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いつか言えたらいいな

「いちばんすきな花」
刺さりすぎて辛いです。セリフの節々が内角えぐってきて、来るとわかっているのに手が出せない球、あまりにもインをえぐってくるので避けそうになります。てか、ぶつかってるかも。
ということで、木10を楽しみに生活しています。
生方さんはSilentで知り、こんなに人の心を描くのが上手な方がいるのかと感嘆しました。短いセリフに生活の雰囲気、例え。ありそうでないんだけどわかる、共感。そうだよね、そうだったよね。多分みんなどこかで思ったことがあるけど言葉にできなかった、いい言葉が見つからなかった。という部分が上手にくみ取られていて、もう同じ世界線のどっかで登場人物生きてるでしょ。と思いました。
そんな生方さんの今作は、コメディチックな内容と共に日常を切り取った雰囲気になっています。余計自分に結びつけやすいないようになっているので、1時間という尺が長く感じます。ギリベッドに辿り着くことができる体力が残っているぐらい疲れます。どのシーンも無駄がなく、振る舞いですらわかる!!と共感と反省の嵐です。

松下洸平さん、多部未華子さん、今田美桜さん、神尾楓珠さんの4人が演じる主人公がいらっしゃいますが、みんなピッタリすぎる。
なんでこんなにしっくりくるのよぐらいしっくりきます。あと、赤田がよすぎる。
とにかく見てほしい。そして、棘が抜けないまま就寝する木曜の夜を体感してほしい。

ただ、こんなに刺さるのに誰一人として私と同じ生き方の人がいないんです。更に、みんなかわいそうな人達とか良い人達でまとめられない。ちょっと悪い部分、欠けている部分がある。そこもいい。
そんなこんなで、共感の嵐なわけですが、全部が全部私のこと言ってる!とはならないんですよね。でも、世の中にはそういう考えの人もいて、なんかすごくわかる。そういう人もいるよなあ、この人と友達になりたい。大学から最寄りまで一緒に歩いて帰りたい、たまに飲みに行きたいって感じです。


そんなこんなで、共感と反省の嵐な最中、過去一瞬だけ仲良かったこの後の人生に一回も関わらないであろう友達だった人たちのことをごちゃっとひとまとまりにして思い出していました。
みんな一瞬だけ仲良かっただけで、別に悪い人ではなくて、なんならめちゃくちゃいい人で、確かに分かり合えた瞬間があって…タイミングと何かが合えば一生の友達だったんだろうなという人達。でも何かが違った。

この何かが違った。が大きいんです。

偶然で一瞬人生軸が重なって、ワハハウフフが起きて、また違うところへ自然と流れていくけど、自然には逆らわない。でも、楽しかったんだよなあ。

なんかすごい悲しくなるんですよね。この人たちとの思い出のアソート。小学校のころの記憶や高校のころの記憶がスーッと出てきて、むっちゃ楽しかったよな、元気かな、幸せであってほしいな、でもあっても話すことはないし、意外と特に気にならないな。

この曲はそんな思い出と一緒に頭に出てくる一曲です。星野さんの曲でも共感と反省の嵐が数多く生み出されますが、これは一際それが生まれる思い出の曲です。

今仲良くしている友達ともそうなる可能性があると思うともう悲しい。
これは自分も卑怯だなと思うんですが、中々心の内を明かしてくれない友達がいます。とてもいい人で、魅力もたくさん持っていて、明るいけど、ちゃんと悩み落ち込む人です。でも、その悩み落ち込んだ部分の詳細を見せてくれません。
明るく見えるけど悩み落ち込むんだよね、という部分までは明かしてくれましたが、そこから先は明確に閉じられています。ほかの人には話せているようで、解決できる回路は持っているらしいので(あの人に話してとってもすっきりしたんだよねという話をしてくれる)、それならいいかとも思うんです。
自分も卑怯だというのは、自分も打ち明けるのが上手ではない人間です。中々聞かれないと自分の話ができない、なんなら聞かれてもはぐらかしてしまうときがある。けれど、時々ものすごく誰かに聞いてほしいとも思う。
そして、この子ととても似た性格を持っていると感じているので、物凄いその人が抱えていることが気になるし、聞きたい。ていうか聞いてくれるなら、その人に自分の話を聞いてほしい。
でも、壁があるように思うから話しにくい。その壁を壊していいかもわからない。その人がこの状態が心地良いと感じているなら、私は壊して近づきたいけどやめておこうかな。そして、

帰り道、学校から駅に着くまでの道のりはその壁を崩す、試みるには短すぎる。

でも、寄り道していこうと誘う勇気は持ち合わせていない。

どうしようが漂っているここ最近です。
でも、ほんとはわかってるんですよね、答え。
なので、大学を卒業するまでのこの1年ちょいで、ここに踏み入れる勇気を持ちたいと思います。

アソートに入れないようにしたい。

あのね 誰かに言いたいことは
もう自分でまとめがついてることで
いやでもね君にはちょっと違って
あぁそれはなんて幸せなことかしら かしら

崎山蒼志/いかれた夜を


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