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『正夢』がもうすぐ始まります。

久しぶりです。星歌です。
久しぶりにノートを書きます。
本当は、定期的にnoteに稽古状況とか書こうかなと思っていたのですが、全然そんな余裕がなくて、こんなギリギリに投稿することになりました。

オムニバスひとりしばい公演『正夢』本番まであと少しになってきました。
あ、予約こちらからです▶︎https://ticket.corich.jp/apply/295950/

やっと、やっと『怖い』という感情が湧きはじめました。
今までは楽しみ、とかそういう感情が勝ってたのですが、最近メキメキと『恐怖』というものが芽生えてきました。恐怖が育ちすぎていて胸が苦しいです。

まあでも当たり前なのかもしれません。
ほぼ毎日稽古をしていて、自分の表現力の乏しさに毎度がっくりし、それでもがむしゃらに稽古し、そして自分のためにたくさんのお金とたくさんの大人が動いている、そんな状況を目の当たりにする、そんな環境に常にいる訳だから、恐怖が育ちまくってもおかしくない、むしろそうならないとおかしいくらいです。
ほんまに、プレッシャーからなのかなんなのか知らないけど人生で初めて40度の高熱を出しました。40度ですよ、40度。びっくりして調べたら【人間 40度脳細胞 死ぬ】って1番上に出てきて、終わった…と思いながら気を失いました。セリフまだ全部言えるので脳細胞は死んでないっぽいです。

今回の舞台、ずっとテーマにしてるものは『自分の最期を飾る舞台』です。なんか物騒ですが。
私はいつもどこかで「死にたい」願望があるメンヘラ女で、構ってちゃんです。でも初めて俯瞰で自分を見た時に『どうせ死ぬなら好きなことやって死のう』って考えになって、カクカクシカジカあって計画したのがこの舞台です。まあ詳しくは前回のノート読んでください。
私は、この公演を終えた千秋楽の日の帰り道に突然雷に打たれて死ぬことになっても「我が生涯に一遍の悔いなし!」と親指を立てて死ねるくらいの舞台にしたいと思ってやってます。
もうほんとに究極はこれです。へこたれそうになっても、辞めたくなっても『このままだと全然安心して死ねないよ!』と自分に言い聞かせて頑張ってます。『死ぬ気で頑張る』じゃなくて『死ぬために頑張る』みたいな、変な目標です。

あー、あんまり辛い辛いみたいな話ばかりしてはダメですね。前向きな話もしたいと思います。
さ、当たり前ですが、私の手元には5人の作家さんの書いた台本があります。
もう、当たり前になってしまいましたが、当たり前じゃないんですよねこの状況。一昔前の自分がこの現状を知ったら飛び上がるのではないでしょうか。
手元に、オノマさん、櫻井さん、柴さん、鈴江さん、保坂さんの5つの作品が揃った時、「あーついにここまできたのか」と思いました。「台本が手元に揃うまで来たぞ」と。やるしかねぇなと。
私の大好きな作家さんたちが描いた、私なんだけど私ではないキャラクターが各作家さんの言葉で台本の中で飛び回ってる。暴れ回っている。
読んでいて不思議な感覚でした。
当てがきってこんな感じなんだ。すごい。
てか自分で計画しといてなんなんだこのエグい作家ラインナップは。バイキングでハンバーグ!オムライス!カレー!唐揚げ!みたいな超贅沢なとり方してるみたいだな!って。あ、伝わります?言いたいこと。

私は昔からそうなんです。身の丈に合わないことばかりしてしまうんです。
4歳の時人生で初めてお母さんに連れていかれたバレエ教室で泣き喚いたのを思い出しました。みんな地味な色のレオタードを着て踊ってるんです。ショックで泣き崩れました。「私の知ってるバレエじゃない!」「ドレスが着たい!」と。
「ドレスはね、一生懸命レッスンして、発表会でやっと着るものなのよ」と先生とお母さんから説得されましたが、「今すぐドレスが着たいんじゃ!」と駄々を捏ねまくったので即辞めさせられました。
お母さんきっとあの時超恥ずかしかっただろうな、ごめん。

そういう女なんです。私が今やりたいことをやる!やりたいことをやらせろ!と。それで突っ走ってしまう女なんです。
だから正直今まで沢山人に迷惑をかけたし、きっと今も誰かに迷惑をかけています。
そして、そんな性格がついにここまで来ました。
よく、この公演の話をすると「星歌ちゃんがやってることは本当に凄いことだよ」とか言われるんですが、ずっとその実感がなかったです。これは別にカッコつけとかではなくて。
いや、凄いことやってるな……とは思うんですが、凄いね、とか行動力あるね、とか言われる度にピンとこない自分がいて。
その理由を考えてみたんですけど、別に私は今回『何か凄いことをしよう』と思って企画した訳じゃなくて、『自分のやりたいことをしよう』と思って企画したので。いやまあそれも言い換えれば『凄いことしよう』って思ったってことじゃん、ってなるかもなんですが、『自分のやりたいことを叶えるために、たくさんの人に協力してもらってる超ワガママ公演だ』という自覚があるので、凄いと言われても『いや、ただワガママなだけなんだ』と。多分そう思ってる自分がいるからです。
でも結局演劇とかってそうなんじゃないかなと、究極のワガママというか。誰かにやれと言われてやらされてない限りは結局ワガママに過ぎないというか。うん、なんか書いててよく意味がわからなくなってきたので一旦黙ります。
まあ、自分がやりたいことをやる舞台だからといって、お客様にオナニーのような公演を見せてはいけないぞ。と胸に固く誓っていたのですが、
でももうこんなに苦しくてしんどい今の状況は、オナニーと呼ぶには程遠い位置にある気がしてて。
だからなんだろう、筋トレ?筋肉自慢?になってはいけないみたいな?うんもうよく分からん。
とにかく、自分だけが満足するものになるのも絶対に間違えてるから、そうならないようにと。
いや、ムズ〜〜〜笑
自分のやりたいことをやるけど自分だけが満足してはいけない〜と。エグ。演劇ってエグイな。なんてグロいんや。競技だよ競技。そりゃ命削れるわ。

毎日毎日「演劇って難しーー!」って悶え苦しんでいます。「演じるのってこんなに難しかったっけ?」と。
なんで5作品のオムニバスなんて企画したんや!自分!とさえ思ってしまう時があります。いや、楽しいんですが、もう、毎日稽古で1日に何人も演じないといけないのでだんだん自分が誰なのか分からなくなる。
今回は当て書きだから「私に合った役」を書いてもらえてるのは事実なんですが、でもどのキャラクターも「私みたいだけど、確実に私じゃない」役。という感じで。
分かりますか?難しいんですこれ。
自分に合った役だからって全部自分で演じてしまうと、5作品おなじ人間に見えてしまう。で、一応全て自分ではない役だから、その、自分とも違う部分というのをきちんと表現しないといけない。
難しい。今日稽古やってて「◯◯の作品の星歌ちゃんと◯◯の作品の星歌ちゃん、同じ人に見える」と言われてしまいました。
ちゃんと5人全員演じ分け、しかもちゃんと5人のバックボーンや感情をお客さんに届けないといけない。やば。やばいことやってないか?私。
本当にそんなことできるのか?いや、やるしかないんじゃ。やるんじゃ。

あー、
そして今色んな壁にぶち当たってます。
自分の表現力や指揮する能力の無さ、集客力の無さなど、残酷な現実を一気に浴びてる感じです。
劇団の主宰の人とかってこれ毎回やってんのかよ、すご。
いやーーー世知辛いね!
作家さんがこんなにすごい人たちでも、演者が無名だとこんなにもチケットって売れないものなのか!と。まあ仕方ない仕方ない。でも、辛いね。
5作品ともほんとにほんとにほんとーーにおもろいのに、私が無名なせいでたくさんの人に届けられないかもしれない。その現実が今ひたすらに辛いです。

まあでも、なんか、この公演終えたら、私怖いものない気がする。正直、21歳でぶち当たるようなものじゃないレベルの壁にぶち当たってるので、もうこれ出来たら、今後なんでも出来る気がする。
それが救い。やらなきゃ。

でも今回ありがたいことに作家様全員が私に寄り添ってくれてる(私はそう思っています)のが本当に心の支えになってます。ていうか、びっくりしてます。みんな、やっさし。私からしたら台本を書いてくれるだけでもうありがたすぎるのに、稽古に来てくれたり、稽古動画を見てくれたり、質問を投げかけたらしたらちゃんと返してくれたり、作家さん全員がこんな訳分からない女に親身に寄り添ってくれて、応援してくれてるのが私は本当に嬉しい。いや、正直これで心を保てている。
もっと、もっと冷たいかと思っていたんです。
それは作家さんだけでなくて、演劇界全体に。
だってこんななんの実績もないフリーの芸人、相手にされないじゃないですか。ていうか相手にされてこなかったからから、私の想いに作家さん含めスタッフ全員が真摯に向き合ってくれてるこの状況に、私はいつも驚いています。
捨てたもんじゃないなと思いました。
とりあえずこの5名の作家様はウルトラスーパー優しいです。温かいです。血が通ってます。やっぱり。それが作品にも現れています。うん。
なんか私偉そうだな、また黙ろう。

あーー、まあ、とにかく死ぬ気で頑張っています。
死ぬ気で頑張るとかそういう言葉は軽率に使うと印象悪いかもですが、本当に毎日命が削れる音がしています。それくらい死ぬ気でやってます。
もし良かったら、見に来てください。
一生懸命な21歳の命を見に来てください。
確実に、台本は面白いです。最高です。パーフェクトです。なので後は私の魅せ方次第です。おもんなかったらそれはきっと私の芝居がおもんなかったということです。
北池袋、遠いかもだけどみんな来て欲しいよ。
来てよかったと思えるものを作るように頑張るから。

じゃあ、劇場で待ってるね。

星歌



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