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新幹線での出来事 ~ 親切な方のおかげで助かりました   

 しばらく遠出の外出や旅行を控えていて3年間を経て、先日、久しぶりに東京まで出かけました。何年かぶりに新幹線に乗りました。
 
   乗車するためにホームに上がるだけで、妙にドキドキ、わくわく。
 目の前を新幹線が通過するだけで、気持ちも最高潮。
 やっぱり、速さ、長さ、大きさ・・・いろいろと「特別感」があって、嬉しくなってしましました。
 
 しかし・・・。

 そんな、ハイテンションが禍したのか、切符を落としてしましました。
 気づいたのは、新幹線に乗車してすぐ。
 財布を取り出し、服のポケットを探り、持ってきたカバンのあちこちに手を突っ込みとあれこれ探しましたが出てきません。可能性のあるところをすべて探りましたが、やはりありません。
 ショック過ぎました。
 落ち込みました。
 
 ああ、また切符を買わなきゃいけないのか・・・。
 1万円以上の損失・・・。
 
 せっかくの高揚感が、一気にしぼみました。
 仕方なく、ブルーな気持ちで、窓の外を見ていました。
 本当なら、東京に着いたら、「まず~しよう」「●●へ行こう」いたらなどとあれこれ思いめぐらせるのも楽しみだったのに、それどころではありませんでした。はあ~と思いながら、ぼーっとしていました。
 
「切符を拝見できますか?」
 
「きた~」と内心はドキドキ。車掌さんです。
 どう言い訳しようか、切符を買わずに済ませられないか、あれこれと考えていましたが、ここは仕方なく、「あの~どうも切符を落としたみたいで・・・」 と正直に話しました。
 
「やっぱりそうですか」
 
??? やっぱり? そう?
 
 予想外の反応です。

「先ほど、駅から連絡がありまして・・・」
 
何と、切符を拾ってくれた人が駅の係員に届けてくれていたようでした。
そして、駅から新幹線(車掌さん)に連絡が入り、指定席に座っていた自分のところに確認が入りました。
 
「もう一度、駅と連絡を取ります。その後、切符を再発行しますので、ご安心ください」
 
 目の前にお花畑の世界が広がりました。
 よかった~。切符代、助かった~。
 
 車掌さんが、さらに光輝いて見えました。
 もちろん、冷静に考えれば、別にお金を得られたわけではなく、ただ、落とした切符が「帰って来た」だけの事ですが、ある意味、一度、「どん底」の気分を味わったので、再び、切符を買わなくてもよくなっただけで、何だかとっても得した気分になりました。また、沈んだ気持ちだったのが、再び、旅への楽しみで一杯になりました。
 
 そして、その後、東京観光も気持ちがより高揚していた分、楽しむことができました。
 
・・・
 
 考えてみたら、新幹線に乗って、東京へ行き、観光したという行動は変わっていません。でも、予想以上に楽しめたのは、切符を落として気分が落ち込んで、その反動があったからともいえます。
 
 普段の生活でも同じかもしれません。
 
 嫌なこと、落ち込むことは多々あります。
 しかし、そのおかげで、それを乗り越えたり、失敗が次の成功につながったりすると大きな喜びもつれてきてくれます。


 波乱万丈がいいか、平凡な人生がいいかは、人それぞれですが、「ちょっとした不幸」「嫌だなと思う出来事」は、人生のスパイスになるのかもしれません。
 あるいは、出来事は同じでも、「何にフォーカスするか」は自分次第といえるかもしれません。
 
 何にしろ、落し物が高確率で返ってくる「日本(人)」って素晴らしいなあ、とあらためて親切な方への感謝が膨らみました。
 
 
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
皆様の心にのこる一言・学びがあれば幸いです。
 

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