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音楽における異種格闘技戦

こんにちは南仙台の父です。
異種格闘技戦なんて書きましたが、格闘技ファンの方々には大変申し訳あ
りませんが、そっち系の話ではありませんので悪しからず。
私は今まで、クラシック(ピアノ)から始まって、ギターも始めたことも
あって、様々なジャンルに関わってきました。
今も基本はノンジャンルでやっているので、ジャズ・ロック・ポップ、そ
の他含めてやらせてもらう機会があります。
そんな中で必ず出て来るのが異種格闘技戦ともいえるジャンルの壁や障害
といった問題でしょう。
今回はたまたま所属中のグループがビッグンバンド系なので、こうした状
況が数多く見られる場でもあるので、ちょっとこんな話題で書かせてもら
おうと思いました。

① ボーカルがある場合のぶつかり合い
  大抵の場合はボーカルがあることが前提になっています。
  ジャズやクラシックだとボーカルなしというのも多いですが、ロック
  やポップ系はボーカルなしというのはあまりありません。
  よく、ボーカルの人と楽器やる人でぶつかるところもあって、過去に
  も色々な点で困ったことがありました。
  一番出て来るのが、ボーカルの人のキーが原曲(コピー・オリジナル
  含めて)と合わないというやつでしょう。
  この場合はボーカルの歌えるキーに合わせて転調させます。
  ボーカルの人からすれば、カラオケで簡単にキーチェンジできるので
  、パッと変えられると思っている人が本当に多いです。
  もちろん、自分もギターやベース弾いたりする人は苦労をわかっては
  もらえますが、楽器やらない人や譜面が読めない人だったりすると、
  それはもう大変な不幸が訪れます。
  私は楽器を弾く方なので、苦労をさせられる側です。
  キーを変えると弾けなくなったり、アレンジを変えざるを得ないとい
  ったことが生じます。完コピを目指す場合は(この時点で既に完コピ
  ではありませんが。)、ギターソロとかが不自然になったり、キーを
  半音上げ下げによってフレーズが弾けなくなったりすることもありま
  した。(過去にやっていて、凄く不自然な状態になったこともありま
  した。)
  また、管楽器などがある場合も大変で、音域が合わずに吹けないこと
  も出て来ます。 ピアノ・キーボードだと譜面がないと弾けない人も多
  いので、全部自分で譜面を書き直してもらうことになります。
  また、音源から耳コピして来る人もキーを変えると結構大変で、半音
  の上げ下げならいいですが、ギターだとフレットいくつ分ずらしてと
  いった指示をしなければなりません。
  ボーカルにムリをさせられない手前、楽器側に苦労がすべてしわ寄せ
  となって襲い掛かります。(ボーカルの方、申し訳ないです。)
  結構、このあたりは理解されず、簡単にできると思っているボーカル
  人も多いみたいです。(私が周りで聞くところではの話です。)
  結構、イラっとくる人だと、「ボーカルチェンジャーだって簡単にキ
  ーを変えられるんだから、お前が変えろや!」って怒っている人も時
  に見かけます。(気持ちはよ~くわかります。)
  キーが自分の声と合わないのに、この曲が絶対にやりたいとか、編成
  的に再現ができないとか、色々あってもボーカリストの拘りも多いみ
  たいなので、今後もこうした現象は続くかもしれません。
  最近はAIが凄いので、ミクちゃんみたいなやつも随分と使い勝手がよ
  くなってますから、ボーカルはミクちゃんでっていうバンドも増えて
  くるかもしれません。
  ボーカリストの方、敵はミクちゃんですからね・・・。

② ジャンルでのぶつかり合い
  ジャンルでは独特のリズムや音処理が求められる場合もあります。
  例えば、ツーバス前提とか、ベースはピック弾きとか、様々な問題が
  出てきます。
  道具を持ってないとか、そもそもそんな奏法はできないとかもあって
  こうしたことが障害になるなんてこともあります。
  あと、ジャズでもかなりクラシックなジャズでは、ダウンピッキング
  しか使えず、二拍めと四拍めだけ弾いて残りは弾かないとか、たぶん
  こうした壁の高さで諦める人も多いみたいです。
  もちろん、譜面を渡されるのが前提の音楽もあるので、譜面読めない
  とか、テンションコードわからないとかが障害となることもあり、ロ
  ックやポップ系の分数コードとジャズの分数コードの意味が違うとか
  、本当に色々あって大変です。
  ジャズやりたいっていって入ってきて、挫折して諦める人も本当に多
  いです。
  あと、逆にクラシックから行って、ロック系やポップ系の耳コピ前提
  とか、ポップ系のテンションコードで理解不能になっちゃうやつとか
  、譜面をいじった時点でそれを譜面にしないと弾けないとか、それは
  もう色々と問題が生じます。
  管楽器が入ると管楽器は別譜面で用意しないとダメなので、こうした
  ことも耳コピでやってとか、そんな簡単な世界じゃないので結構様々
  な場で軋轢が生じる場合もありました。
  (譜面がないライブバージョンのシカゴをやりたいっていって、管楽
  器の人がついてこれないっていうのが過去ありました。)
  何でもやりますっていうドンキ的なプレイヤーだったらいいですけど
  、大抵は出自の作法が染みついていたり、臨機応変にやらないといけ
  ないのはわかっていてもできないことも意外に多いですね。
  また、管楽器でもクラシックだけしかやってない人や、吹奏楽だけし
  かやってない人がジャズに来ても困ることが多いみたいです。
  ジャズの譜面って、アドリブの部分は何も書いてないのが当たり前な
  ので、全部譜面にして欲しいって言われても、それをやるのはあなた
  の仕事ですって言われるのがオチです。
  だから、譜面が読めるだけでなく、書けるくらいのスキルがないとつ
  とまらないこともあります。
  大変ですよね、ジャンル変えて対応するのは・・・。

③ 弾く楽器でひと悶着ある
  意外に思れれがちなのが、キーボードの人の話です。
  これも何が出身かによって大きく変わっちゃうやつです。
  クラシックでピアノ弾いてた人だとどうしてもアコピを弾きたいと思
  うのは仕方ないし、エレクトーン出身者だとピアノの鍵盤は重かった
  りするし、最近は見かけませんがオルガン弾いてる人だと奏法から違
  うところもあります。
  あと、あんまりいませんけど、アコーディオン弾いてたって人もいま
  したけど、ここまで来ると違いどころじゃありませんし。
  みんな鍵盤なんだからどれでも同じだろって言われるんですけど、ま
  たく違っていて、ジャンルにもよりますが弾き方からして全部違って
  きます。
  増してや最近はエレピだったり、シンセが置いてある場所が多いので
  、これは弾きにくいとかっていうのも多いです。
  また、シンセでもローランドとヤマハとコルグだけでも全部違い、た
  とえばダンパーペダルみたいなものを付けても、極性が違うので使う
  ことができないっていうのもあります。
  たまに、ヤマハはダサいので、ローランドにしてっていう指定を受け
  ることもあります。(ヤマハは学校の音楽授業の楽器みたいなイメー
  ジが強くて、ダサいということでした。 バンマスだったので逆らえま
  せん・・・。)
  私はどちらかというと、クラシック出身ではありますけど、どちらか
  というとシンセ派で、エレピOKでオルガンとかも習ったことはありま
  せんが、耳コピで何とかできます。
  (一回、教会系のオルガン弾いたことがありますが、もっと勉強して
  副業でやってみようかなという密かな野望もあります。)
  普段ピアノ弾いている人だと、エレピやシンセの鍵盤はダメダメで、
  最近は高機能モデルだと鍵盤もそれなりなんだけど、それでもダメダ
  メらしいので、キーボードが二人いるときはもう一人の方が得意でな
  い系を私がやるとか、そのためだけにヘルプで呼ばれたりとか、そう
  いった便利な男だったこともありました。
  TOTOでいったら、デイビット・ペイチのピアノの部分はもうひと方が
  やり、私がシンセを私がスティーブ・ポーカロの分も含めて弾いてる
  て感じでした。
  ピアノでも巨匠となるとスタンウェイじゃなきゃダメとか、ヤマハの
  グランドピアノとかクソとか言われて、苦労することもあるそうです
  から、巨匠がいらっしゃると大変です。
  たまに、自分のシンセより高いシンセ使ってるからダメとかいうのも
  あって、なるべく安いシンセを使ってたこともありましたっけ。

今回も色々とグダグダ書いてしまいましたが、ギターの軋轢だったり、ド
ラムの軋轢だったり色々あって、これにバイオリンやビオラなんて加わる
と更に悲劇が大きくなってしまうことすらあります。
異種格闘技戦には本当にエネルギーが必要だし、様々な知恵や工夫や我慢
も大事になります。
一応、何か始める前には作法・プロトコルとかはちゃんと調べておいた方
がいいかもしれません。

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