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第二章 矜持(きょうじ)

上記タイトルの言葉の意味は「自分の能力を信じて抱く誇り、プライド、自尊心、自負心などを意味する言葉」との事。

この章では、紫式部の祖先の方たちの経歴などが紹介されてました。自分の父親のことや、自分の血筋について語られていました。
紫式部家はやはりかなりの家柄のようでしたね。
和歌の家柄だったようです。

しかし、帝の代が変わったりしたことがきっかけだったり
本人たちが
世渡り下手だったりで一族が次第に没落していく様子が書かれてました。

紫式部の父親の藤原為時も学問はあるが、世渡り下手のところがあったようです。
なのでなかなか官職を得られない。
この時代は、政治の世界でもそうですが、
学者の世界でも、世襲制度なるものもあったようです。
「門閥」と言うものだそうです。

漢文と中国史は、実務官僚の基礎知識であり、藤原為時はそれを修めるため、大学の「文章道」の学生となった。
ここでの学業を終えれば、率先力として、諸国のいわば県知事みたいな役職を得られるらしい。
父親の為時は実力で官職を得られる道を選んだ……と書かれていました。

だが、父親の道は、茨の道だったそうです。

紫式部は、源氏物語の中で、光源氏の息子に大学と言う修養の場に進ませる場面を描いたとの事
理由は、きちんとした基礎学力があってこその実務なのだから、身分を問わず、学問はもっと尊重されるべきだ
そして、努力してきちんと学問のある人こそが、官職を得るべきだと言う筋を通したかったらしい。

この章を読んで、私は今の世襲政治家のことを思い出しました。
政治家としての能力に疑問がつく2世3世政治家も多くなりました。
父親や祖父の代からの地盤を引き継ぎ、政治活動として必要なお金も、父親や祖父が「裏金」として蓄えたものなのでしょうか………

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