夏休みのはなし

夏休みが終わりました。

大人になってからの9連休はわりと長い。
実家に帰る期間のベストを探っているけれど、3日も居れば十分な気がする。

今年の夏休みはあまり記憶がない。
夏休みを楽しみにしたり、励みにしたりして過ごす期間があまりなかったからかもしれない。
何もせずとも過ぎ去っていく休みを経験しすぎているのもあるんだろうけど、とにかく、漠然と休みそのものを良いと思わなくなった。今年の夏休みは平常運転。
去年の夏休みは全くそんなこともなく、ただただたくさん休みたかったので、この心境の変化はまだ最近のことらしい。
あと今年の夏休みが楽しみじゃなかった理由の1つは、8月の頭に心を半分くらい、なんばに置いてきてしまったからかもしれない。
本当のところはわかりませんね。

時間のたっぷりある休みの日に遊ぶのが本気で遊ぶことだと思っていたけど、最近は平日も全力で遊ぶことを覚えたので、だからこそわたしには夏休みもあまり関係がなかった。もちろん夏休みは夏休みで最大限活用して朝から晩まで遊び回ったのでありがたかったけど。でもそんなことより有給休暇が欲しい。無限に欲しい。年度末まで足りるんだろうか。休みたい時に休みたい。それは、そう。

確実に昔より人混みが苦手になっている。だからかもしれない、夏休みの魅力も半減している。
平日休みの素晴らしさを知ってしまった。
平日のカフェは、空いている。
空いているカフェは素晴らしいし、カフェの空いている平日は素晴らしい。

夏休みの中に1日、とてもいい日があった。
好きな服を着て、きれいなものを見て、美味しいものを食べて、役に立ちそうな本を読んで、新しい服とアクセサリーを買って、好きな人に会って全力で笑う。
その日は、人生に足りないものが思いつかなかった。
それからどう考えても、最高の人生に好きな服を着ることは欠かせなかった。衣食住の最初に衣がくるのはそういうことか。たぶん違うと思うけど。

大人になると時間が早く過ぎる、というのは嘘だ。
実際、少し先に楽しみなことを用意して、暇さえあればスケジュール帳を眺めて、あと何日って数えながら過ごしているとなかなかその日はやって来ない。
わたしの8月はなかなかに遠かった。
けど8月になってみれば、なんでそんなに楽しみにしていたのか、終わってしまうと少し忘れる。お祭りはいつも、準備が1番楽しい。

お祭りはたくさんあるに越したことはない。毎日じゃなくてもいいけど。
毎日あったらもうそれはお祭りじゃないもんね。それがわたしにとって今年の夏休みが霞んだ理由かもしれない。お祭りをしすぎた。
それでもわたしはお祭りをたくさんしたい。今日は飲んじゃおうかなっていうくらいの小さなお祭り。

今年は本物のお祭りには行けてないし、浴衣も着れてない。
涼しめの夏があったら、浴衣を着てやりたい。お祭りじゃない日に、浴衣を着てみたい。
夏休みに未練はないけど、夏にはまだ行かないでほしい。
早く秋服が着たいけど。
夏が終わらないまま、秋が来てもいいよ。
その方法を、考えてみてもいいな。

おしまい


明日は遠くでお祭りがあるね。少しは参加できるかな、気持ちだけでも。

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