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この英文のthat節は何だろうか?

以下の英文は、2024年3月2日のSky Newsの記事からの引用です。

2024年3月2日のSky Newsの記事からの引用

この記事は、COVID-19によって課されたロックダウンによって、その期間に生まれた赤ちゃんは、それ以前に産まれた赤ちゃんと比較して、アレルギー発症率が少ないという記事です。


英文のthat節は文法的に何?

まず、2行目のthat節は文法的に何だろうかと考えてしまいました。
that節以下は、不完全な英文なので、関係代名詞と考えることができ、関係代名詞thatが主語になっています。

先行詞は何?

では、その先行詞は何かと考えると、直前のbabiesとしてしまいそうです。that節以下の文脈は、protect themの代名詞themは、babiesを指すと考えると、babiesがbabiesをprotectする(守る)というのはおかしいと感じます。また、themがbabiesを指すのであれば、このthemは、再帰代名詞のthemselvesになるはずです。
したがって、この関係代名詞thatの先行詞は、babiesではないと判断できます。

その他の先行詞の可能性を探る

それでは、先行詞になる可能性のある名詞を探してみますと、以下の2通りがあると考えることができます。
pandemicか、文頭のLockdowns。
それぞれ、文脈で確認していくと、
まず、pandemicが先行詞の場合、文脈が「pandemicがbabiesをprotectする」となり、文脈がおかしいです。
では、文頭のLockdownsが先行詞の場合、文脈は「Lockdownsがbabiesをprotectする」となり、こちらの方がしっくりくるのではないでしょうか。
一方、関係代名詞that以下は、may have protectedと、主語が単数、複数のどちらでも成り立ちます。

記事の英文を書き換えると、

そこで、関係代名詞thatの先行詞がわかるように書き換えると、以下のようになります。

Lockdowns that may have protected them against allergies imposed during the COVID-19 pandemic saw changes in newborn babies.

LockdownsとLockdownsを後置修飾するimposedとの間隔が離れていて、この修飾関係がわかりにくい英文となります。
また、主語が動詞や目的語よりも長くなり、頭でっかちな文は、英語では嫌われます。
したがって、上記の問題を解決すると、記事の英文になります。

まとめ

記事の英文をまとめると、
主語(S):Lockdowns imposed during the COVID-19 pandemic
動詞(V):saw
目的語(0):changes
副詞:in newborn babies(動詞sawを修飾)
のSVOの第3文型になります。
さらに、主語のLockdownsに、that以下の関係代名詞節が修飾しているとなります。
日本語訳は、
「ある研究によると、COVID-19のパンデミックの期間に課されたロックダウンにより、新生児に変化がみられ、新生児をアレルギーから守った可能性がある。」
となるのではないでしょうか。

今回は以上です。


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