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アフロヘアーな妹とのお別れ①


【気が動転する】
非常に驚いて平静を失うこと。
驚きあわてること。


昨日は家族が皆
文字通り、気が動転していたと思う。


我が家のアイドルであった愛犬のアニー。
白くて小さなカケラになって帰ってきました。


一夜明け、

無理やりに明るさを繕い、前を向いていこうとしている家族の空気に圧倒され、
涙が1滴も出なかった自分の心の整理をしたく
noteに綴ろうと決心しました。

少しストレートな表現が散見されるかと思います。
直近で大切な家族(ペット)を失った方が読まれると、配慮に欠けるかもしれないです。申し訳ございません。
はじめにおことわりの言葉を書かせていただきました。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


18歳と1ヶ月と10日。
人間でいうと88歳。


てんかんや腎臓疾患、子宮に膿が溜まる病気など
ありとあらゆる持病を抱えていたけれど

先代おねえわん「ウェンディー」よりも
約4倍近く、長生きをしてくれました。



4/20(土)の夜中3時ごろ。

なぜだか眠れなかった私はトイレに起きると
アニーの悲鳴が聞こえてきた。

慌てて1階の祖父母の部屋に降りる。

体を硬直させ、呼吸が乱れる変わり果てたアニーの姿が目に映った。




「しんどいなぁ、痛いなぁ」
「近くにいるから大丈夫やで」と優しく声をかけ、骨が浮き出た体をさすり続けていた。

朦朧とする意識の中
大声で泣き叫ぶアニー。

アニーは残りの時間が少ないことを分かっているのかもしれない。
みんなと会えなくなるのが悲しい、不安なんだ。

そう思うと、ものすごく可哀想で辛かった。


太陽が昇ってもなお、そんな状態が続いたので、
寝ていた両親をゆり起こした。

私を除いて、みんな泣いていた。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

9時になり、朝一番に母と祖母が
動物病院に連れて行った。


診断は【多臓器不全】
生命の維持に欠かせない、身体の中の臓器が働かなくなっており、脳にも障害が出て、目も閉じなくなっている、とのことであった。

「痛みを和らげる緩和ケアしかできません。」
「治療ということにはならないので、みなさんで覚悟しておく必要がある。」

と、言われてしまったそうだ。



帰ってきたアニーは呼吸が通常に戻っており、焦点は合わないものの、静かに確かな息をしていた。


痛み止めが効いてよかったねと安心し、お昼ごはんに少しだけパンをかじった。

夕方にまた病院に連れて行こうと母と話していた矢先。

「アニーの様子見てくるわ」と1階に降りると、夜通し看病をしていた祖父母が、椅子の上で居眠りをしている。

白い犬用ベッドに目をやると、
大きく口を開け、舌がグレーに変色したアニー。
かけられた毛布も動いていない。

「おばあちゃん!
 アニー死んでるかもしらへん…!」

と、大声で起こした。



だんだんと冷たくなっていく小さな身体


アニーありがとうね。
よく頑張ったね。


と、声をかけた。


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