結論

◎　ギャンブルルーム
○　マーゴットソラーレ
▲　セットアップ
☆　ガイアメンテ
△　ロジルーラー

予想ポイント

①札幌2歳Sのラップ傾向
②各馬の能力比較

①札幌2歳Sのラップ傾向

以下は2018年から2022年までのレースラップとその平均ラップを示したものです。縦軸は1Fごとのラップタイムを示していて、上に行くほど遅いタイム、下に行くほど早いタイムになっています。

2Fの先行争いで早いラップを刻んだ後は単調に一定のペースでゴールまで駆け抜けるようなラップになっています。先週開催された新潟2歳Sのラップと見比べてみると、明らかに傾向が異なることがわかります。（気になる方は以下を是非読んでみてください！）

このようなラップで好走するための特徴としては、シンプルにスタミナ、そして持続力のあるスピード性能が必要です。上り3F 33秒台を出すような馬ではなく、コーナーにも対応し、後半5Fを一定のペースで早く走ることができる馬が上位にくるレースであると考えます。

過去5年の前後半平均は

前半5F　60.4
後半5F　61.3

となっており、0.9秒の前傾ラップ（後半が遅く前半が早い）となっています。先行馬には厳しく、中段から進出して直線で差し脚を伸ばす馬が勝利する確率が高いです。

②各馬の能力比較

まず最初に考えたいのは、前に行く馬の取捨です。今年のメンバーでは前走逃げて勝利した馬が3頭。

セットアップは優秀な全体時計で2着馬を突き放しての勝利。

パワーホールは素晴らしい上りの2の脚を使っての勝利。

マーゴットソラーレは並ばれても抜かせない勝負根性を見せての勝利。

それぞれの馬が見どころのある強い勝ち方をしています。

その中で、パワーホールは前半のペースが緩く、今回の札幌2歳Sで想定される先行争いでは後手を踏む可能性が高いとみており、他の2頭と比較すると能力的にも下だと個人的に考えています。オッズを考慮してもここは他の2頭を優先して考えます。

セットアップとマーゴットソラーレの能力比較を行う上では、セットアップの未勝利戦、マーゴットソラーレの新馬戦の2つのレースで2着に来ているスパークリシャールを物差しに考えます。

・着差
セットアップ-スパークリシャール　　　：-0.3
マーゴットソラーレ-スパークリシャール：-0.2

・上り3Fの差
セットアップ-スパークリシャール　　　：0.3
マーゴットソラーレ-スパークリシャール：-0.1

以上のように、似たような差をつけているように見えますが、最後の脚色を考慮するとマーゴットソラーレには並ばれて突き放す余裕がありました。よって、前に行く馬ではマーゴットソラーレを最上位に評価します。

続いて差し馬について。
今回は前に強い馬がそろっていると考えているため、その馬たちを差せるだけの能力があるのかが買い目の焦点になると思います。差せる可能性があるのは2頭、ギャンブルルームとガイアメンテのみと考えます。

まずギャンブルルームについて、前走は中盤が緩むラップで瞬発力が要求されたように見えますが、全体的に時計のかかる馬場での開催であり、他のレースでもスタミナが大いに要求される馬場となっていました。その中で自身の上りは2着馬より1.1秒も早く、一頭で突き抜けているあたり、コース次第で世代の頂点を狙える素質を秘めている可能性が高いとみています。

そしてガイアメンテについて、この馬の前走は重馬場ながら全体時計が優秀で、関係者からの評価も高く素質を感じさせるものでした。刻んだラップも素晴らしい持続力を示しており、まだ余裕があったレースぶりからも上澄みが期待できると思います。ただし、明らかに未知の魅力で評価される部分が大きくオッズに反映されてしまう局面では本命にするのは得策ではありません。

これらを考慮し、

ギャンブルルーム > ガイアメンテ

とジャッジし、馬券を買う上でもガイアメンテは先行馬に届かない想定での馬券を強めに買うことで妙味を狙いたいと思います。

各馬の短評（ピックアップ馬のみ）

7.　ギャンブルルーム

◎　本命
新馬戦は過去に例がない勝ち方でした。この馬に負けた馬もしっかりと勝ち上がっておりレベルも問題ないハイレベル戦での圧勝劇。もともと調教過程がイマイチな中で新馬戦は人気薄でしたが、今回はしっかりと調教負荷を高められており、短期間での成長も見込まれます。ここを勝利すれば皐月賞の有力候補となると思いますが、まだ他に強いと大多数にみられる馬がいる局面では強く狙うべきかなと思います。

3.　マーゴットソラーレ

○　対抗
前走新馬戦の勝ち時計は同条件の1勝クラスと同じ時計であり、ラップ的にも非常にレベルの高い一戦でした。2着馬に早い段階で並ばれましたが、手応えに余裕があり最後には突き放してゴールを迎えたあたり、相当なスタミナを持っていそうです。レースに向けての過程も順調で、乗り替わりも問題なさそう。オッズ的な妙味も大いに見込めます。ここでは逃げ切りor先行抜け出しをして勝利することも十分に考えられます。

4.　セットアップ

▲　単穴
函館1800mの新馬戦は化け物級の脚でレガレイラに屈しましたが、時計・ラップは歴代最高レベルの一戦でした。前走は逃げてほかの馬を寄せ付けない強い走り。勝ち時計は歴代でも上位にくる好時計でした。間隔がつまるのは不安要素となりますが、問題なく前走で見せた能力が出せるのであればここでもトップクラスに評価するべき馬かなと思います。マーゴットソラーレと競ったときにどのような走りを見せるかは注目です。

9.　ガイアメンテ

☆　星
前走は重馬場で時計的な価値がはかりにくいレースとなりましたが、同日の2勝クラスと比較すると優秀であり、レースぶりからも大物であることを予感させました。騎手含めた陣営の評価も高く、前走後すぐに札幌2歳を目標に据えたことからも期待の高さがみてとれます。ただし、前述の通り定量的な要素以外で人気になるのであれば、私の考え方としては嫌って妙味を狙いたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございます！
みなさんによってよい札幌2歳Sとなりますように！

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おず