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公園でのセミの孵化観察2年目~ヒグラシ誕生の瞬間を観察~

公園でのセミの孵化観察2年目の2021年。
この年も夏にニイニイゼミが公園で産卵しているところを観察でき、
9月下旬頃にその産卵痕(産卵した跡)の観察からスタート。
セミは雨や雨上がりに孵化するので雨や雨上がりを狙って観察しに行きます。
※セミは種類によって孵化する時期が違いますが、産卵した年の秋に孵化するのはニイニイゼミやヒグラシです。翌年の梅雨頃に孵化するセミも多いです。

産卵中のニイニイゼミ
オレンジの印の箇所が産卵を目撃した産卵痕
近くに別の産卵痕もあり

観察を始めて5日目の9月30日。孵化した幼虫はいなかったのですが、孵化した形跡である脱皮した皮が産卵痕に付いていることを確認できました。

産卵痕に付いていたニイニイゼミが孵化中に脱皮した皮
ニイニイゼミの産卵痕(一番右上の穴にあるのが脱皮した皮)

そして、観察6日目の10月2日
ついに産卵痕から孵化したニイニイゼミの1齢幼虫を観察できました!
この産卵痕は産卵を観察した産卵痕とは違う同じ木の別の産卵痕から孵化した幼虫でした。時間は朝9時半頃。天気は前日深夜には雨は止んで、晴れた翌朝でした。前日に雨が降っていれば翌日晴れていてもセミは孵化するということが分かりました。

孵化したばかりのニイニイゼミの1齢幼虫(スマホで撮影)

そして、もう1つの大きな発見は産卵を観察した産卵痕で9月30日に脱皮した皮を初めて観察しましたが、10月2日に同じ産卵痕から新たな脱皮した皮を発見しました。

赤い印の箇所が9月30日に見つけた脱皮した皮
その下に見えるのが10月2日に発見した脱皮した皮

日付違いでニイニイゼミの1齢幼虫が生まれて来ていた!
ということが分かりました。

そして、この2021年も公園内のヒグラシの産卵痕を探しまわりました。ヒグラシが産卵した産卵痕には卵を守るために白い泡状の物質が付いており、それでヒグラシの産卵痕ということが分かります。9月24日にヒグラシ産卵痕を何か所か発見。そのヒグラシ産卵痕の観察も合わせてスタートしました。

ヒグラシ産卵痕(白い泡状物質が付いています)

残念ながら、この産卵痕をできるだけ観察していたのですが、雨の日に観察できなかった日が1日ありました。その日に孵化してしまったようで、一斉に孵化した形跡だけが残されてました。セミの孵化観察8日目のことです。

一斉に孵化したであろう脱皮した皮が残っていました。

がっかりしていたら、なんと1匹だけ幼虫が正午頃にヒグラシ産卵痕付近に!!おそらくヒグラシ1齢幼虫です。見つけた時は本当に嬉しかったです。一斉孵化から遅れて生まれてくる1齢幼虫がいることが分かりました!

ヒグラシの1齢幼虫であろうと思われる
その大きさは2ミリ程!(OlympusTG5マクロ撮影)

そして、さらに、10/14,10/19,10/22の3日間、ヒグラシの産卵痕探しを行い別々の箇所のヒノキの樹皮にヒグラシ産卵痕を発見し観察場所が数か所に増えました。

ヒグラシ産卵痕

そして、セミの孵化観察20日目
ついにヒグラシが孵化している瞬間を観察できました!

孵化中のヒグラシ
その大きさは2ミリほど!(OlympusTG5マクロ撮影)

ヒグラシの孵化の瞬間を観察できたのは感動でした。
1年目にもニイニイゼミの孵化の瞬間を観察できたのですが、この時は一瞬の出来事でじっくり観察できず。今回はじっくりと観察できました。
そしてセミの孵化の瞬間を初めてちゃんと撮影できました。

この年は11月22日にもヒグラシが孵化していました。(ヒグラシの脱皮殻のみ発見)。そして、孵化しないまま孵化不良で終わるヒグラシ産卵痕があることもこの年に分かりました。

孵化不良に終わったヒグラシ産卵痕
半年以上経ってもこのままでした

公園でのセミの孵化観察2年目もたくさんの発見があり
そして、初めてヒグラシの孵化を観察できたのも大きな喜びでした。

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