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第十一章 御堂関白道長妾

瀬戸内寂聴先生の源氏物語解説本を読んだ時に(題名は忘れた)はっきりと
瀬戸内寂聴先生は「紫式部は道長の女だっただろう」と書かれていました。

この章の中では「道長殿との関係は墓場まで持っていこう」
と語っているところを見て
瀬戸内寂聴先生の通りだと私も思いました。

女房というのは、貴族の邸宅の一角に「局」を与えられ いわば
住み込みで働く女性従業員・・・
当然、「主家」の主の男性と「色ごと」が起きやすい環境にあったとのこと。
男性の公卿たちの今でいう「セクハラ」まがいのことを軽く受け流せるくらいの覚悟と度胸がないと女房は務まらないと語っています。

この章では、「召し人」(めしうど)の女房が出てきます。
主家一家と色ごとが起きやすい環境・・・
主家の主が女房の局の戸をたたいて、女房がそれを招きいれば「事」は成立する。
「召し人」とはいわば、主家の主(男性)の「性のはけ口」とされてしまった女性たち・・・の呼び方の様です。

主家の主と関係をもってしまい(お手がついてしまった)
子供ができてしまった女房、
だが、子供もろとも棄てられる境遇におかれて泣いてきた女房たちをたくさん紫式部は見てきたと………

源氏物語の中でも光源氏の「召し人」が出てきますが
現実では男性の性のはけ口としていいように扱われた女性たちに源氏物語の中では
「名前と人格」を与えたと紫式部は語っています。

主の正妻はどうしていたか?
おおかた見て見ぬ振りをしていたようです。

女房の中には身分の低いものもいたけど
中にはもともと高貴な生まれなのに実家が没落して女房仕えをしなければならなかった女性たちもいて 
お顔立ちが美しいゆえに主のお手が付いてしまった女房もいたようです。

ひな人形は結婚式を現しているようですが
こうした視点でひな人形の「三人官女」を見ると
なんだかざわざわします………



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