BOSS RSD-10 DIGITAL SAMPLER / DELAY (BOSS MICRO RACK SERIES)


スペック

  • 1980年代後半にリリースされた、Rolandラック系機材を1/3ラックサイズに小型化するシリーズ

    • 当時はギターエフェクターでラックを組むのがクールだったらしい 布袋とか

    • 数年後にはBOSSコンパクトサイズに収まるようになる ムーアの法則

  • 発売年 : 1986年

  • 量子化ビット数 : 12bit

  • サンプリング周波数 : 31.25kHz以下
    (ウェット音が7kHzより上を出せないのでかなり低いと推定される)

  • 最長ディレイタイム : 2000ms

  • 入力/出力 : モノラル

  • フィードバック : 発振しない

  • ディレイタイム操作 : ピッチ変化する

  • タップテンポ : なし

  • キルドライ : 不可
    (かなり簡単なハンダ作業でキルドライ化可能)

ダウンロード

IRリバーブ・ディレイファイル

  • 高域の出ていなさがかなり素直、黎明期デジタルディレイの中では使いやすい部類だと思う

  • キルドライ化改造しています

  • おためしセット

  • フル版

    • BPM120(63ms, 250ms, 1000ms)に合わせて使いやすくしたものを収録

    • TIME1700は後述の経緯でIR採取が使い物にならなかったがいちおう収録

動画

注意が必要な仕様など

  • サンプラー機能は録音時間ではなく再生速度(を遅くした上限)が2000msまで(おそらく)

  • サンプラー機能の概要は

    • A: ゲートで音源を検出して自動録音開始

    • B: TRIG端子に接続したRoland DP-2系アンラッチフットスイッチを押しているあいだ録音

      • フットスイッチなしで手動録音は無理っぽい

    • C: フットスイッチで再生

    • D: シンセのGATE接続で再生

  • 二階建ての基板を引き出すには4箇所のアース取りのハンダを外す必要がある 基板側にコテを当ててケーブルを小突けば簡単に外れる

  • ディレイモードでFINE(ディレイタイム)を14時以降に設定すると強烈なエイリアスノイズが出てくる

    • 実機使用時はそこまで困らないかも IRがぐちゃぐちゃになってしまう量ではある

触った感想

  • 黎明期デジタルディレイとしての強烈さを求めるとけっこう肩透かしを食う

    • フィードバックの発振もないので普通にサウンドメイク向きかもしれない

  • モード切り替えをやっているとたまにしばらく前に入力したディレイ音がいきなり鳴ったりする(BOSS PS-2ほどの確率ではない)

    • デジタルハードウェアに住まう幽霊やね

  • 基板や回路は圧巻、当時の基板実装技術で可能な範囲まで詰め込んだと思われる

    • そのわりにはA-D/D-Aまわりの処理が未成熟だった時期なので前述のエイリアスノイズとかがある

  • サンプラー機能でピッチ上下させた音をDAWに取り込みなおすと絶対に面白い

  • ディレイモードをフィードバックなしで鳴らしてFINEツマミを揺らすと手動モジュレーションができる

    • 短いモードだと細かく揺らせる、長いモードだとDJ機材のテンポフェーダーのように使えるし不思議なピッチ復帰をする おすすめ

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