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「ちょイケじぃじぃの独り言」: 日経ビジネス【半導体雪辱戦/10兆円、列島改造の勝算】

1  はじめに

  私の頭の老化防止のため、関心があった「日経ビジネス」を定期購読してい
 て、自由時間は十分あるので、気になった記事を整理しました

2  今回の特集 :   日経ビジネス「半導体雪辱戦」【10兆円、列島改造の勝算】

 (1) 1980年代後半、日本は半導体生産で5割の世界シェアを誇り一度は覇権を握
  ったが、バブル崩壊等の「停滞の30年」で、今やそのシェアは1割以下とな
  り「焼け野原」となった。
   だが、米中間の技術覇権争いが激化する中、半導体の経済安全保障上の重
  要性の高まりから、「台湾有事」などの地政学リスクに備え、中華圏に依存
  しないサプライチェーンの構築が急務となり、今後計画されている製造装置
  や素材を含む半導体関連の投資額は10兆円に迫る。
 (2) ロジック半導体の3ナノでは、先端半導体生産で世界シェア9割を占める台
  湾企業(1987年創業)が量産を始め、AIや自動運転等の分野での活用が有望視
  される2ナノでは25年の生産を目指しているが、日本企業は40ナノが最先端
  で微細化競争では2周遅れである。
   また、上記の台湾企業は、熊本県に約1.3兆円の投資額で工場(10〜20ナノ
  製造)を建設中で2024年の稼働を予定している。熊本県への経済波及効果と
  して10年間で約7兆円が見込まれる。
   一方、製造受託会社として再出発する日本企業(70歳代の会長・社長)が約5
  兆円の投資額で北海道に工場建設を予定する一方、平均年齢50歳の社員を米
  国企業に派遣して2ナノの量産を2027年に目指している。ただ、未踏の領域
  への「カエル跳び」への挑戦は、国内外から「無理だ」と冷ややかな反応も
  多い。
 (3) 生成AIの流行によるGPU(画像処理半導体)不足が深刻で、AI向け半導体の
  市場規模は2030年に22年比で8倍の約25兆円に急拡大すると予測される。
   今や、米巨大テック企業も半導体メーカーとしての顔を備えるようになり
  日本企業が「2〜3ナノの最先端プロセスを持つ」ならば協業にもオープンだ
  とのことであるが、日本企業が、この波に乗り遅れると巨大な商機を逃すこ
  とになる。
 (4) 日本企業は材料・装置で存在感を放ち、世界の半導体メーカーに頼りにされ
  ているが、常にリードを保たなければ、この10年間で中国勢に侵食されて形
  勢が逆転したリチウムイオン電池部材の二の舞いになりかねない。

3  その他の内容

 (1) 経済産業省によれば、IT人材は2030年には最大80万人ほど不足する見通し
  で、日本の新興企業は外国人エンジニアが働きやすい環境整備を進め、深刻
  なIT人材不足を解消すべく海外人材に活路を求めている。また、受け入れ側
  となる日本人の英語力の向上やダイバーシティ(多様性)の推進が不可欠にな
  っている。
 (2) 米アマゾン・ドット・コムが「アレクサ」に生成AIを搭載し、音声アシスタ
  ントという従来の枠組みを超えて「リアル世界とAIをつなぐ媒介者」という
  新しい機能を付加した。
 (3) テスラのEV急速充電器と日本独自の充電器を利用すると、同じ条件での充
  電時間はテスラが約7分、日本規格が約21分で、ユーザー目線を忘れると、日
  本は充電器の規格競争でも劣勢になりかねない。
 (4) 学校給食などを運営する企業が突然事業を停止した影響は全国に広がり、行
  政側には、給食事業者が経営を維持できるかどうか、適正価格を見極める視
  点が不可欠になっている。

4  「ちょイケじぃじぃの独り言」

  海外投資家が「消去法」として買い進めて4〜6月の間で約18%上昇した日
 経平均株価は、その後は一進一退であるが、年当初からは10月13日現在で約
 24%上昇している。
  一方、成長株として将来大きく株価が上昇すると期待されている株式銘柄「
 グロース株」は、年当初からは10月13日現在で約6%下落し、海外投資家から
 は「成長株」としては評価されておらず、これは、今の日本経済の状況を表し
 ているように思う。私も成長を期待して買った日本株2銘柄は、成長するどころ
 か経営赤字になって株価は散々な状況(塩漬け状態)である。
  * 私は、日本経済には成長が期待しにくいことから、今は日本株式での資
   産運用はやめている。
  今号の特集は、以前の特集「窮地のEV電池」の続編であり、私には、あまり
 にも期待先行すぎる記事であるように思える。
  ロジック半導体の2ナノ量産で、先端半導体生産で実績のある台湾企業に、実
 績がなく年齢的に老いた日本企業が対峙する姿は、実績のあるバリバリの現役
 選手にアマチュアの年老いた選手が挑む姿が想像されて、ちょっと寂しい気が
 する。
  また、上記の日本企業を見ると、バブル時代の良き思いを持つ人達が自分達
 の置かれた状況をよく理解せず、思い込みや勢いだけで突き進んでいるように
 も見えて、なにか第2次世界大戦時の日本を見ているような気もする。日本企業
 のキーワードは「5兆円の資金調達」であり、これが途絶えた段階で敗戦になる
 と思うので、できるものなら生き残って欲しいとも思う。
  最後に、私は運動での「体」の筋トレやnotoでの「頭」の筋トレなどで健康
 寿命を伸ばす一方、「宝物の孫」の世話をして、働きながら子育てをする一人
 娘を私なりにサポートしていきたい。
  *「ちょイケじぃじぃ」:  「ちょっとイカしてるじぃじぃ」






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