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2023年春。『ミュータンス・ミュータント』百景(ももけい)、始めました。

2017年に単行本、2021年に文庫改訂版が出版された私の長編ミステリー小説『ミュータンス・ミュータント』(幻冬舎ルネッサンス新社、現・幻冬舎ルネッサンス)。

昨年2022年の9月には長編の続編小説『ミュータンス・ミュータントⅡ 珊瑚の欠片(さんごのかけら)』を、このnoteにて公開しました。

そしてこのたび、新たに『ミュータンス・ミュータント』の仮想世界に新たな息吹を吹き込むべく、本編の物語の行間を埋めるような小説を執筆しようかな、と。

その名も『ミュータンス・ミュータント』百景。
この「百」という言葉は必ずしも100を意味するのではなく、たくさんの、みたいな意味合いもあるようですね。

「百景」と言えば、作家・太宰治の「富嶽百景」を思い出します。中学か高校かは忘れましたが、国語の教科書に載っていたのを覚えています。
ちなみに、江戸時代の有名な浮世絵で葛飾北斎の「富嶽三十六景」シリーズがありますが、実は10作品が後に追加されて46作品になったのはご存知でしょうか?

私は歯科大学生の頃は、体育会の弓道部のほかに文化系の浮世絵研究会の会長などをしていたご縁もあって、浮世絵にはそれなりの造詣があるつもりです。ちなみに、一番好きな絵師は歌川国芳ですね。多彩な作風が魅力的な浮世絵師です。

おっと、話が脱線しまくりですね。失礼致しました。話を戻しますと、以前から私のブログ「由流里舎農園」やその附属畑であるこのnoteでも、小説のスピンオフ作品みたいなものは創りたいという話はしていたと思います。それを「百景シリーズ」として、気まぐれに作品を世に出していこうかな、と思った次第です。

百景を「ひゃっけい」と読むとなんか普通過ぎて味気ないので、ちょっと可愛く(?)「ももけい」にしてみました。

さて。小説の〜景作品で私が読んだものに、「ホルモー六景」があります。
作家の万城目学さんのデビュー作「鴨川ホルモー」は以前、とても面白く読ませて頂きましたが、この作品の外伝、スピンオフ的な作品が「ホルモー六景」です。

「鴨川ホルモー」の登場人物の〝その後〟など、本編にちなんだ物語が6編掲載されています。
作品を読んでいて、「あー、あの時の」と久しぶりに本編の登場人物に再会した時は、幼馴染みの友達に再会したみたいで嬉しかったですね。

面白かった小説というのは魅力的な登場人物がいますから、物語が終わっても、やはり〝その後〟は気になるものです。
物語はハッピーエンドに終わっても、その後のストーリーを思い浮かべてみたら、「結構、問題が山積みやん」みたいな小説も意外と多かったりしますよね。

てなわけで、私の長編小説『ミュータンス・ミュータント』も、そんな気になる〝その後〟や物語の行間の隙間を埋めるべく、言わば〝隙間小説〟を書いてみようかと。

ところで、最近は雑誌の記事をたくさん執筆していて、誌面上の都合などで字数制限の条件をクリアしながら書いていくのですけど、その点、小説は割と字数は自由です。
しかし、やはり書籍の形態で出版するとなると、ある程度の制約はあって、本として薄すぎず厚すぎず、という文字数は要求されると思います。

つまり、字数がオーバーしてしまうから書きたくても書けなかったり、また逆もあります。もちろん、出版社との編集の段階で色んなやりとりもありますし、書きたいことがそのまま文字になるわけではないのです。

私の作品『ミュータンス・ミュータント』の出版ではベストを尽くして〝やり切った感〟がありますし、2021年に出版された文庫改訂版が完成形だと思って頂ければと思います。

でもやっぱり、隙間に埋もれた〝想い〟は色々とあるわけです。敢えて詳しく書かないことで、読者様の想像を膨らませる手法も用いましたが、ちょっと説明を加えることで、また少し違った風景が見えたりもするかなぁ…とか。

そんなこんなで、思いつくまま『ミュータンス・ミュータント』百景の言わば、〝予告編〟を書いてみました。

そうは言っても、気まぐれにゆるりと執筆しますので、いつnoteに載せるかは私にも分かりません。ただ一つ言えることは、この「百景」は『ミュータンス・ミュータント』本編を読んで頂いたことを前提に執筆しますので、登場人物に対する詳細な説明などはしない予定です。名前を見ただけで、「あの人ね」と分かって頂ける読者様が楽しめるストーリーにしたいな、と。

また、私以外の方が執筆して下さった場合は、その方のプロフィールとともに無料で全文公開致します(4000〜5000文字が目安です)。

乞うご期待☆



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