ルッキズム

 ルッキズムというか、私は人の顔見るのが嫌い。怖い。特に、日本人の女が出てるメディアがキツイ。
 これは、綺麗に装った女が羨ましくて、妬ましいから嫌いなんだと長年思ってた。私がそうなれないから。
 日本人が嫌なのは親和性が高くてより恨めしいからだと。
 しかし、友人から言われた「貴方は自分より不細工な奴を見るのが耐えられないから人の顔が出るメディアが嫌いなんじゃない」説が一番濃厚になってきた。
 これだと、女だけじゃなくて男も嫌いなのが納得できる。
 これは目茶苦茶キツイ。
 まず、自分より不細工と他人に対して薄っすら思っている事を自覚せざるおえない事がめちゃくちゃきつい。
 その上で、それを見るのも嫌って余りにも性格が悪すぎないか?びっくりだよ。でも、それでちょっと納得してしまったんだよ。
 恐らく、私より不細工な奴が綺麗に装ってるのが一番羨ましいのだ。 
 なんて悲しく現代の人間的な気持ちなんだろ。
 そとそも、見た目の美醜なんて育った文化圏で全然価値観が変わる。
 しかも、それは長く維持できるものでもない。つくってるからね。
 諸行無常。一時の美貌。
 それら移りゆくものにこんなに気持ちを傾けるのも、妬むのも馬鹿らしいのだけど、それでも一瞬湧き上がるのは止められない。
 というか、私が好きなものは一般的に美とされるものも多く含まれるけど、それ以外のニッチな層は好きですよね~みたいなのも多いので、厳密に私の好きなものをよせ集めて人間ぽいものをつくるとアバターの青い人間?みたいなものになりそう。それ、マジョリティーが好きなものではないような?という問題もあるんだよな。
 
 少し前までよく話をしていたのが、ルッキズム強くて整形までやった人だったので、相対的に私のルッキズムは大したことないような気がしてたが、まあまあ私も強いということを思い出した。
 この感情自体が人間的だなあと思う。
 遺伝子的にそりゃあ見目が良い方に惹かれる、健康的な方に惹かれるのはわかるがそれにしても歪過ぎるだろ。
 ここまで来る美容産業の隆盛の為に作り出された価値観によって醸成された感情。
 もはや、人工物だ。 
 しかし、絵描きがルッキズム強いのなんて当たり前な気もする。だから描いてるんだよなあ。その友人もルッキズム強すぎて女の顔書くのが目茶苦茶上手かった。それが好き。
 歪て極端な方が魅力的に映る事すらあるので、本当に何が何だかわからない世界だ。
 結局、好ましい見目というのは人間によって違うのでやっぱりわからない。


 

 あ、あと気付いた。
 私が、ドラマみるの嫌いなのはそういう人間の感情のルールの正解みたいなのをだされるのが辛いからだ。
 私が苦しいのは、大体マジョリティーの中に入りたいけど入れない大きな壁を感じる時なので。
 あとは、泣いてる人を見ると泣いてしまうとか叫んでる人を見ると怖いとか一瞬のアクションで精神が揺れるので駄目なんだと思う。
 あんま顔関係ないなこの辺は。
 どっちかというと、それ系が嫌いなのはこちらが強いな。

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