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エッセイのようなもの:「座敷わらし」


妻の親しい友人で
元、名家のお嬢様がいた。

結婚して、若い頃は
お嬢様なので、家事は
ほとんど出来ない。

ご主人は
「お前はそばにいるだけで、何もしなくて良い。床の間に飾っておくから、座敷わらしで良い。」と
言ったそうである。

名家のお嬢様なので、資産は物凄くあったようである。

まあ、ご主人は、半分入婿のようなものである。

それから、ご主人は事業を起こし、成功し、軌道に乗った。

お嬢様は、歳をとり、かなり
太った。

しかし、家事はあまりできない。

ご主人は、
「お前は座敷豚のようだな。」と言ったらしい。

それを妻に伝えて
「うちの主人ったら、私のことを座敷豚と呼ぶのよ。」

と言い大笑いした。

妻も一緒に大笑いした。

とても気さくで明るい元お嬢様である。



         終わり

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