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いま読んでみたい本のリスト 23. 11. 29

暇つぶしに書いてみます。「読みたい」というのは、「内容的にめっちゃ面白そうなんだけど読むのにえげつない体力とられそう…」みたいな踏ん切りのつかない気持ちを含んでいます。

1, 小野寺拓也, 田野大輔『検証 ナチスは「良いこと」もしたのか』岩波書店, 2023年

最近noteでこの本の感想文を見て読みたくなりました。ナチスはアウトバーン作って失業率改善させたんだから、良い点もあったんだよみたいな言説の検証ですね。こういう逆張りに対してデータで反論するという本は一番「蒙を啓かれる」感じがして楽しいのです。以前に読んだ加藤陽子『戦争まで』がまさにその感じでした。

2, 上野成利, 高幣秀知, 細見和之『「啓蒙の弁証法」を読む』岩波書店, 2023年

そもそも『啓蒙の弁証法』を5年くらい前に挫折していて、再挑戦したい気持ちが常にあるので、そのお供に読みたい。図書館にあったものをちょっとのぞいたけれど、エンタメとも言えるような文化の話もしてそうで、そういったところに忍び込む体制の意向とかもリアルに記述してくれてそうで期待。

3, ジュディス・バトラー『非暴力の力』佐藤嘉幸, 清水知子訳, 青土社, 2022年

これは序文だけ読んで止まっている本。僕自身は不当な体制に対する戦いで暴力を封印することには大きな抵抗がある(だって、体制は警察権力に代表される「正当な」暴力を使ってくるのだから)のだけど、バトラーはそうではなくて非暴力でいくらしい。果たしてどんな戦略を考えているのか、批判的に読めそう。

4, 御子柴善之『カント『純粋理性批判」』角川書房, 2020年

いい加減『純粋理性批判』の大枠は理解しておきたいところですが…なんかこの本ちょっと読みにくいところがある印象なので、横に純理置いて読むのがいいのかな…

5, 渡名喜庸哲『レヴィナスの企て』勁草書房, 2021年

3分の1くらい読んで止まっている本。勝手に神本だと思っている。「他者の倫理」として名高いレヴィナスの思想を「他者の享受」を含む人間の複雑性を描く哲学として説得的に読み替える作業が面白い。『罪と罰』のラスコーリニコフの理解にレヴィナスが参考になりそうとか思ってるし、今再挑戦にいい時期なのかな。

6, 栗原康『超人ナイチンゲール』医学書院, 2023年

栗原の伝記は好きなので普通に読みたいのと、前情報の時点で先輩と疑問を出し合っていたのでその検証としても。


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