遊びに来た。
私は、画面の中の人、だと思っていた人物が同じ空間にいるのが不思議だった。
一方的に知っているだけだったし話しかけるのにも躊躇していたら、彼は私を見て歩み寄って来た。
「フォローしてくれてたよね?」
と握手を求められた。
ふわっと、だけどがっちり掴まれた。
手を握った時、言いようのない感情に満たされた。
すごく長い間待ち望んでいたような、でもちょっと不安もあるような。
今でもその時の彼の目を覚えている。
そのイベントが終わった後、彼からメッセージが来た。
とにかくお互いに話したいことがたくさんあって、なんだかわからないけど心に引っかかっていた。
話していると、私の一人暮らしの家と彼の実家がとても近いことがわかった。
そしてその日の夜中、2人で近所の公園で話した。
それはまるで、答え合わせをしているような感覚だった。
心に引っかかる何か、本能が伝えたがっている何かを、知りたかった。
話が止まらなかった。生き別れた親友に再開したような興奮もあった。
自分の中の、新しい扉が開いていく気がした。
もっと知りたい。もっと話したい。この人はなんなんだ。
そうして、彼はそのまま私の部屋に泊まった。
ただ好き、とはまた違う。
何かよくわからないけど、たしかに言えるのは一つ。
これが人生の転機で、このタイミングで、この場所で出会うべくして出会ったんだろうな、という感覚だけだった。
彼には彼女がいる。ということを私は忘れたことにした。
つづく。
言葉を綴ることで生きていきたいと思っています。 サポートしていただいた分は、お出かけしたり本を読んで感性を広げるのに使います。 私の言葉が誰かに届きますように。