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【体温寄りのぬるい温泉。エグい中毒性は合法ですか】温かい土地で温かい人達に出会う旅。長野県沓掛温泉 叶屋旅館宿泊記【おひとり様女子旅記録】

2023年1月に私がnoteを始めて
最初に釘付けになった忘れられない記事は

ヨシタカさんの
沓掛温泉叶屋旅館さん宿泊記でした。

ずっと行きたくて、憧れていまして。

人気急上昇のこちらのお宿は
予約を取るのが難しくなりつつあるようで

私も春先にやっと空きを見つけて
今回の初訪が叶いました。
……
 
出発は池袋。
高速バスで上田駅まで。

上田駅からは千曲バスで青木バスターミナルまで。

上田駅で高速バスを降りたらゲリラ豪雨でした。
ここから路線バスで30分ほど、300円。

青木バスターミナルに着くと
村営バスが待っていたので
地元の小学生たちと一緒に乗り込みます。

叶屋さんに行く事を告げて
200円お支払いします。


もう夏休みは終わったそうです。「おきゃくさん乗るなんて久しぶりじゃん」「あたしたちも沓掛温泉まで連れてかれちゃうよぉ〜」
車内は小学生たちで賑やか。

バスは村役場前で停まり、
運転手さんは小学生たちに「君たちは乗り換えなさい」と。
子どもたちを降ろしてしまいます。


子どもたちも当然のように降りていきます。
「おきゃくさん、バイバーイ」って。

本当は15時前に小学生は乗せない決まりなんですって。
でも、暑い中かわいそうだからね…乗せちゃうよね、って運転手さん。

いつもは
それぞれの自宅まで送ってあげるのでしょうか。
「お客さん優先だから、バス乗り換えてもらうんですよ」とのこと。


車の中から。


バスは道をぐんぐん登って
お宿の前で私を降ろしてくれました。

うわぁ、これこれ。
この風景。

ついに来れた、って感じ!

お宿のオーナーさんのTwitter(あ、Xか)を追いかけてるし
たくさんの方が情報をアップしてくださっているので
初めて訪れた気がしないのです。

一瞬足湯かと。温泉洗濯場です。
漬菜?種籾?え、車?
興奮してきます。
洗ってるところ見たい!

チェックインまで少し時間があるので
周辺をぶらぶら。

小倉の湯。


共同浴場「小倉の湯」にはたくさんの人がいるのでしょう。
中から賑やかな声が聞こえてきます。

小倉山っていうんだ。
薬師堂への階段。


お参りします。
来させてくれてありがとうございます。
私も、長引く身体の痛みを
治したいです。

いよいよ、本当にいよいよ
お宿にチェックインです。

評判通りの可愛くて気のいい奥さまが
大きな笑顔全開で対応してくれました。
嬉しくて嬉しくて私はコミュ障発揮。すみません。


お部屋は天狗山です。

早速お風呂なんですが。

これはヤバいやつだぁ〜、と1発でわかります。

硫黄が香る人肌程度のぬる湯。

入った感じのしない「不感の湯」で
だんだん寝ているのと起きているのとの
中間くらいの気分になってきて
自分がナニモノだかなんだかわからなくなるやつ。

この魔物のようなお湯に
一度取りつかれたら離れられなくなるのは
大いに納得です。

沓掛の湯。
ぬる湯の魔物に早くも取り憑かれました。

あっという間に1時間。
お風呂から上がると不思議と身体はポカポカです。

そのまま200円だけ握りしめてお隣の小倉の湯へ。
混んでいるかと思いきや…中には誰もいない。

 2つの浴槽があって、それぞれ温度が違います。
1号泉3号泉を分けて浴槽に入れているのでしょうか。
誰かに聞けば良かった…。

おお、こちらもいいお湯。
じっくりとぬるい浴槽と温かい浴槽を行き来していたら
いきなり混み出しました。
あれよあれよと洗い場も浴槽も地元のお姉さま方らしき人でいっぱいに。

みなさん興奮気味に
「慶應勝った」「慶應勝った」と…
そうか、今日は甲子園決勝戦だったんだー。

おやすみなさい、とお姉さま方に挨拶して
お宿に戻ります。
 

なんでも揃っている共用キッチンで
フリードリンクのカフェ・オ・レをいただきました。
バリスタの使い方がわからなかったのです。

18時に夕食の迎えが来てくれるとのことなので
お宿の玄関で待ちます。

ロビースペースにあった新聞記事を読んで
ウルウルしてました。


今回の食事は
もはや叶屋の専属食事処という位置付けの
「千楽」さんが定休日という事で
「蕎麦屋やまさん」さんのプランです。

お迎えに来てくれたご主人と話をしていたら
私と地元が一緒でした…!

旅行先のお蕎麦屋さんの車の中で
まさか「〇〇中」「△△中」のワードが出るとは…。ウケたわ。
ご縁に感謝です。

 隠れ家にもほどがある!
超絶蕎麦屋「やまさん」。
 倉庫の1/3をリノベーションしたお店。


  

こちらの食事、なんの前情報もなく行ったので
想定外に美味しくて(失礼)
超ハイレベルなお料理に感激しました。 
嬉しい誤算!

「やまさん御膳」 
冷水で〆た 
青木村特産タチアカネのお蕎麦 は
とても瑞々しくて絶品。

自家製のお漬け物から始まり
彩り鮮やかなサラダに手の込んだ前菜。
分厚いローストビーフ、
熱々サクサクの野菜の天ぷらにはリンゴが入っていて
どれもこれもびっくりする美味しさ。

蕎麦粉は青木村産タチアカネ。
少々辛めのつゆ。
太さは普通。
めんは固め。

特筆すべきはポタージュのような蕎麦湯!!!

私は蕎麦湯を飲むために
蕎麦屋に来ているといっても過言ではないかもしれません。

この世の飲み物で
一番好きなのが蕎麦湯なんです、笑。

そしてその蕎麦湯を使った「蕎麦羊羹」…

文字を打っていても興奮しちゃうくらい
大変満足できるものでした。 


やまさんありがとう。
お蕎麦の美味しさが忘れられなくて
帰ってからすぐお取り寄せメールしちゃいました。

実はあの有名な千楽さんでご飯が食べられない事にちょっとがっかりしてたんです。

天ぷら定食と朝食バイキングは、
またのお楽しみとして
今回超絶蕎麦屋さんに出会えたことには大感謝です。

お宿に戻り、そのまま「叶の湯」へドボン。

みるみる自分が溶けてゆくぅ

あー、ここに布団持って来て寝たい。


そういえば。
居心地良い場所に
努力もせずに居続けることを
「ぬるま湯に浸かる」って言うよね…


漫画も大量にあって読み放題!


手作りだという噂の棚にびっしりの漫画も
幅広いジャンル。圧巻です。

客室から階段からお風呂場手前までずーっと
延々と…と思うほどに沢山ありました。
これに手を出したら帰れなくなる事を私は知ってる。
連泊への夢が膨らみます。 


連泊してこの共用リビングで
  窓からの風に吹かれながら
一日中漫画読みたいです。

ぬる湯効果は抜群で
いつも夜、横になると痛み出す肩や首、背中が
暴れ出すこともなく
久しぶりに、ほんと〜うに久しぶりに
ぐっすり眠れました。
 

翌朝も早朝からぶっ続けで叶の湯に
ヤラれてました。


2階廊下からの眺めには
心が震えました。

朝食は、「やまさん」からのお弁当が届いていました。
ご主人とまた会ってお話できるかなと思ってたけど、姿はなかった。
手に取るとまだホカホカです。

丁寧な手料理とツヤツヤの白米。
美味しく頂けました。

チキンも卵焼きも煮物も美味しかったなぁ。
インスタントのお味噌汁、持ってくるんだった。


食後のコーヒーをいただきに。

前日使い方がわからなかったバリスタに
朝になったら番号シールが貼られていたおかげで美味しいコーヒーが飲めました!


この暖簾も手作りですよね。かわいい。
こういうのも手作りだよ。かわいすぎる。

向かいの共同浴場の外で
地元の方々が楽しそうにお話しされている声を聞きながら、
お部屋で鳥のさえずりと蝉の声を聞きながら
ぼんやり浸っていたら、
帰りの村営バスがお迎えに来ていました。

車が停まる音にハッとして時計をみたら
約束の時間!
慌てて部屋を出る。
(の割には写真撮ってる)

フロントのカゴに鍵を返し、靴を履き、
車に乗り込んだ時
奥からオーナーご主人が出て来てくださいました。

マスクの上からでも
ひと目であたたかなお人柄だとわかる
大きな笑顔。


時間を忘れてゆっくり過ごせる
素晴らしいお宿でした。
癒しの時を求めてまた必ず伺います。

……
上田駅で、高速バスまで1時間弱。
ベーカリーココラデの牛乳パンを買いに行きたかったけど、暑さで断念。 

じまん焼き5個買って、
ツルヤでワインとか甘いものとか買い込んで
バスに乗りました。

今日は全然並んでないなぁ、と
先客のおじいちゃん。


お約束のツルヤ。


こういう通りにわけもなく胸が昂まります。
縁も接点も持てない私は無粋。
のどかな里山でぬる湯温泉を楽しむ
素敵な旅ができました。


長野県 沓掛温泉 叶屋旅館
泉質:アルカリ性単純温泉の沓掛温泉1・2号泉  
    アルカリ性単純硫黄温泉の沓掛温泉3号泉 
(湯守の宿主さんが1号泉と3号泉を絶妙にブレンドして下さっています。)
入浴可能時間:15時~22時、7時~10時
   2023年8月23日(水)宿泊 
【じゃらん 期間限定】蕎麦屋やまさんの夕食・朝食弁当付きプラン
9,450円+入湯税150円


蕎麦屋やまさん

0268-71-5357

長野県小県郡青木村奈良本761−8

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