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「ちょイケじぃじぃの独り言」: 日経ビジネス『採用イノベーション』【経営の意志が人を呼ぶ】

1  はじめに

  私は関心があった「日経ビジネス」を定期購読し、自由時間は十分あるので
 気になった記事を整理しました。

2  今回の特集 :   『採用イノベーション』【経営の意志が人を呼ぶ】

 (1) 日本企業が空前の人手不足で軋み、その深刻さはバブル期のピークに並ぶ。
    リクルートによると2024年卒学生の企業の採用充足率は36.1%と過去最低
  で、特に「2024年問題」などの非製造業の雇用人員判断DIは、2024年3月
  でマイナス48となり深刻さは明らかである。
 (2) 人手不足は会社の命運をも左右し、2023年の「人手不足倒産」は過去最多
  の260件、「2024年問題」が直撃する建設業や物流業が全体の半数を占め、
  人材確保がこれまで以上に事業継続を左右する時代が迫っている。
 (3) 採用が早期化し、大学3年春には勝負が始まり、出遅れた企業が挽回するの
  は難しく、また内定承諾後の辞退も今や普通で、学生と連絡をとり続ける必
  要がある。
   転職エージェントの紹介手数料率の上昇などで採用コストの上昇は続く。
 (4) 「新規学卒就職者の離職状況」によると、2021年3月大学卒で就職後2年以
  内に離職した人の割合は24.5%(ほぼ4人に1人)と、前年と比べて2.6ポイン
  ト上昇している。
   ミスマッチを避けたい学生と企業の「お見合い」の場としてインターンシ
  ップの重要性が高まる中、企業の採用活動の主戦場だった新卒採用にも変化
  の波が押し寄せ、自社のカルチャーや仕事にフィットする学生を探り当てよ
  うと企業は知恵を絞る。
   「ガクチカ(学生時代に力を入れていたこと)」ではなく、「プレゼン選考
  (入社後どの職種で、どんな社会課題に取り組みたいかなど)」を面接で採用
  する企業もある。
 (5) 総務省は潜在層も含めた転職希望者が2023年に1000万人(国内就業者の7
  人に1人)を超えたと発表し、大転職時代を迎えて中途採用の重みは増してい
  る。
   キャリア採用(中途採用)が増える中、社員が求職中の知人・友人を会社に
  紹介する「リファラル採用」、一度退社した社員を再雇用する「アルムナイ
  (卒業生)採用」や「第二新卒採用(社会人経験が3年未満で、転職に向けて活
  動する若手ビジネスパーソン)」への関心が高まっている[国内でリファラル
  採用を導入する企業の割合は6割に上がっている]。
   * 進化する「リファラル採用」
     リファラル採用1.0 : コネ採用
     リファラル採用2.0 : 紹介させられ採用(社員のリクルーター化)
     リファラル採用3.0 : 紹介したい仕組み(社員のファン化)  
 (6) 日本の産業界には経営者が採用を重視している会社が意外に少なく、採用の
  (経営課題の中で)優先順位が低いのが現実であるが、労働市場は売り手優位
  に大きく傾き、働き手は転職をためらわない不確実性の時代では、未来を託
  せる人材を採ることが経営戦略の根幹であると、大学院教授が指摘している

3  その他の内容

 (1 平均寿命、健康寿命とも世界トップクラスの日本であるが、欧米で承認済み
  の新薬が日本に入ってこない「ドラッグロス」が深刻化している。
   日本には関心もなく余裕もない欧米の新興企業が、新薬開発の主役になった
  ことが背景にある。
 (2) ポストや職種を公開して希望者を募る「社内公募制度」は、優秀な人材の定
  着や従業員のキャリア自立を促す効果が期待でき、エンゲージメント(仕事へ
  の満足度)を高めることで、大企業で再評価する動きが活発化している。
 (3) 日本銀行は物価上昇と賃金上昇の好循環の実現性が高まってきたと判断し、
  「マイナス金利」・「長短金利操作」・「上場投資信託買い入れ」の異次元
  緩和をやめたが、市場の反応は円安・株高で、追加利上げへの道のりが遠い
  ことを見透かしているかのようである。  
 (4) 日経平均株価は、日本経済が2023年10〜12月に2四半期連続でマイナス成
  長に陥ったことが発表された直後に最高値を更新した。
   海外投資家が東京証券取引所に集まってきたのは、日本の資産が米ドル建
  てで非常に割安に見えるからで、円高進行の可能性の兆候が出れば、日本の
  株価ブームはいずれ終わると、外国元編集長が指摘している。
 (5) 日本では高齢者を中心に農業従事者が減少しているが、ロボットトラクター
  や農業機械とICTを利用して作業・作物データを収集・活用する営農支援シス
  テムなどで、若手人材でも「1〜2年あれば一人前」になれることで、10代や
  20代の若い就農者が増えている。

4  「ちょイケじぃじぃの独り言」

  ①「熱意あふれる」社員の割合が5%②「エンゲージメントが高い」社員の割
 合が6%と世界的にも危機的な状況になった日本の主な要因として、バブル崩壊
 後の『失われた30年』で、日本企業が①リストラ・採用人数の抑制②正規職員
 の非正規化③賃金カット・賃金の抑制④人材育成の抑制⑤必要な投資の抑制
 などでのコスト削減に邁進したことが考えられると思う。
  日本企業の空前の人手不足で、人材確保がこれまで以上に事業継続を左右す
 る時代が迫り、今年の給与改定率も昨年に続き3%を超えたことで、『失われた
 30年」から少しずつでも脱却し、「熱意あふれる」社員の割合と「エンゲージ
 メントが高い」社員の割合が高まることを期待したいと思う。
  やはり、「仕事に見合う給与を手にする」ことで「仕事へのやりがい」にも
 つながると思うし、また、私の一人娘(共働き)の生活が楽になり、私の「宝物
 」の孫が大きくなった時に『明るく夢のある日本社会」になってもらいたいと
 も思う。
  本誌や他の号では、大企業の取り組み以外にも中小・中堅企業の取り組み、
 例えば、①賃貸住宅を社宅として提供・住宅費用の補助・食事代の支給②仕事
 に必要な免許を持つ人への入社一時金・免許取得費用の会社負担・奨学金返還
 支援制度③アジアの調理師学校などとの連携関係③業界水準より高い賃金・出
 産祝い金などが紹介されているので、人手不足で困っている企業では参考にな
 るのではないかと思う。
  この3月の日経平均株価は、引き続き海外投資家の大幅な売買代金を伴い,2
 月末より3.1%上昇しているが、海外の主要株価指数と同様の伸び率で、1月・2
 月の突出した伸び率ではなく、ぼちぼち落ち着いてくるような気がする(私の勘
 は、自慢じゃないが当たらない)。
  私の保有する日本株式は、経営成績の悪化などで散々な状況でマイナスが少
 しでも改善することを願い、また、日本の大手金融機関が発行する外国債券(高
 金利)の円安での為替益で株式でのマイナス補填を願っているが、財務相大臣が
 テレビで「これ以上の円安は、断固阻止する」との発言を聞き、余計な事は言
 わないで欲しいと思った。
  私の家の周辺には広大なほ場整備された田圃があり、町内会の営農組合で田
 植や草刈りなどをしているが、高齢化で作業人員が減少し、特に、猛暑日での
 作業では危険性も高まっている。出来ることなら、増加しつつある若い就農者
 が、この田圃に目を向けてもらえることを期待したいと思う。
  最後に、私は運動での「体」の筋トレと資格学習やnotoでの「頭」の筋トレ
 で「老いと闘える最後のチャンス」である70歳代を、運に全てを任してハッキ
 リした姿勢で過ごす一方、「宝物」の孫の世話をし、働きながら(夫は単身赴任
 中)子育てをする1人娘をサポートしていきたい。




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