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ゲレッパ君part2

※エストロゲンは女性らしさをつくるホルモンで、成長とともに分泌量が増え、生殖器官を発育、維持させる働きをもっている。
女性らしい丸みのある体形をつくったり、肌を美しくしたりする作用もあるホルモン。
※量子のもつれとは
量子もつれ(エンタングルメント)とは、複数の量子の間で起こる現象で、量子状態の操作によりある量子を観測した際に、他の量子の状態に影響を与えてしまうという状態。

ヨシオは、両親が優れた才能を持つ家庭に生まれながらも、いつも成績が最下位だった。父親は優れた大学を卒業しエリートとして活躍し、母方の祖父はエストロゲンの研究でノーベル賞を受賞した名誉教授だった。
ある日、祖父が発明したばかりのエストロゲン測定器を持って孫のヨシオを訪ねてきた。彼はミーコというヨシオの愛猫に興味を持ち、測定器を使ってみることにした。すると、驚くべきことに、ヨシオが愛情を注ぐ猫までエストロゲンを放出していることが分かった。しかも異常に高い数値だった。
祖父は、ヨシオには特別な才能があるのではないかと感じ始めた。その後、祖父はヨシオと一緒に散歩し、太陽のありがたさについて教えると、ヨシオが「お日様ありがとう」と言った途端、測定器がクラッシュした。

ゼロ次元にて
「さて、ヨシオを回収するとしよう。人間もエンタングルメントを活用するようになるだろうからな。では、瞬間ビッグバンを起こして位相を変化させるとしよう。」

次の朝が来た。
英子夫婦には子供ができなかった。つまり、ヨシオという存在は存在しなかった。英子の父親は現在、「時空を超えたホルモン伝達機能」の具現化に成功し、ノーベル賞の受賞式のためにストックホルムに滞在している。そして夫婦は飼い猫のミーコを自分たちの子供のように可愛がっている。
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