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木村石鹸スタッフが、自由気ままに書き綴るブログ

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#中小企業

木村石鹸でのSNS活用、取り組みについてのあれこれ

先日、ゲンさんのお声がけもあり、こちらのイベントに登壇させて頂きました。僕の方の回線が不安定で途中落ちてしまったりで、閲覧頂いてた方や皆さんにはご迷惑をおかけしました。 木村石鹸でSNSに本格的に取り組み出したのは、2017年ぐらいからです。自社ブランドを開始したのは2015年なので、実はSNSは後から力入れ始めたんですね。 社内の体制的にも、自社ブランドの専任は2人しかいなくて、その2人でECやら広報系やら全般を兼ねてたので、SNSにまで手が回らなかったというのが正直な

「デザイン経営」という言葉の危うさ、中小企業はまず「経営」に目を向けよ

昨日の「私のデザイン経営 強くて愛されるブランドをつくる人々」のゲストは、中川政七商店の中川さんでした。 この番組、僕は、なんと第一回に出演させて頂いたんですね。環境大善の窪之内社長が、今後の事業展開について色々考えてた時に、僕のブログを読んだことが、「ブランディング」に取り組む切っ掛けになったということで声をかけて頂いたんですが、実は、そのブログで取り上げていたのは、中川さんの書籍でした。 当時、木村石鹸もブランディングに取り掛かろうとぼんやり考えてたんですが、その時、

商品つくるなら、最後までその商品のファンであってくれ

先日、とある企画の対談で「良い商品とは?」という問いを投げかけられました。これはかなり難しい質問です。そう簡単に答えられないんですね。 一般的には、利用者にとって、ある機能や性能が高いとか、効能や便益が大きいとか、費用対効果が良いとか、自分のセンスに合ってるとか、そういう要素が「良い商品」ということになるでしょうか。 経営という視点で見た時は、単純に売れる商品が良い商品と言えるかもしれません。利益率が高く、沢山売れる商品はビジネスにおいては凄く重要だし「良い商品」でしょう

安くしていく努力の行き着く先

少し前、ある大手メーカーのとある部品の加工を請けている会社を訪問した時のことだ。初めてのお伺いということもあり、僕は滅多に着ないスーツで上下固めていた。立ってるだけでも汗が噴き出す、そんな暑い夏のある日だ。 工場に隣接する事務所に入り、受付を通って、目的の担当者がいる三階へ向かうように指示をされた。エレベーターは使えないので階段でお願いします、と言われ、階段を三階まで上がる。 事務所に入った時から、やけに暗いなと思っていたが、階段も通路も一切の電気が消されてる。事務所棟内

10年経ったけど「ストーリーとしての競争戦略」はまだまだ新鮮

この記事は、2010年8月1日にアップしたものです。ほぼ10年前ですかね。このブログ内で、この本の理論は10年は通用する強度は十分ある、と書いてたけど、果たしてどうだろうか。 僕個人は、今もこの本は年に1度ぐらいは読み直してて、自社の事業や戦略の組み立てにすごく参考にしている。全然10年経っても、まだまだ新鮮だ。 この本は間違いなく、ここ何年かでボクが読んだ企業戦略、事業戦略について書かれたものでは圧倒的に面白かった。経営に携わる人なら絶対に読んで損はないと思う。 今後

45期の始まりにあたって。量的成長から質的成長への試行錯誤とか

木村石鹸は6月20日が期末なので、今週から新しい期の始まりです。株式会社になって45年目、45期の始まりです。(創業からは今年96年) 44期の下期(2019年12/21~2020年6/20)は、新型コロナもあり、会社としても今まで味わったことのない苦しさに直面しました。僕らの場合は、売上の20%を占めてた中国向けの販売がパタリと止まり、1月~4月は実質、中国売上が0になったわけです。1~3月は、その影響が大きく、毎月かなり大きな営業損失を出しました。 3月後半ぐらいから

会社にお金を残さない! ~「ノルマなし!管理職なし!給料全公開!」の非常識な経営術~

このエントリーは、2010年2月に書いたブログ記事がベースになっています。この会社は経営的にはすごく先鋭的なことを次々と手掛けられてるので、ここで書いてあるやり方からもかなり変化があるようです。 経営スタイルや哲学みたいなものも、会社サイトに公開されているので、今のメガネ21を知りたければ、このサイトを見るとある程度は分かります。 ただ、既にこういうスタイルでの経営ではなくなっている部分はあったとしても、この時点で採用されていた考え方やスタイルはすごく参考になるし、考えさ

あれこれ悩むより、とりあえずやってみることも大事

言いたいことは単純なことだ。 何か新しいことを始める時に、準備やら根回しやら調整やら、そういうことは必要だとは思うけれど、でも、あまりにも色々考えて、やれ体制やフローや計画や事業性や運営方法やらと、何から何まで、その新しいことに必要なものを全て取り揃えて準備万端にしてから始めようとすると、そもそもスタートも切れなくなってしまうことも多いんじゃないかと。 やってみないと分からないことも多いし、とにかく何かやってみる、一歩踏み出してみて、そこから必要な能力やらリソースを確保し

管理をしないほうが社員は自律する

ずっとマネジメントが重要、優秀なマネジャーがいないと組織は発展できないと思い込んでた。優秀なマネジャーが人をうまくモチベートし、そして成果を生み出すと。 それは間違いではないのだけど、ただ、この「マネジメントが重要」って考えの根底には、現場はマネジメントが機能しなければうまく動かない、成果を上げてくれない、という意識があることに気づいた。 要するに、現場を全然信じてなかったわけだ。そういう意識が前提にあるマネジメントってのは、本当の意味でのマネジメントではない。

その金はわしが払うんやないんやで

前職時代、ある会社の社長に言われた言葉が今も頭にこびりついてる。 その会社さんはとある分野の卸業を営んでたが、直営店舗での直販に乗り出し、そのままインターネットで直販を強化していくことに梶を切った。 僕らがその会社のECサイトのお手伝いを始めたのは、1997年か1998年ぐらいだったと思う。すでにECサイトは運営されていたが、お世辞にも良いものではなかった。膨大な商品があるのに検索機能、ナビゲーション機能は貧弱だし、動線はトップページからしか考えられてなかった。インターフ

新工場設立の話 IGA STUDIO PROJECT(3) 架台をもらう~コンセプトメインキング

前2回の続き。 新工場設立の話 IGA STUDIO PROJECT(1)~予想外7000坪の用地購入 新工場設立の話 IGA STUDIO PROJECT(2)~やっぱり個人保証が必要だった 2018年夏に、現状の工場建屋の引き渡し。その後、建屋の改装を行い、2019年春に稼働開始。当初のスケジュールは、ざっくりとはそんな感じでした。 建屋の引き渡しまでに、元オーナーさんと、現状の工場で使ってるもので、どれを残しておく、引き上げるみたいな交渉を何度かしました。201

12/十二のクリエイティブとかブランディングの話

12/十二のブランディング/クリエイティブのプランです。初期資料ですが、今回、ブランディング/クリエイティブを担当してくれてるbroomさんの許可も頂いて、そのままアップしてます。(broomさんの紹介は後ほど) クリエイティブやブランディングの組み立ては、普通説明しちゃダメなものなんでしよんうが(しかも、まだ発売もされてない!!)、今回は色んな経緯もあり、オープンにして行こうと考えました。その辺りのことは、こちらのエントリーを参考にして下さい。 「12/十二」という

商品とかブランドのリリースの在り方 ~「12/十二」の起ち上げ【番外編】

僕なんか、まだまだ従来の考えに縛られてるなーというか、商品というものは、こういう準備ができて初めて発売・リリースするもんだ、みたいな思い込みがあります。 今、作ってるシャンプー「12/十二」なんかも、中身の開発にも時間かかったし、製造でのスケールアップにも時間は取られたりもしたけど、結局、ネーミングやデザイン、容器、パッケージ、コピー、写真、と「商品」を構成するに必要な諸々のことが準備できてなければ、発売開始はできないんだ、という思い込みみたいなものを持ってて、そこの準備や

「すごいシャンプー」「TGシャンプー」と呼んでたシャンプーの話。【EP.0】

今、シャンプーを作ってます。 以前から自身のfacebookなんかではちょくちょく情報を小出しにしてて、もう随分時間が経ってしまいましたが、モニター募集して実際に使ってもらってアンケートに協力してもらったり。 本当ならもっと早くに商品のリリースもできてたはずが、製造上の問題やら色々あって、未だ商品化できてません。普通のシャンプーとは違うんで、けっこう大変なんですね。はい。 状況的には、製造問題はクリアして、今ようやくデザインや外観的なものとか、「商品」にするために必要な諸